産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】 第151号 2014.12.26 発行

メールマガジン■産懇宅配便■

平成26年12月度(第151号) 目次
【26年11月度 産業懇談会(水曜第2G)模様】 11月12日(水) 12時00分〜14時00分
【26年11月度 産業懇談会(水曜第1G)模様】 11月19日(水) 12時00分〜14時00分
【名古屋いちばん物語】 No.67
【産業懇談会「代表幹事のご講話」ならびに「新年合同懇親会」開催日程】
【2月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 【保健師からの健康だより】 No.129
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.74
コラム3 【苗字随想】 No.151

【26年11月度 産業懇談会(水曜第2G)模様】

テーマ: 『 建築用塗料 〜種類と用途について〜 』

日 時:平成26年11月12日(水) 12時00分〜14時00分
場 所:名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者:22名

スピーカー:
中神 章喜(なかがみ あきよし)
菊水化学工業(株)
常務取締役

中神章喜氏

1. 会社紹介
 当社は、昭和34年に創業。当時はタイル貼付け用既調合モルタルや目地材の製造販売を行った。その後、砂壁状の仕上げ材である、セメント系吹付材、さらには耐候性があり、色合いが安定する樹脂系吹付材の製造販売に移行した。現在は、主に建築用塗料の製造販売と外壁リフォーム事業(ハウスメーカーの改修用塗装)を主体に行っている。

2. 塗装と塗料について
 塗装の目的は、保護、装飾、識別の3つである。保護としては、金属のさび止め、木材の腐敗防止、コンクリートの中性化防止等に塗装が実施される。また、装飾としては、美装、意匠性の向上、識別としては、通行区分等に塗装が実施される。
 塗料は、分散媒(溶媒)・合成樹脂・顔料を混ぜて作られており、場合により添加剤を加えて形成されている。まず、分散媒(溶媒)とは、樹脂等を分散(溶解)し、流動性を与えるもので、シンナー等が使用される溶剤系塗料と、溶媒に水を使用した水系塗料がある。次に合成樹脂は、塗膜を形成する主成分であり、塗装対象物や用途により選択される。建築用では、アクリル樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリルウレタン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂等が使用される。塗料の耐久性でみると、アクリル、アクリルウレタン、アクリルシリコン、フッ素の順で強くなる。なお、新築住宅にはコストの関係からアクリル樹脂が使用されることが多い。また顔料は、水、溶剤などに溶けずそのものが色をもつ粉末固体で、主に塗料の色彩などを形づくる成分である。原料の違いにより、無機顔料、有機顔料等がある。添加剤は、塗料の性能を向上させる補助薬品で、すべての塗料が含有するのではなく、塗装の目的とする機能や用途に応じて必要少量添加される。分散剤、消泡剤、可塑剤、凍結防止剤、沈降防止剤、防藻・防カビ剤等がある。

3. 建築用仕上塗材について
 建築用仕上塗材とは、建築物の内外壁や天井などの表面に美装や素地の保護を目的として、吹付け、ローラー、こて塗りなどで凹凸模様、ゆず肌模様などのパターンを造り、仕上げるための材料のことである。
 仕上塗材は、意匠性・塗り厚等から、薄塗材、厚塗材、複層塗材、軽量塗材、可とう形改修塗材の5種に分類される。また、使用されている結合材により、セメント系、けい酸質系、合成樹脂エマルション系、合成樹脂溶液系、水溶性樹脂系、消石灰・ドロマイトプラスター系、せっこう系の7種に分類される。さらに、機能性では、防水形、可とう形、耐候形、調湿形の4種に分類される。塗装業者は、これらを用途により選択し、組み合わせて使用している。例えば、コンクリート保護のための塗装で、中性化抑制の場合には、ガス透過性の低い、複層+防水の塗材を使用し、また、塩害抑制のためには、塩化物イオン透過抑制機能のある防水形の塗材を使用している。
 さらに、塗料の材料中に揮発性有機化合物(VOC)が含まれていると、屋内ではシックハウス、屋外では大気汚染を引き起こすため、最近では、低VOC素材として仕上塗材の多くが溶剤系から水系に変わってきている。
 建築用塗料と言っても、非常に多くの種類があるので、家の外壁を塗り替える際は、その機能、コスト等をよく確認し、最適な塗料を選択していただきたい。


テーマ: 『 アドマクールペイント(製品紹介) 』

スピーカー:
佐々木 真弥(ささき しんや)
菊水化学工業(株)
建築塗料事業本部 名古屋支店 支店長代理

佐々木真弥氏

1. 製品紹介
 アドマクールペイントとは、太陽光を効率よく反射する、真球状微粒子「アドマファイン」を活用した水系高日射反射率塗料である。一般的な高日射塗料は、遮熱顔料のみで赤外線を反射しているのに対し、アドマクールペイントは、遮熱顔料と真球状微粒子「アドマファイン」のダブル効果で遮熱するため、優れた遮熱性能を発揮する。

2. 開発の背景
 近年、地球温暖化対策が世界規模で求められているが、特に都市部でのヒートアイランド現象や、冷房運転による電力消費の増大が問題となっている。これらの効果的な抑止策として、日射を建物の屋根、屋上等で反射させることができる塗材(高日射反射率塗料)開発の期待が高まった。1990年アドマファインの発明により、トヨタ自動車の100%出資で「株式会社アドマテックス」が設立され、商品化された。

3. 省エネ、節電効果
 アドマクールペイントの金属屋根工法の実証結果で、夏季の14時の塗装した屋根の表面温度は8.1℃減(55.2℃→47.1℃)、冷房負荷低減効果(夏季1ヶ月)は1018kWh/月の省エネ効果が実証された(平成20年度環境技術実証事業ヒートアイランド対策技術実証試験報告書より)。ただし、高日射反射率塗料の省エネ、節電効果は、塗装する建物の大きさ・構造、屋根の部材、断熱材の有無などの条件によって、結果が大きく変わってくるので、事前検討を実施したほうがよい。
 この塗料は、屋根だけではなく、道路のアスファルトなどにも塗ることもでき、照り返しによる温度を下げる効果もある。当社の製品は、カラーも5色揃えており、その配合により何色にも対応可能であり、用途に応じて使用可能である。皆様の会社での使用を検討される場合はご連絡いただきたい。


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【26年11月度 産業懇談会(水曜第1G)模様】

テーマ: 『 社員と組織の成長に欠かせない「学習する風土づくり」 』

日 時:平成26年11月19日(水) 12時00分〜14時00分
場 所:名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者:22名

スピーカー:
玉野 晋三(たまの しんぞう)
(株)日本能率協会マネジメントセンター
中部事業本部本部長

玉野晋三氏

1. 会社概要紹介
 当社は、1942年(昭和17年)産業界における経営効率化の促進を目的として創設された社団法人日本能率協会(JMA)の主幹事業として、1991年8月に設立された。当社のモットーは、「人が育つ風土づくりを通じて成長を支えていく」である。成長を目指すのは人の生来の姿であり、自ら育つ環境を整えることこそ、何よりも大切と考え、側面支援を実施している。事業領域は、「人材育成支援事業」、「出版事業」、「手帳事業」である。

2. 学習する風土づくり
(1) 学習する風土づくりの大切さ
学習する風土づくりの基盤が整うと、社員と組織が成長する。一人ひとりはそれほど優秀でなくても、チーム・組織として束になるとめっぽう強い組織となる。しかしながら、そのための適切な努力や対策が十分にされていないのが現状で、忙しいことを理由にやるべき事をせず、日々を過ごしてしまうと、仕事の遂行能力が劣化する。 (2) 思うように成長しない社員
会社は、管理者にはメンバーの挑戦と成果につなげるマネジメントの実施を期待しており、中堅社員には失敗を恐れず挑戦し続ける仕事ぶりを期待している。しかし現状は、管理職はやっかいな問題を避け、中堅社員は与えられた仕事に全力で取り組むだけ、という組織が多い。これは、バブル崩壊以降、適材適所に活躍できる人材の減少が表面化し、適切な育成が施されなかった結果で、20代と40代以上で、世代間ギャップが大きく、職場内の対話不足も成長の鈍化に影響を及ぼしている。 (3) なぜ「学び」が進まないか
多くの企業では、若手の基礎力の低下と職場の育成力の低下を指摘する声が多い。この背景は、第1に、バブル崩壊後、採用抑制が続き、指導経験のある中堅層がいなくなり、「育成の連鎖」が途絶えたこと。第2に、企業の成果主義の導入により、新人育成に手間がかけられず、チーム力や職場の育成力が低下したこと。第3に、バブル崩壊以前は、職場のOJTが中心であったため、若手教育制度が未整備な企業が多く、若手の心技体を育てるノウハウが低下したことが挙げられる。若手社員が一人前に仕事に取り組めるようになるには、読み書きや考える力等の「基本能力」、ビジネスマナー、報・連・相やPDCA等の「基本行動」、自己の向上や仕事をおもしろくする等の「基本態度」の「3つの基本」が必要である。これらは若いうちにマスターしなければならない。 (4) 日常の忙殺、成長の停滞
最近の管理職は、プレイヤー意識が抜けず、マネジメントの役割意識に欠け、部下を育てられなくなっている。その場合、職場内では、「指導の時間がない」→「部下が育たない」→「業績が上がらない」→「新規採用できない」→「慢性的な人員不足」→「多忙の連続」→「指導の時間がない」→ ・・・という「悪魔のサイクル」が回っていることが多い。このサイクルを断ち切るためには、「当たり前のことを当たり前にやる」「『忙しい』を免罪符にしない」「メンバーに高い期待を持つ」ということが大切である。 (5) 管理者の役割としての部下育成
管理職は、自分の意思を、人を動かすことにより実現しなければならない。そのためには、人と組織の成長が不可欠で、その基盤となるのは「信頼」である。管理者として部下と信頼を築くためには、「誠実である」「基本を守る」「逃げない(腹をくくる)」「信じる」「大切にする」「情と理を理解する」「感謝する」等を実践しなければならない。その上で部下指導・育成を行えば、部下は信頼し、人と組織の成長につなげることができる。 (6) 学習効果と成長実感
最近の若者は勉強しないと言われるが、学び方や効果を説明すると、学習に意欲を示す人が多い。すなわち、成長に学びが不可欠であることを、上司から聞いたことがなく、気づかなかっただけという人が多く存在する。上司は、部下の保有能力である「スキル」「意欲、価値観」「知識」「特性」「基礎能力」を高め、発揮能力である「行動」や「業績」につながるよう、支援しなければならない。そして、実務でスキルレベルを上げ、成果(アウトプット)を出させるためには、適切なインプットと良質な経験や過程(経験→気付き→行動変容)を体験させることが肝要であり、本人に自己成長しているという実感を持たせてあげることがとても大切である。 (7) 自立型人材を支えるOJT
高い目標を実現する人材育成実施のためには、自ら育つ環境を整えなければならない。それにより自立型人材になれば、組織貢献と自己成長を実感でき、もっと学ぼうという意欲が湧く。さらに、やらされ感なく、放っておいても学び、それを仕事に活用し、役立ち感が持てるようになる。このような人材になるためには、本人が「商売感覚を持つ」「基本は無敵である」「学習の基本は個人学習」という意識を持たなければならない。 (8) 学びの習慣、生活習慣
学習効果を考えると、行動に再現性があり、安定した成果が出せるように体質化して初めて、学習効果があったと言えるのだが、一度学んだという理由で、繰り返し学習しない人が多い。先人の知恵を研修で学び、それを使って実際の仕事に活かし、自らの知恵や教訓に置き換えて初めて「わかっている」を「できる」に変えることができる。そのため上司は、部下の研修受講前には、期待するものを本人にはっきり伝え、研修後はそのまとめをさせ、上司への報告、さらには本人が講師になり未受講者に教える場を作るなど、研修内容が本人の知恵や教訓に置き換わる環境を積極的に作ってあげる工夫が必要である。

3. 学習する風土づくりは、カンタン!
 教える側も、教わる側も、まずは個人学習し、学んだこと(知識・スキル)を、仕事で使い続ける。それを使い続け、運用力(瞬発力)を高めることにより、何らかの成果が出てくる。そして、その小さな成功体験を積み重ねていけば、本人の組織貢献にもつながり、成長実感が得られるようになる。成長実感が得られれば、学びの継続は容易であり、より高次元の自己啓発を行うようになる。その人の変化の様子を見て、多くの社員に学習しようという自立意識が伝播し、学習する風土が醸成されるのである。意外と簡単なことなので、学習意欲がない場合でも、まずは行動させる(学習させる)ことから始めてみることをおすすめしたい。出てきた成果から学習意欲が高まり、行動(学習)が継続され、仕事に役立つ学びの定着が期待できる。


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【名古屋いちばん物語】 No.67


テーマ: 『 「住吉の語り部となりたい」 シリーズ第45回 』

料亭つたも主人
深田正雄

矢場町一丁目・矢場公園周辺

 矢場公園の現在地は「清州越し」に伴い、成瀬家の菩提寺白林禅寺の北敷地で墓地として使用されていましたが、明治になり育児院(保育所)と専売公社タバコ工場もあったといわれております。戦後の区画整理で墓地は平和公園に移転し、「学校の隣地は公園に」という行政指導もあり、中央高校の南の児童公園として子供たちの遊び場から、ホームレスの根城ともなっていました。
 昭和37−8年頃、道路も舗装され民間の車の出入りが多くなり、松坂屋、丸栄、名古屋証券取引所関連の駐車問題解決が街のテーマとなってきました。杉戸市長が地下駐車場建設促進を発表、金文堂丹羽金作社長をリーダーに地元の有志の合意を得て、なんと公園の地下に有料の車置き場を建設することとなりました。松坂屋さんが中心となり株式会社名古屋地下駐車場が設立され、昭和41年4月矢場公園下に141台、10月に久屋大通り南公園地下にも294台建設され一般供用されました。当時は駐車するのに金を払う習慣がなく、営業にも苦労されたようですが、近隣の大手百貨店などの提携で繁昌し、平成14年には社名も(株)エンゼルパークと変更、収容力も1,000台と市内最大の規模で展開されております。オープン時の料金は30分60円、月極め19,000円であったと同社10年史に記されています。同社は地元栄ミナミの地域発展への協力も多大で、来年開業50周年を迎えられることを嬉しく思っています。
 森永製菓といえば、名駅前の旧大名古屋ビルヂング屋上にあった象徴的な球形回転型ネオンサインが有名ですが、栄とのかかわりについてお話ししましょう。
 『森永製菓は明治38年トレードマークにエンゼルマークを制定、マークの由来は、創業時の主力商品のマシュマロが英語で「エンゼルフード」と呼ばれていたことから。また、創業者森永太一郎自身がキリスト教徒だったことも関係する。』(ウィキペディアより)
 矢場公園西のブロックは森永のキャンディストアー、事務所、倉庫、配送センターとして広い土地で戦後のベビーブームを支えた粉乳販売にも注力していました。広告塔として久屋公園南にはエンゼル球場や公園を管理運営して、僕たちは一帯をエンゼルパークと呼んでいたことから、駐車場会社もエンゼルパークと改称されました。しかし、同社株主や役員にも一切森永グループさんは関与されていません。
 そして、公園はナディアパーク開業に伴い整備され、イベント広場となり地域のコミュニティ活動の中心となってきました。栄ミナミ地域活性化協議会(会長・正雄君)が音頭をとり、栄ミナミ音楽祭(写真2)、盆踊り大会、ど真ん中祭、Nago1グランプリ、そして、アイススケートリンク「ナゴリン」を経て、今冬は11月29日から1ヶ月間、日本で初めての企画でとってもお洒落な「TRAVELLERS in北欧クリスマスストリート」を開催。19日(金)には来場5万人記念のイベントで盛り上がりました。
 http://travellers.voyage/

 名古屋地下駐車場10周年誌掲載の矢場公園全景写真(写真1)から当時を偲んでいきたく思います。
 写真は3階建ての加藤小児科ビル屋上から南西に向かって撮影されたようですが、手前は森永製菓名古屋駐在所のショップ・倉庫・駐車場、左奥は化粧品卸の江口商店です。右奥の4階建てビルは栄で最も古い雑居レジャー「住吉ビル」オーナーの定政さん実弟が1階で「喫茶・いよ」を経営され、近所の我々の社交場として10年ほど前まで賑わっていました。
 手前のビルは「一光石油・矢場給油所」、7年ほど前まで閉鎖されコインパーキングでしたが、先月21日大型の紳士靴店「Next Focus」がオープン、なんと、オーナーはツルヤ靴店オーナー服部博幸さん。本物のこだわりのお店で栄に復帰され、新しい名所となりそうです。南は昭和38年竣工の(株)森島羅紗店、小生が昭和58年から平成18年まで代表を勤めておりました。全国のテーラーさんへ尾州の服地を切り売りするのが母体の事業で、屋上の森島ビル看板の横には「高級紳士服地・長大スーパーテックス」の懐かしいネオンが輝いて見えます。現在も後継の杉本忠雄社長のもとオーダースーツ展開で頑張っています。そして、広告塔「アイチの時計」は昭和22年創業の瑞穂商事(株)で愛知時計電機株式会社営業部時計部門を分離、アイチの時計総発売元としてスタート、輸入時計卸業・新ビルを建設され活躍されています。その奥は、昭和35年頃建設・山市ビルさんで多くのテナントが今も入居されています。南の3階建ビルは内装品卸の小松タペストリー、向かい角は「君が代文具」河合茂商店のビルで、現在1階はセブンイレブン、2‐3階は「くまカフェ」が入居されています。

矢場公園全景 昭和39年頃(東北より望む)名古屋地下駐車場10周年誌P42
写真1:矢場公園全景 昭和39年頃(東北より望む)名古屋地下駐車場10周年誌P42

矢場公園での栄ミナミ音楽祭2014。5・10オープニング、サカエガールズと共に
写真2:矢場公園での栄ミナミ音楽祭2014。
5・10オープニング、サカエガールズと共に

矢場町1丁目、なんと矢場公園が久屋公園と誤植されています。(中区住宅地図P14-15合成、昭和35年頃)公園西のブロックは森永製菓敷地
地図:矢場町1丁目、なんと矢場公園が久屋公園と誤植されています。
(中区住宅地図P14-15合成、昭和35年頃)公園西のブロックは森永製菓敷地

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【産業懇談会「代表幹事のご講話」ならびに「新年合同懇親会」開催日程】

産業懇談会「代表幹事のご講話」ならびに「新年合同懇親会」のご案内

 平素は産業懇談会の活動にご協力いただき、誠にありがとうございます。
 今回の産業懇談会4グループ新年合同懇親会は、石田筆頭代表幹事からご講話いただきます。また、年の初めに、産業懇談会メンバーの皆様に親睦を深めていただきたく存じますので、お誘い合わせの上、是非とも多数ご出席下さいますよう宜しくお願い申し上げます。

日時

平成27年1月30日(金) 17:30〜20:00
               17:30〜18:30 石田筆頭代表幹事のご講話
               18:45〜20:00 新年合同懇親会

場所

ウェスティンナゴヤキャッスル
電話:052-521-2121
講演会:2階 青雲(東)の間 / 懇親会:2階 青雲(西)の間

ご講話演題 『ニューステージを迎える証券ビジネス』
懇親会費

6,000円  
※当日、講演会場受付で頂戴いたします。
※講演会のみご出席の場合は会費不要です。

本状ご案内先 代表幹事および産業懇談会メンバーの皆様
事務局連絡先 担当:石山・山田
電話:052-221-8901
その他 ・食事の手配など準備の都合上、ご出席の場合は同封のFAX用紙で1月23日(金)までに必ずお知らせ願います。(代理出席はできませんのでご留意ください)
・懇親会のお取り消しにつきましては、1月28日(水)までにお知らせください。それ以降にご連絡いただいた場合は、会費を申し受けることになりますので、悪しからずご了承願います。

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【2月度産業懇談会開催日程】
名古屋観光ホテルでの開催です。
グループ名 世話人 開催日時 テーマ 場所
火曜グループ

岡部 聰
深田正雄

2月10日(火)
12:00〜14:00

フタバ産業(株)
取締役専務執行役員 佐々木康夫氏
「フタバ産業の昔と今」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ

落合 肇
飯田芳宏

2月25日(水)
12:00〜14:00

テルウェル西日本(株)東海支店
東海支店長 福山和則氏
「営業現場における労務管理について」
18階
伊吹の間
水曜第2グループ

片桐清志
見祐次

2月18日(水)
12:00〜14:00
大成建設(株)名古屋支店
副支店長 注連野泰栄氏
「ドバイのアラブ人との付き合い方
  〜ホテル建設工事を通じて解った事〜」
18階
伊吹の間
木曜グループ

河村嘉男
倉藤金助

2月12日(木)
12:00〜14:00
(有)三渓
代表取締役 下村孝爾氏
「食品の安全と“美味しい”ものとは…」
18階
伊吹の間

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【お知らせ】

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【コラム】

コラム1 【保健師からの健康だより】 No.129
保健師からの健康だより

株式会社 スズケン
保健師 鳥巣 妃佳里

『 冬にも水分補給を 』

 師走に入り、皆さまお忙しくお過ごしのことと思います。毎年、夏は『熱中症予防』のために意識して水分補給を行う人が多いのですが、冬は『寒いし、トイレも近くなるし』と、意識して控える人が多いようです。けれど冬は夏とは違った意味で水分補給が大切です。冬は気温が低く、空気も乾燥しています。室内では暖房を使うため、より乾燥した状態になりやすいので、夏のように汗をかいて水分が失われた自覚がなくても、皮膚や粘膜から少しずつ身体の水分が失われています。冬は季節的に以下のような理由で水分補給が重要になってきます。

 (1)風邪やインフルエンザなどの罹患と悪化の予防
 インフルエンザなどの感染症の原因となるウイルスは、空気が乾燥していると活発に活動します。そして粘膜が乾燥すると、ウイルスが身体に入るのを防ぐ防御機能も低下します。感染の予防にはマスクや加湿器を使用して鼻やのどの粘膜を潤しておくことが言われますが、同時に、意識してうがいや水分摂取をすることも、鼻やのどの粘膜に着いたウイルスを鼻水や痰などで身体の外に出すことの助けになります。また、風邪やインフルエンザなどにかかってしまった時にも、熱や食欲低下、嘔吐、下痢などにより身体の水分が失われていきますので、水分摂取は脱水や症状悪化の予防のために重要です。

 (2)心筋梗塞や脳梗塞の予防
 心筋梗塞や脳梗塞の発生頻度をみると、時間帯では午前中、季節では冬場に発症率が高くなるという傾向があります。これは室内外など気温の変化の激しい環境で交感神経が働いて血管が収縮し、血圧が上がりやすいことも要因の一つですが、午前中や冬場は、水分が失われても喉の渇きを自覚しにくいために、水分摂取が不足して血液の粘度が高く(ドロドロに)なり、血管が詰まりやすくなることも理由の一つです。朝起きたときや食事と食事の間、口の中がネバネバする時などには、意識して水分を摂ると脱水やこれらの疾患の予防に役立ちます。

 (3)乾燥による皮膚や粘膜障害の予防
 空気が乾燥していると皮膚や粘膜の表面からの水分が失われていきますので、皮膚は傷つきやすくかゆみなどを起こしやすくなります。粘膜障害はウイルス感染への防御力がさがるだけでなく、出血なども起こしやすくなります。予防のためにはこまめな水分摂取の他、呼吸は口ではなく鼻でする、皮膚の露出を避ける、加湿器や保湿クリームなどを使用するなどの対策が大切です。

 (4)飲酒の機会が増えることによる脱水症の予防
 冬は忘年会や新年会など、飲酒する機会が増えますし、寒さ対策で飲酒をする人もいます。お酒は飲み物なので、水分を摂っていると思う人は多いようですが、アルコールには利尿作用があるので、身体は脱水気味になります。実際に、お酒を飲んで喉が渇く経験をされたことがある人も多いと思います。また酔い方は、アルコールが体内に吸収される時の濃度と身体のアルコールの分解能力によって決まります。飲んでいる最中に水分を摂ると、身体に吸収される時のアルコール濃度を低くすることができるので、脱水だけでなく二日酔いや悪酔いの予防にもなります。

 具体的な方法としては、湿度計や加湿器の使用(湿度を50〜60%に保つ)、こまめな水分摂取(特に早朝と食事の間、飲酒時など)、鼻呼吸、外出時のマスク使用、ウォームビズを心がける、などがあります。水分摂取を暖かいもの(白湯など)で行えば、身体を温めることにも役立ちます。身体に必要な水分をしっかり摂って、この冬も元気に過ごしましょう。

人の身体の約60%は水分です。夏も冬も、水分補給を大切!

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.74
コラム【「ほん」のひとこと】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 縄文人に学ぶ 』
上田篤著・新潮新書

  • 日本人はなぜ玄関で靴を脱ぐのか
  • なぜ家のなかに神棚や仏壇を祭るのか
  • なぜ座敷を庭にむけて大きく開放するのか

 長年「日本人のすまい」を研究してきた建築学者である著者が、実は上記のような日本人の住まいに関することが、なかなかわからなかったのだそうだ。いろいろと考えたすえ、「日本の家は神さまのすまい」という試論を立ててみたが、では「その神さまとは何か?」と尋ねられると、じつはわからなかった。
 ところが、あるきっかけから、とうとう問題の神さまを「発見」した。そしてそれは、縄文時代に繋がるものだった。それ以後著者は、建築学徒であるにもかかわらず縄文文化にのめりこんでいき、いまでは「縄文文化は日本文化の原点」とまで確信するようになった、と言う。
 住まいに関することのみならず、日本人が、旬の味覚を楽しみ鍋料理が恋しくなり主婦が家計を預かるのも、みなルーツは縄文にあった。驚くほど「豊か」で「平和な」縄文には、持続可能な社会のモデルがある、と説く意欲的な著作である。

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コラム3 【苗字随想】 No.151コラム【苗字随想】

片桐清志

「エト」と苗字

 12月は毎年、翌年のエトと苗字の関係をとりあげてきた。しかしこの「苗字随想」のシリーズナンバー「151」が示すように昨年で一巡した。そこで今回は「十二支」全体を眺めてみたい。
 十二支の最初は「子」だが、苗字で一番人気は「辰」で、「辰姓」は48種見つかった。因みに2位は「子」で42種、3位の「卯」が36種で、ラストは「未」の2種だ。干支の動物ではトップは「馬」で、「馬姓」は170種ある。2番人気は「猪」で128種、3位の「牛」が105種で、ラストは「羊」と「鼠」でどちらも2種だ。「竜」は70種で「龍」の30種を合わせても4位だ。
 ランキング(佐久間 英氏)ではトップは「馬場」で159位、2番は「辰巳」の365位、3番が「猪瀬」の1115位で、1000番内にはわずか2姓しか登場しないのは意外だ。要因としては動物では縁起の良い「鶴」や「亀」、よく目にする「熊」や「鹿」が干支に入ってないことがありそうだ。また鳥類は種類が多く、「鷄」は鳥の仲間ではマイナーなことも一因だろう。
 ユニークな苗字は毎年の12月号で紹介してきたのでここでは割愛し、干支を組み合わせた苗字を以下に紹介しておく。子子(ココ・ネノコ・ネゴ・ネッコ)、丑子(ウシコ)、丑寅(ウシトラ)、卯辰(ウタツ・ウダツ)、辰卯(タツウ・タツノウ)、辰巳(タツミ)、辰馬(タツウマ)、戌亥(イヌイ)、竜虎(リュウコ)、竜蛇(タツヘビ・タツダ・リュウダ)、龍虎(リュウコ)、龍蛇(タツヘビ)、蛇子(ジャコ)、馬馬(ババ)、猿子(サルコ・マシコ・マスコ)、猪ノ子(イノコ)、猪子(イノコ・イコ)が見つかった。ここでも「辰」「竜」「龍」の人気が目立つ。

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【平成26年12月号編集後記】

 12月は例年ノーベル賞が話題になる。とりわけ今年は「青色LEDの発明」の功績で赤崎勇教授、天野浩教授、中村修二教授の3人の日本人が物理学賞を受賞した。物理学賞は性格上基礎研究分野が多いが、青色LEDは今ではすっかり身近な存在になっており、その恩恵は誰しも認めるところだ。理系離れが憂慮される昨今、この受賞は若者への大いなる刺激になることを期待したい。
 ノーベル平和賞ではパキスタンのマララ・ユスフザイさんが受賞した。17歳での受賞はノーベル賞の最年少記録の更新だ。その受賞演説の詳細が12日の中日新聞に掲載された。マララさんの演説は昨年の国連でも素晴らしかったが、受賞演説にも心を打たれる。
 受賞の喜びだけでなく、選考関係者や支援者への感謝、両親への感謝もきちんとした言葉で語られている。そして自分の受賞の意味を冷静に受け止め、「教育を奪われた子どもをなくすための行動を始めよう」と呼びかけている。「教育は人生の恵みの一つであり、人生に欠かせないものの一つ」だと言い切る。「私たちの未来はまさに教室にあった」「制服を着るのが好きで、大きな夢を見ながら座っていた」「勉強で秀でて、いろんなことを成し遂げられると証明したかった」・・・そうした思いが10歳の時テロで壊される。その時彼女に残された選択は「沈黙したまま殺されるのを待つか、声を上げて殺されるか」だった。そして彼女は後者を選ぶ。その結果2012年10月9日に本当に友達と共に銃撃を受け、重症を負いながらも奇跡的に一命を取り留める。
 マララさんはノーベル賞の賞金を「マララ基金」に託し、学校建設のために使う。そして「全ての子どもたちが学校に行くのを見届けるまで戦い続けます」と宣言している。さらに「教育がいかに重要か理解するよう指導者に求める時ではなく、今こそ行動を起こすよう求める時」と続けている。「強いと言われる国々が戦争を起こす上では非常に力強いのに、なぜ平和をもたらす上ではあまりに弱いのか。銃を渡すことはとても簡単なのに、なぜ本を与えるのはそれほど大変なのか。戦車を造るのは極めて易しいのに、なぜ学校を建てるのはそんなに難しいのか」と痛烈に訴えている。
 私たちがいつの間にか忘れてしまった子ども時代の「学ぶ喜び」を気づかせてくれる。そして豊かさのために、ともすれば方向を見失いがちな現代にあって、忘れてはならないものを思い出させてくれる。自分自身の生き方だけでなく、企業のあり方の原点を教えられる名演説だ。

 さて、今月の産懇宅配便では先月号に間に合わなかった11月の例会模様2件をご紹介した。玉野氏の「学習する風土づくり」も一読したい。今年の漢字が「税」になった。「光」か「青」であって欲しかった。来年こそ光が社会の隅々に届くことを祈ってやまない。

(片桐)