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日　 時：平成26年7月10日(木)　15時00分〜18時00分
場　 所：愛知県清須市寺野花笠100
参加者：16名

スピーカー：
築地　輝夫（つきじ　てるお）氏
キリンビール株式会社
執行役員 名古屋工場長

　今回は「キリンビール（株）名古屋工場」の視察会を実施した。当日は、台風の接近が心配されたが、結果的には何の影響もなく、予定通り工場見学と懇親会が開催された。
　初めに、キリンビール（株）名古屋工場 執行役員工場長の築地輝夫氏より、名古屋工場の概要説明などが行われた。要旨は以下のとおり。

1.　キリンビール（株）名古屋工場の概要
　キリンビール（株）名古屋工場は、1962年（昭和37年）3月に操業を開始した。現在、本工場で働く従業員数は、社員とパートナー会社の方を併せ、約520名程である。敷地面積は約8万坪で、ナゴヤドーム5.5個分の広さがある。
　本工場での1日あたりの製造量は、最大2,100キロリットル、大ビン換算で約330万本である。主な製造品種は、『一番搾り』、『ラガー』などの「ビール」、『淡麗』などの「発泡酒」、『のどごし生』などの「新ジャンル（第3のビール）」を合わせ、8液種54品種で、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、長野県、富山県に出荷している。
　本工場には、年間で約9万人の見学者が訪れる。土日は、工場の機械は動いていないが、見学は可能である。また、お客様向けの技術イベントや家族向けイベントも企画しており、次回はぜひご家族で見学にお越しいただきたい。

2.　ビール類の種類
　 ビール類には、一般的に「ビール」、「発泡酒」、「新ジャンル（第3のビール）」の3種類がある。また、「第3のビール」の中には、「その他醸造酒（発泡性）」と「リキュール（発泡性）」の2種類がある。
　業界全体のビール類の出荷割合は、「ビール約48％」、「発泡酒約14％」、「新ジャンル（第3のビール）約38％」と、現在はまだビールの出荷割合が高い状況にある。

（1）ビール
　ビールには、原料の違いで2種類ある。1つは、「麦芽、ホップ、水」を原料として発酵させたもので、『一番搾り』やサントリー『プレミアムモルツ』などが該当する。もう1つは、「麦芽、ホップ、水、麦その他政令で定める物品」を原料として発酵させたもので、『ラガー』やサッポロ『黒ラベル』などが該当する。ここで、政令で定める物品とは、「麦、米、とうもろこし、こうりゃん、ばれいしょ、でんぷん、糖類」等を指す。いずれも、「麦芽使用率は66.6％を超えていなければならない」という規定がある。

（2）発泡酒
　発泡酒は、「麦芽または麦を原料の一部とした酒類で発泡性を有するもの」と規定されており、麦芽使用率により3つに分類される。発泡酒（1）は、麦芽使用率50％以上、発泡酒（2）は、麦芽使用率25％以上50％未満、発泡酒（3）は、麦芽使用率25％未満である。これは、税率の違いで分けられており、通常、販売されている発泡酒は、麦芽使用率25％未満の発泡酒（3)がほとんどである。

（3）新ジャンル（第3のビール）
　第3のビールも原料等の違いで2種類ある。ひとつは「麦芽比率50％未満の発泡酒にスピリッツを加えたものでエキス分が2％以上のもの」で、当社の『澄みきり』等で「リキュール（発泡性）」と分類（表示）されている。もうひとつは「穀類、糖類その他の物品（大豆たんぱく等）を原料として発酵させたもの」で『のどごし生』などの「その他醸造酒（発泡性）」である。

3.　酒類の税について
　2006年に酒税法の改正が行われた。それにより、ビール類にかけられた1キロリットルあたりの酒税は、「ビール：220,000円」、「発泡酒：134,250円」、「新ジャンル（第3のビール）：80,000円」となった。350mlの缶ビール1本あたりでは、「ビール：77円」、「発泡酒：47円」、「新ジャンル（第3のビール）：28円」となる。ちなみに、ビール類以外の酒税は、「日本酒（1,800ml）：216円」、「ワイン（750ml）：60円」、「ウイスキー（40度700ml）：280円」、「焼酎（25度700ml）：175円」となっている。
　歴史を振り返ると、酒税法は1989年に大幅改正された。また、同じ年に物品税が廃止され、消費税が導入された。これにより、自動車などの税額が低減される一方で酒税は高い税率のまま残り、今日でも消費税との二重課税という形で徴収されている。ちなみに、ガソリンなども同じ扱いである。
　ビールの販売価格に対する酒税の割合は約45％程であり、半分近くが税金である。また、日本のビールにかかる税率は、国際的に見ても突出して高く、アメリカと比較すると約14倍、フランスやドイツと比較すると約15倍である。
　ビールは、アルコール1度、1リットルあたりの酒税額が、他の酒類と比較しても4倍以上を課されている。アルコール度数は違うが、コップ一杯あたりの税額も高い。また、一度に飲む量も多いため、負担する酒税は他の酒類と比べて突出した額になっている。そのため、我々ビール業界は、以前から国税庁に対してビールにかける酒税を安くするよう陳情しているが、なかなか見直していただけないのが現状である。
　ビールをたくさん飲まれる方は、税金を多く納め、国家に貢献していると考えていただき、これからもたくさん飲んでいただきたい。

　概要説明後、工場見学が行われ、ビールが製造される工程の見学やキリンビール（株）の主力商品である『一番搾り』のこだわりの製法の説明を受けた。実際に、まだアルコールの入っていない「一番搾り麦汁」と「二番搾り麦汁」を飲み比べ、その味の違いを体験するなど、「ビール」について、改めて学ぶ機会となった。工場見学の最後には、本工場で生産されたビールを試飲でき、参加者一同で造りたてのビールを味わった。工場見学終了後には、本工場に併設されているレストラン「ブルワーズハウス」にて懇親会を開催し、引き続き、造りたてのビールと美味しい食事を堪能した。

日　 時：平成26年7月23日(水)　12時00分〜14時00分
場　 所：名古屋観光ホテル　18階　伊吹の間
参加者：22名

スピーカー：
坂田　隆文（さかた　たかふみ）氏
中京大学総合政策学部　教授

1.　本講演の趣旨
　専門分野は、流通論、マーケティング戦略論、商品企画論だが、本日は日頃の学生指導を通じて感じている「イマドキ」の学生気質について、講演させていただく。
　大学進学率が2010年には50％を超え、大卒者が「普通」になった半面、私たちからみれば少しおかしな、大学生たちの考える「フツー」の現状と問題点を解説し、普通の学生を伸ばすために実行している取り組みを紹介することで、学生を「フツー」で終わらせないためのポイントを明らかにしていきたい。 　

2.　イマドキの学生気質（「フツー」は普通？）
　学生が無意識・無自覚に「フツー」だと思っていることと我々の考える「普通」の間には乖離がある。
　学生たちの「フツー」をいくつか紹介する。まず、ゼミ生に最初に指導するのは、呑み会での作法である。学生たちは目上の人に近寄るのを面倒臭がり、同学年だけで固まり易い。指導の後、ある企業の部長から、「若手にビールを注いでもらったのは3年振り」と感謝された。また、メールの送信は、自分の都合しか考えず、用件が済めば返信もしない。しかし、LINEが既読になれば、講義中も関係なく、何時間でもやりとりを続ける。さらに、トイレの鏡の前に数十分立ちっぱなしで前髪を指で整えている男子学生もいる。そして研究室にノックをせず入室する学生を注意すれば、「誰からも教えられていないからノックしない」と反論される。進路指導に至っては、学生の6〜7割が何も考えておらず、考えていても、例えば旅行会社であれば、「自分が知っているJTBとH.I.Sの2社しか受けない」等、自分の狭い見識のみで会社を決めてしまおうとする。
　「フツー」のままで良いことと、「普通」ではないため変えるべきものがあるが、指摘も叱責もされない「フツー」を「普通」ではないと気付かせる場が必要となる。親にも叱られたことがない学生もおり、ゼミ指導で、月に2〜3人の学生を泣かせてしまうこともある。叱られても「頑張ろう」と考え直すことができれば良いが、「叱られることがないように、社会人になるのを辞めておこう」と考えてしまうのがイマドキの学生である。
　学生と社会人の違いについても、例えば「学生は問題や課題を与えてもらえるが、社会人は自分で見つけて取り組んでいかなければならない」、「学生の問題には正解があるが、社会人の問題は正解が複数もしくはない場合もあるかもしれない」ということを教えないと、理解してもらえない。
　学生たちのこの気質が、今に始まったことなのかといえば、30〜40年前の新卒者も当時は「大人しい、頼りない」等と評価されており、今と大きく変わらないようだ。
　違いがあるとすれば、映画「ALWAYS」のような世界だ。昔は近所付き合いが盛んで、地域とのコミュニティの中で成長することができた。しかし、イマドキの学生は、生まれてから22年間、地域どころか親からも何も言われることなく成長し、社会人になって突然「駄目だ」と言われても、戸惑うことしかできない。
　新卒者の離職率も高まっている。これまでの「フツー」が通用しないため、ドロップアウトしたり、フリーターになったりする。不本意な就職ならば、希望の企業に入るために留年を選択する学生が10万人超との報道もあった。

3.　中京大学総合政策学部坂田ゼミの試み
　中京大学は偏差値50前後の普通の大学だが、当ゼミ生に限っていえば、ほぼ全員が一流企業への内定を取得している。指導では、「机上に終わらない学び」、「社会に開かれた学び」の2つに拘り、「フツー」の学生を「普通」に、そして「普通」の学生を「優秀」な学生に変えたいとの想いで取り組んでいる。
　まず、ゼミでのカリキュラムを学年縦断型とし、同学年で固まらないよう2年生〜4年生を混ぜてグループを構成、「後輩に格好悪い姿を見せられない」、「先輩の後姿を見て学ぶ」雰囲気を作った。また他学部・他大学との交流、企業に対する新商品企画の提案、企業人との合同勉強会にも力を入れている。（株）サークルKサンクスへの弁当企画の提案では、コスト計算も含めた工夫により、当初の案から最終価格は1/3程度まで下げることができ、1ヶ月限定で数万個を販売した。その他にも、ナゴヤドーム集客アップのため、中日ドラゴンズ、「世界の山ちゃん」とコラボしたおつまみの企画、井村屋（株）、山崎製パン（株）等への新商品企画提案等、複数の企画に並行して取り組んでいる。企業人との合同勉強会では、企業の若手・中堅層と優秀な現役学生で議論させることで、学生に企業の考え方等を学ばせると同時に、企業側にも学生の考え方、優秀な学生のレベルを知ってもらう貴重な機会となっている。
　そもそも、若者は多様性、豊かな人間関係の価値等に実感が乏しいため、学生が「フツー」だと思っていることを「普通」に変えるには、多様性を理解させ、受け入れる場を設けることが重要である。経済団体の調査では、新卒採用で最も重視されるのは「コミュニケーション能力」で、老若男女誰とでも隔たりなく会話できる能力が求められている。
　では、企業人・社会人は多様性を理解・受容しているだろうか。「人を変えるには、“変える人”を変える必要がある」と言われるが、私がこれまで関わってきた企業のミドル層459名に案内状を通知した際、300名からは返信がなかった。学生にだけ多様性を求めても納得は得られない。私も常々、学生から「先生は何か新しいことに挑戦しているか」と聞かれる。
　企業も、知識偏重型の導入教育に終始していないだろうか。就職が内定した学生には、座学ではなく、若手との座談会等の方が有効ではないだろうか。多様性を受容させるには多くの工夫が必要だが、企業の若手・ミドル層には「若者を変える能力」があるのか、問題提起をしたい。

4.　今後の課題
　「『ゼミ』ではできても、『社会』ではできない」ではなく、社会で活躍するためには、大学生になるまでの「家庭」や「地域社会」で、どの程度まで経験を積めるかが鍵となる。狙うべき価値観・思考様式がコミュニティの中で「フツー」感覚になれば、それがスタンダードになっていく。幸い、坂田ゼミは厳しいことで知られており、先輩が後輩を厳しく指導するため、必要な感覚が自然と身に付いていくようだ。悩みは男子学生で、女子学生は意識も意欲も高いが、男子は面談で泣き出す者さえいる。まさにイマドキの学生で、指導冥利に尽きる思いである。

日　 時：平成26年8月2日（土）　7時12分スタート
場　 所：木曽駒高原カントリークラブ
天　 候：晴れ時々くもり
参加者：25名

　8月2日、恒例の産業懇談会4グループ合同懇親ゴルフ会が木曽駒高原カントリークラブで開催され、石田代表幹事、新美代表幹事、種村代表幹事、河村世話人代表、岡部世話人ら25名が参加した。当日は前夜に降った雨も上がり、参加者はアウト7組に分かれてスタートした。そして、降り注ぐ真夏の日差しと木陰で感じる涼やかな高原の風のなか、各々が腕前を披露した。
　プレー終了後の懇親会では、2年ぶり2度目の優勝を果たした明電舎の新木執行役員支社長 (成績グロス89、ネット72.2)をはじめとする各賞受賞者の表彰、賑やかな歓談が続いた。グロスでのトップは83で回られた雪印メグミルクの佐藤統括支店長であった。
　次年度以降も、ますます盛会になることを期待したい。

優勝：新木典壽氏　（株式会社明電舎中部支社　執行役員支社長）
2位：佐藤雅俊氏　（雪印メグミルク株式会社中部統括支店　統括支店長）
3位：村博三氏　（丸太運輸株式会社　取締役会長）

料亭つたも主人
深田正雄

下町情緒感ずる住吉町三丁目・その一

　料亭・キャバレーが立ち並ぶ住吉2丁目の南は、名古屋庶民文化の集約地のようで、芸事の師匠、旅館、料理店ほか、魚屋、八百屋、パン屋、カメラ屋、饅頭屋、駄菓子屋、文房具店、喫茶店など店舗兼住宅が多く、戦後の「三丁目の夕日」のような人間味のある三業者の下町住吉三丁目をご紹介してまいりましょう。
　北見地図版、通り西側参丁目一番地はパン屋の川本さんですが、このころビル建設が始まり昭和36年に飲食雑居テナント塩谷ビルが完成、居酒屋・バーが中心でしたが、スパゲッティハウス ヨコイが2階角に創業して話題となりました。「そ〜れ」で働いていた山岡博さんが生み出したオリジナル「ミラカン」などが後に「あんかけスパゲッティ」と命名され名古屋めしの代表となりました。筋向いの正雄君の深夜食は移動屋台の「夜鳴きそば」か、ヨコイの70円スパ「スペシャル」をいただいていました。南の魚屋「初政」の森さんは戦前は下之一色から行商されていましたが、戦後いち早く都心に出店し、料亭を中心とした高級鮮魚を販売、蔦茂でも毎日、親父さんが魚をさばいていました。10年ほど前までおばあちゃんがお住まいでしたが、焼肉サカイが高級レストランビルを建設され、現在は漫画喫茶「亜熱帯」と変わっています。孫の森保憲さんは現在サテライトジャパンで街の調整役としてご活躍頂いております。（写真1）
　文房具「たけいち」はパイロット万年筆の代理店でもあり、昭和5年生まれの竹市稔夫翁は栄中部を住みよくする会事務局ほか、長年、地域の振興に尽力され、住吉町景観協定の立役者ともいえます。建物の躯体はそのままにして賃貸、現在はMJカフェで婚礼の2次会などで賑わっています。割烹有本は蔦茂旅館有本料理長が昭和15年尾頭橋で創業、戦後住吉町で大繁盛し西浦温泉で有本旅館をオープンし一世を風靡したようです。現在は「うなぎ有本」として千種区日岡町で“小川珊鶴ワールド”など楽しいイベントも開催されています。
　旅館鈴蘭荘・スズラン理髪店とも西奥に庭があり、崖下の白川幼稚園から爽やかな風が懐かしく感じられます。現在はピボットハウスとなり、地下の屋台村が話題となったのは15年位前の事でしょうか。昭和17年創業の古川商店は私立学校鞄で有名で、現在はオリジナルオーダーバッグ製造の老舗と言えます。
　南角はミドリヤカメラ先代のDPE専門店でしたが現在はお孫さん兄弟が婚礼写真など外販で頑張っていらっしゃいます。親父の福井剛さんは住吉通商店街振興会の理事長で町内の取りまとめ役、ひ孫さんは住吉では唯一の栄小学校生徒ではないかと思います。古地図では「菓子ミドリヤ」となっており、剛さんの母上がパン屋さんで食パンの一斤から16枚の薄切り包丁妙技は幼い頃の思い出です。（写真2）
　ミドリヤさんから西へ現存するのはお洒落なバッグ問屋の共立袋物（株）のみとなっています。花屋町筋・華道の松月堂、お祭り子供獅子でお世話になった佐々木宅も懐かしい町家造りの居宅でした。
　住吉町参丁目弐八番地「旅館らく楽」の創業者白瀧京次郎翁は郡上八幡北・白瀧地区の豪農から名古屋で大正時代にカフェーブームを作り、関東にも進出、粋な遊興人としても祖父深田良矩以上の話題多き人物です。東京・銀座でクラブ『姫』のママ山口洋子（直木賞作家としても著名）のご尊父でもあると噂されています。2代目昭三氏とは父正矩も親しく親子3代のお付き合いです。正雄君はらく楽さんの長い広い廊下を駈けっこで遊び、テレビの試験放送で空手チョップ・プロレス力道山や大相撲鏡里・吉葉山の大一番を近所総動員でハラハラドキドキしてみていました。現当主の京次郎氏の孫・正人さんは料亭からインペリアルプラザとされ不動産業ほか介護事業でも幅広くビジネス展開、栄ミナミ地域の街づくりの中核として大活躍されています。（写真3）
　株式会社美篶商会（みすずしょうかい）は、かつて存在した日本のカメラメーカー、写真 機材商社で富士フィルム総代理店として大手企業、名古屋支店は石造り3階建中庭のある洒落た建物は印象的でした。現在は豊橋・甲羅グループが若者向き飲食店を展開されています。
　住吉通りには雀おどり支店、南大津通りの総本舗・船橋さんの弟さんが経営されていたようです。現在は、矢場町から移転された繊維の熊田（株）となっています。インプラントの権威・関谷昭雄さんの歯科医院が御園座北の宝石のシバタさん2階仮店舗から昭和30年頃に移転されました。大の鮎釣りマニアで父・正矩と夏場には毎週のように長良川・飛騨川水系に釣行していました。先生はお元気に今も診療され、釣場での診断のお蔭で正雄君は歯の痛みを知らないまま一生を終わりそうです。
　喫茶サボンは住吉の社交場としていつも賑わっていました。足立ファミリーで親父さんは大工の棟梁、奥さんが店の切り盛りをされていました。息子の行久君は僕と白川幼稚園から同級生、やんちゃ坊主でいつも「お坊ちゃま正雄君」はいじめられてばかりでした。
　行久君は江口巌商店の総務担当、江口浩平オーナーの秘蔵っ子として活躍されていました。
　お姉ちゃんは茶道の先生で、蔦茂で茶会など開催いただいております。サボンさんと間瀬商店跡地が蔦茂駐車場となっています。元は八百屋町の蔦茂支店がアメリカ村に接収され返還後、鉄砲町の森本商店さんに売却、買い替え土地として取得いたしました。板場スタッフの社宅として使用していましたが、平成となりコインパークやレストラン「そぞろあるき」など展開しております。（写真4）
　思い出深き3丁目、次回「その2」は南の西川鯉次郎さん、人形の清村さんなど、下町の伝統文化芸能についてもお話ししたいと思います。

水曜第1グループ 大西　哲郎（おおにし てつろう）氏 名古屋鉄道株式会社　代表取締役専務

【名古屋鉄道株式会社】 〒450-8501 名古屋市中村区名駅一丁目2番4号 TEL：052-588-0831　FAX：052-588-0836 URL：http://top.meitetsu.co.jp/

　名古屋鉄道の大西哲郎と申します。
　このたび、前任の松林孝美の後を受け「産業懇談会水曜第1グループ」に参加させて頂くことになりました。どうか宜しくお願い申し上げます。
　弊社は、明治27年(1894年)に「愛知馬車鉄道株式会社」として設立、本年で、120周年を迎えます。この間、愛知・岐阜両県を中心に、地域社会の発展を期し、鉄道事業を展開してまいりました。今日では、中部地区の空の玄関である中部国際空港への輸送をはじめ一日約百万人のお客様を輸送させて頂いております。
　一方、今後に目を転じますと、少子高齢化が進む傍ら、リニア中央新幹線の開業が予定されるなど、大きな環境変化がありますが、弊社といたしましては、「お客様の安全確保を最優先」に、さらに地域社会から信頼される「名鉄」を目指して努力して参りたいと考えております。
　今回の産業懇談会の参加を通じまして、様々な業種・業界の皆様方のご意見を拝聴させて頂き、自身の視野を広めていきたいと考えておりますので、何卒ご指導を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

火曜グループ 蟹沢　清治(かにさわ　きよはる)氏 名古屋ステーション開発株式会社　代表取締役社長

【名古屋ステーション開発株式会社】 〒453-0016　名古屋市中村区竹橋町15-12 TEL：052-453-5937 FAX：052-453-5938 URL：http://www.nsk-eki.com/

　名古屋ステーション開発株式会社の蟹沢でございます。
　このたび前任の梅本薫の後を受け、産業懇談会火曜グループに参加させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

　弊社は昭和63年3月8日に東海旅客鉄道株式会社の100％子会社として設立され、現在名古屋駅をはじめ12駅での商業施設の開発、管理、運営及び在来線、新幹線駅間の高架下の貸付、管理を行なっています。
　最近の商業施設について、平成24年11月1日に尾張一宮市が建設した駅前ビル（iビル）1階に商業施設アスティを増床開発、平成26年4月24日にアスティ岐阜東館を全館リニューアルオープン、平成26年7月24日には津駅ビル（チャム）を全館リニューアルオープンしました。
　お近くにお越しの際は是非立寄ってみて頂けると幸いです。

　私事ではありますが、長野県伊那市の出身ですが、昭和62年4月1日、JR発足とともに、全く土地勘のない名古屋に配属、今や27年目となりすっかり名古屋人化しています。
　産業懇談会の参加を通じて、様々な業種、業界のご経験豊富な諸先輩方と交流できる機会を頂き、大変感謝しております。
　何卒ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

水曜第2グループ 小島　康浩（こじま　やすひろ）氏 サンデン株式会社東海北陸支社　支社長

【サンデン株式会社東海北陸支社】 〒460-0003　名古屋市中区錦3-11-33　マニュライフプレイス名古屋ビル3階 TEL: 052-218-2101 FAX：052-218-2124 URL: http://www.sanden.co.jp

　サンデン株式会社の小島康浩と申します。
　この度　前任の高橋秀明の後任として産業懇談会水曜第2グループに参加させて頂く事になりました。よろしくお願いします。

　弊社（サンデン）は、昨年創業70周年を迎えた会社です。「環境から企業価値を創造する　品質とグローバル力を基礎に環境をコアにして成長を果たす」という経営方針のもと、自動車用エアコン等の機器、店舗用ショーケース、定温物流機器、自動販売機、エコキュート等の住環境商品をお客様に提供しております。群馬県の赤城山南麓に環境との共存をコンセプトにした工場がございます。これも環境のサンデンのシンボルとなっております。また、今年世界遺産に登録された群馬県の「富岡製糸工場」等との社会連携も図っております。

　さて、私ですが名古屋勤務は初めてです。九州からの異動ですが、九州より暑い名古屋を日々実感しております。ランニングを趣味にしており、名古屋の街を走りながら少しずつこの風土に慣れて行こうと思っております。

　最後に産業懇談会のご参加の皆様との交流させて頂く事により幅広い見識を深めて行きたい所存です。何卒よろしくお願いします。

水曜第2グループ 小杉　英明（こすぎ　ひであき）氏 株式会社NTT西日本アセット・プランニング　取締役東海支店長

【株式会社NTT西日本アセット・プランニング東海支店】 〒460-0012　名古屋市中区千代田2-8-29　オフィスポ鶴舞 TEL：052-228-8141　FAX：052-228-8145 URL：http://www.ntt-ap.co.jp

　株式会社NTT西日本アセット・プランニングの小杉でございます。
　この度、前任者の佐伯の後を受け、産業懇談会水曜第2グループに参加させていただくこととなりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

　弊社は、20年以上にわたり、NTTグループが所有する不動産の利活用を行ってきたところであり、これまでに培った不動産活用のノウハウとサービスネットワークを生かし、2027年に開業が予定されているリニア中央新幹線の中核都市として発展していく名古屋エリアの新たな街づくりに微力ながら貢献していく所存であります。

　さて、私事で恐縮でありますが、私は生まれも育ちも大阪で、名古屋はもとより、東海エリアは初めての勤務となります。コテコテの関西人である私が名古屋の地に馴染めるのかと着任までは一抹の不安もありましたが、わずか1ヵ月余りの間にその不安もどこへやら、既に名古屋のみなさんの気質とひつまぶしをはじめとした名古屋めしの大ファンになっています。
　今回、産業懇談会の活動を通じ、中部経済界の諸先輩の皆様から色々と貴重なお話を拝聴できることを楽しみにしております。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

木曜グループ 佐藤　康治（さとう　こうじ）氏 株式会社ノリタケコーテッドアブレーシブ　取締役社長

【株式会社ノリタケコーテッドアブレーシブ】 〒470-0206　愛知県みよし市莇生町下永井田20 TEL：0561-32-2235　FAX：0561-34-2254 URL：http://www.noritake.co.jp/nca

　株式会社ノリタケコーテッドアブレーシブの佐藤康治と申します。
　この度、中部経済同友会に入会させていただくとともに、産業懇談会木曜グループに参加させていただくことになりました。何卒宜しくお願い申し上げます。

　弊社は研磨布紙、ダイヤ研磨布紙及び不織布製品を生産し、関連する研磨用品、機械器具類は外部より仕入れて、鉄鋼、非鉄・機械工具・木工・合板・自動車等のお客様に販売しております。ノリタケカンパニーのグループ会社として1963年に設立し昨年50周年を迎え、今後もお客様の研磨加工に常にお役に立ちたいと願っております。

　私は長崎県の出身で大学卒業後、名古屋のノリタケカンパニーに入社し34年間研削砥石の技術開発部門に所属しておりました。弊社での経験はまだ1年程度と浅く、今回中部経済同友会に参加させて戴く事になり大変感謝しております。産業懇談会の諸先輩方の交流を通じて成長していきたいと思いますので、ご指導の程宜しくお願い致します。

火曜グループ 滝田　誠（たきた　まこと）氏 株式会社ジェーシービー東海支社　東海支社長

【株式会社ジェーシービー東海支社】 〒460-0003　名古屋市中区錦2-16-26　SC伏見BLDG.11階 TEL：052-209-8056　FAX：052-231-7012 URL：http://www.jcb.co.jp/

　株式会社ジェーシービーの滝田でございます。 産業懇談会火曜グループに参加させていただきます。前任者山下義一同様よろしくお願い致します。
　さて、クレジットカードを取り巻く環境の変化のスピードは、近年、ますます速まっており、消費者のライフスタイルやニーズはより一層多様化し、IT技術の活用とともに、決済の分野も大きく変化してきております。この変化は国内のみならず、海外においても同様で、東南アジアを中心に、クレジットカードの普及が急速に進展してきております。
　こうした環境のなか、当社は、お客様より、『アジアを代表する総合決済サービス企業』として、『真のグローバルブランド』として支持され、選ばれる企業となること、そして、地域のお客様に支持され、地域の発展・活性化に寄与できるクレジット事業の展開を目指してまいりますので、皆様のご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
　また、今回は産業懇談会へ参加させていただく機会をいただけましたこと、心より感謝申し上げるとともに、皆様のご指導ご鞭撻のほど、重ねて、よろしくお願い申し上げます。

木曜グループ 竹尾　聡（たけお　さとし）氏 中電興業株式会社　取締役社長

【中電興業株式会社】 〒460-0008　名古屋市中区栄2-2-5電気文化会館内 TEL：052-223-0810　FAX：052-223-0820 URL：http://www.chudenkogyo.co.jp/

　中電興業株式会社の竹尾聡と申します。
　このたび前任の藤岡旭の後を受け参加させていただくこととなりました。
　弊社は中部電力グループとして、電柱広告をはじめとする広告業、イベント等の 企画制作、中部電力のPR館など施設の運営管理、「中電キャリアメイト」としての 人材派遣、リース業などを営む総合サービス企業です。
　わたくし三重県出身ですが、長くこの名古屋を中心に勤務をしてまいりました。 技術系の私ですが、今回、産業懇談会への参加を通じて各界の幅広い交流ができることを 楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。

火曜グループ 中山　理（なかやま　おさむ）氏 株式会社ジェイアール東海島屋　代表取締役会長

【株式会社ジェイアール東海島屋】 〒450-6001　名古屋市中村区名駅1-1-4 TEL：052-566-1101　FAX：052-566-8969 URL：http://www.jr-takashimaya.co.jp

　ジェイアール東海島屋の中山理でございます。
　このたび、産業懇談会火曜グループに参加させていただくこととなりました。前任者の宇田川一昭同様、よろしくお願いいたします。
　弊社が経営するジェイアール名古屋島屋は平成12年3月に開業し、来年は15周年を迎えることとなります。皆様のご愛顧のおかげと、心よりありがたく存ずるしだいです。
　私は大分県に生を受けましたが、小中高と岐阜市内で育ち友人も多いことから、便宜上岐阜県出身と称しています。国鉄、JR東海を通じ、名古屋勤務は通算で13年目となりますが、先ごろ千種区から栄一丁目に引越し、御園座裏手あたりの街歩きをしながら、「こんなおもしろいエリアがあったのか」と今さらながら驚いたりしています。
　今回、各界の皆様と交流できる機会をいただけましたことはまことにありがたく、よろしくお願いいたします。

火曜グループ 広井　幹康（ひろい　みきやす）氏 東栄株式会社　取締役社長

【東栄株式会社】 〒460-0003　名古屋市中区錦2-20-8　東栄ビル7階 TEL：052-221-1230　FAX：052-221-8810 URL：http://toei-g.co.jp

　東栄株式会社の広井幹康（ひろいみきやす）と申します。
　この度、産業懇談会火曜グループに参加させていただくことになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
　弊社は、三菱東京UFJ銀行の前身の一つである東海銀行の第1号の子会社として1951年に設立され60有余年の歴史を有しております。現在は、ビル賃貸業と人材紹介・人材派遣等の人材総合サービスを事業の二本柱とし、オフィスと人材という企業にとって最も重要なインフラ整備のお手伝いを通じて、皆様の成長に貢献することを目指しております。特に、人材総合サービスは、今年4月に100％子会社の株式会社トーエイオフリールを合併し、三菱東京UFJ銀行の緊密会社として、お客様に信頼できるパートナーとしての一層の飛躍を期しております。
　さて、私は、当地の出身で大学に入学するまでの19年間と東海銀行入行後の5年間を名古屋で過ごしましたが、その後は東京生活が長く、30年振りの名古屋勤務かつ初の単身赴任生活がスタートしたところです。6月20日に着任後、いきなり名古屋の猛暑に見舞われ、東京仕様になった身体を青春時代の名古屋仕様に戻そうと悪戦苦闘している毎日です。
　この懇談会への参加を機に、故郷への恩返しとして名古屋の発展にいささかでも貢献できるよう努めてまいる所存ですので、皆様のご指導・ご鞭撻をよろしくお願いいたします。

水曜第2グループ 増田　義則（ますだ　よしのり）氏 中部電力株式会社　専務執行役員

【中部電力株式会社】 〒461-8680　名古屋市東区東新町1番地 TEL：052-951-8211　FAX：052-973-3183 URL：http://www.chuden.co.jp/

　中部電力の増田義則でございます。
　このたび中部経済同友会に入会させて頂くとともに産業懇談会水曜第2グループに参加させて頂くことになりました。
　どうぞよろしくお願い申し上げます。

　弊社は東日本大震災後のエネルギーを巡る状況下で大きな変革の時期を迎えております。 国レベルでは電力の完全自由化や電力システムの改革の議論が進捗しており、この数年のうちには電力事業の新たな枠組みが構築される方向にあります。
　こうした中、弊社はエネルギーの基本とされておりますS＋3E（安全＋安定供給/経済性/環境性）に優れた電気をこれまで通りお客さまにお届けするとともに、お客さまからの更なるご期待に応えるべくサービスの向上に取り組んでいるところです。
　本会では、私自身、でき得る限り会合等に参加させて頂き、会員の皆さま方との交流を通じて自らの視野を広げて参りたいと思っております。
　何卒よろしくご指導を賜りますようお願い申し上げます。

水曜第2グループ 松原　和彦（まつばら　かずひこ）氏 株式会社NTTファシリティーズ　取締役東海支店長

【株式会社　NTTファシリティーズ東海支店】 〒456-0016　名古屋市熱田区五本松町7番30号　熱田メディアウィング TEL：052-683-5870　FAX：052-683-4313 URL：http://www.ntt-f.co.jp

　NTTファシリティーズの松原 和彦（まつばら かずひこ）と申します。
　このたび、前任の黒田長裕の後を受け、産業懇談会水曜第2グループに参加させて頂くことになりました。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

　弊社は、平成4年にNTTの電力と建築の組織が融合する形で分社化して以来、多くのお客様にお世話になってまいりました。電電公社、NTTのインハウス組織の時代から培ってきた技術、蓄積を活かし、メガソーラー事業やデータセンタ事業、建物のゼロエネルギー化を目指すグリニティ（Green'ITy）ビル事業、そして高度な機能を有する建物のファシリティ・マネジメント事業等を展開しています。
　特に最近では、ポスト震災における社会の変化をふまえ、エネルギーの面的利用と需給の最適化を図るスマート・コミュニティの構築にも注力しています。日常の環境への配慮・省エネルギーへの取組みが、そのまま災害時には安心・安全につながる、という考え方を「Smart＆Safety」というスローガンに込めて、お客様のニーズにお応えしたいと考えています。

　私は、「東海」での勤務は初めてですが、日常的に「動き周る」ことが多い業務ですので、公私の時間を有効に利用して、「東海」の文化や自然により多くふれ、深く理解していきたいと思っています。
　最後となりますが、今回産業懇談会に参加させて頂くことにより、御経験、御見識が豊富な諸先輩方との交流の機会を得られましたこと、厚く御礼申し上げます。
　何卒、ご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

岡部 聰
深田正雄

9月9日（火）
12:00〜14:00

落合 肇
飯田芳宏

片桐清志
見祐次

河村嘉男
倉藤金助

10月30日（木）　17時30分〜20時00分

• 17時00分　受付開始
• 17時30分〜18時30分
  ■ドキュメンタリー上映　
  　「2014 ミス・ユニバース・ジャパン」
  ■講演・解説
  　ミス・ユニバース・ジャパン エリアディレクター
  　ティースタイル株式会社　代表取締役社長　　都筑 多佳恵氏
  ■ステージパフォーマンス
  　2015 ミス・ユニバース・ジャパン愛知大会　ファイナリストの皆様
  ■フレアバーテンディング
  　株式会社TATULA　代表取締役　滝藤 育伸 氏　
  （※）曲芸的なパフォーマンスでカクテルを作り、提供するスタイル。
  滝藤氏は、全日本フレアバーテンダー協会 副会長であり、国内大会10回優勝・世界大会3位入賞の経験を持つ。
• 18時40分〜20時00分　懇親会（着席ビュッフェ）

• 食事の手配等準備の都合上、ご出席の場合は同封のFAX用紙で10月23日（木）までに必ずお知らせ願います。また、ご家族・ご友人の方がいらっしゃる場合は、FAX用紙の余白にお名前（漢字・フルネーム）をご記入下さいますようお願いいたします。なお、出席のお取り消しにつきましては、10月28日（火）までにお知らせ下さい。それ以降にご連絡いただいた場合は、会費を申し受けることになりますので、悪しからずご了承願います。

担当：石山・山田
電話：052-221-8901

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コラム1 【保健師からの健康だより】 No.125

株式会社 スズケン
保健師 鳥巣 妃佳里

『 健康づくりのための睡眠指針2014 』

　9月3日は「秋の睡眠の日」、そしてその前後1週間は秋の睡眠健康週間です。OECDが2011年に行った調査では、日本の睡眠時間は7時間14分で、世界で最も短かったといいます。特に働く世代は睡眠時間が短くなる傾向があり、疲労の蓄積、労災事故、生活習慣病、こころの病など様々なリスクを抱えています。
　厚生労働省は今から11年前に「健康づくりのための睡眠指針2003〜快適な睡眠のための7カ条〜」を作りました。それが今年「健康づくりのための睡眠指針2014〜睡眠12カ条〜」に改訂されています。主な変更点は、新しい知見（科学的根拠）に基づいて若者世代、勤労世代、熟年世代の3つのライフステージに分けたアドバイスが盛り込まれたこと、心身の健康に関する内容が充実したことです。そこで今回は指針の中から「勤労世代（社会的属性として働いているものと定義）」と「熟年世代（比較的高齢のものと定義）」への良い睡眠のためのアドバイスについてご紹介します。

【勤労世代】

• 適正睡眠は日中の眠気の程度をもとに判断する
  　睡眠は個人差が大きい。昼過ぎに軽い眠気を感じるのは自然なことだが、それ以外の時間でも（仕事や日常生活に支障を感じる程度の）強い眠気を感じる場合には睡眠不足の可能性も。
• 毎日必要な睡眠時間を確保する
  　人が十分覚醒して作業できるのは起床後12〜13時間程度。起床後15時間以上では酒気帯び運転と同程度、17時間以上では飲酒運転と同程度まで作業能率は下がる。本人の自覚にかかわらず睡眠不足が続くと、注意力や作業能率の低下が起こる。
  　睡眠不足が6〜7日続くと、その後3日間十分な睡眠をとっても日中の作業能率は十分に回復しない。週末の「寝だめ」はある程度は有効だが、睡眠不足による作業能率の回復には不十分。
• どうしても睡眠が不足する場合は、午後の短い昼寝を心がける
  　昼間の仮眠はその後の覚醒レベルをあげ、作業能率の改善に役立つ。睡眠リズムを崩さないために、仮眠は午後の早い時間（15時前まで）に30分以内に。

【熟年世代】

• 必要以上に長く寝床にいない
  　夜間に眠ることのできる時間は加齢とともに短くなる（20年で30分程度減少）。そして加齢とともに睡眠のパターンが朝方に変化し、その傾向は女性より男性の方が強い。必要以上に長く寝床にいると、夜中に目が覚める割合が高くなる、熟眠感が損なわれる、など不眠の原因に。
• 年齢にあった睡眠時間を大きく超えない習慣をつくる
  　適正な睡眠時間を大きく超えて寝床で過ごす習慣は、活動と休息のメリハリをなくし、睡眠を浅く不安定にする。就寝時間と起床時間をうまく調節する。
• 適度な運動で睡眠を促進し、生活にメリハリを付ける
  　週に5日以上、適度に身体を動かすことは、不眠を抑制する。激しい運動は寝付きを悪くすることもあるが、日常生活の中では適度に身体を動かす、定期的な運動を行うなどを心がけ、昼と夜のメリハリのある生活を。

　睡眠にはいろいろな要因が関連していますが、健康づくりのためにはいい睡眠をとれる習慣づくりを、「できることから少しずつ」始めていくことが大切です。暑い夏を過ごして疲れが出てくるこの時期に、質のいい睡眠を確保して元気に過ごしましょう。

■健康づくりのための睡眠指針2014〜睡眠12カ条〜（厚生労働省HPより）

1. 良い睡眠で、からだもこころも健康に
2. 適度な運動、しっかり朝食、眠りと目覚めのメリハリを
3. 良い睡眠は、生活習慣病予防につながります
4. 睡眠による休養感は、こころの健康に重要です
5. 年齢や季節に応じて、昼間の眠気で困らない程度の睡眠を
6. 良い睡眠のためには、環境づくりも重要です
7. 若年世代は夜ふかし避けて、体内時計のリズムを保つ
8. 勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を
9. 熟年世代は朝晩メリハリ、昼間に適度な運動で良い睡眠
10. 眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない
11. いつもと違う睡眠には、要注意
12. 眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を

コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.70

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 猟師の肉は腐らない 』
小泉武夫著・新潮社刊

　食文化や発酵学を中心とした農学者の俺のところに、ある日、薄汚れた段ボールが届いた。開けてみると、根元に泥のついた見事な天然独活が何本も入っている。送り主は、「義(よ)っしゃん」こと猪狩義正。義っしゃんと俺は、15年ほど前に渋谷で知り合った。義っしゃんは、福島・茨城・栃木の3県に跨る八溝山地で猟師の子に生まれたが、中学を卒業すると直ぐに東京に出たのだった。その義っしゃんが、八溝に戻って猟師として暮らしているのだ。俺は、八溝の山奥へ義っしゃんを訪ねることにした。

　夏と冬の数日間ずつ、「義っしゃん」と暮らした「俺」の体験を記したのがこの物語です。電気もガスも水道も無い山奥での義っしゃんと猟犬の「クマ」の生活は、毎日が充実しています。義っしゃんの生き方も素晴らしいが、クマの生き方もまた素晴らしい。そして、義っしゃんとクマの心は、強い絆で結ばれています。自然を畏れ、自然に感謝し、自然に生かされ、昔からの教えを受け継いだ猟師の生き方には、智慧が満載。都会に住む私は自分が動物であることを忘れているのではないか、と考えさせられた、心温まる物語でした。

コラム3 【苗字随想】 No.147

片桐清志

一字姓について（13）〜一字姓と建造物〜

　宮や城のように建造物に関する一字姓も結構多い。今月は建造物に関する一字姓に着目してみる。
　人気が高いのは「宮」で読み方はミヤだけだが、宮が頭につく「宮姓」は約250種ある。ランキング（佐久間　英氏）では宮本の60位を筆頭に、宮崎（113位）、宮田（120位）、宮沢（147位）、宮下（192位）、宮川（257位）、宮内（389位）、宮島（439位）、宮原（562位）、宮城（612位）、宮坂（634位）、宮地（662位）、宮野（775位）、宮脇（825位）の14姓が1000番内だ。
　「宮」と並ぶ「寺」の一字姓もあり、こちらも読み方はテラのみだ。「寺姓」は155種で、宮には及ばないがメジャーだ。ランキングでも寺田の247位を筆頭に、寺島（427位）、寺本（649位）、寺西（705位）、寺井（763位）、寺尾（766位）、寺沢（769位）、寺内（807位）、寺岡（863位）、寺崎（996位）の10姓が1000番内に登場する。
　「社」の一字姓もあり、ヤシロ・コソ・コソゲ・モリの読み方がある。「社姓」も26種見つかった。ランキングは、稀に見かける社本さんも4000番外だ。
　「堂」の一字姓もあり、読み方はやはりドウのみだ。「堂姓」も94種ある。ランキングでは、よく見る堂本（3571位）、堂前（3572位）も3000番外だ。
　「塔」の一字姓もある。読み方はトウの他にサコがある。「塔姓」は少ないが、それでも塔山（トウヤマ）、塔田（トウダ）など20種見つかった。ランキングでは上位の者は見当たらなかった。
　「城」も負けていない。読み方もシロ・ジョウ・タチ・ダチ・タテ・ダテ・キ・キヅキ・キツの9通りある。「城姓」も140種と結構多い。ランキングでは残念ながら1000番内は無く、城の1265位がトップで、城所（1573位）、城田（1745位）、城野（2403位）が3000番内に登場する。
　「家」の一字姓もあって、イエ・ウチ・ヤカ・イイの読み方がある。「家姓」も108種見つかった。ランキングでは家田（2428位）が3000番内に登場するだけだ。
　「館」や「舘」の一字姓もある。どちらもタチ・タテ・ヤカタの読みは共通だが、「館」にはその他にダテ・シロの読み方が、「舘」にはスキの読み方がある。「館姓」は44種、「舘」姓」は33種見つかった。ランキングでは館野（1156位）、館（2308位）が300番内に登場する程度だ。

【平成26年8月号編集後記】

　社会人野球の華とも言える都市対抗野球大会は、大垣市代表の西濃運輸が太田市代表の富士重工業を2-0で破り、1960年の創部以来初の黒獅子旗を手にした。今年の決勝戦には天皇・皇后両陛下がお見えになり、記念すべき天覧試合での優勝だけに、チームも地元も感激はひとしおだったに違いない。
　もう一つの夏の風物詩である甲子園の高校野球も三重高校が三重県勢としては59年ぶりの決勝進出を果たした。2012年に春夏連覇している大阪桐蔭を相手に互角の戦いを見せた。2回に先制しながら7回に逆転を許し、惜しくも4-3で敗れ初優勝を逃した。敗れはしたが終始自分たちの野球に徹した高校生らしい好ゲームだった。高校野球の醍醐味はどんな状況でも最後まで諦めず、常に全力でプレーする姿だ。その結果、逆転やサヨナラのドラマが生まれる。我々が忘れかけていた情熱を思い出させてくれる。
　夏はスポーツの話題が多くなりがちだが、世界平和に貢献する高校生もいる。核兵器廃絶を国際社会に訴える活動を展開している市民団体が「高校生平和大使」をジュネーブの国連欧州本部に派遣している。全国から選ばれた総勢20名で、今回はジュネーブ軍縮会議の全体会議でメンバーの代表が英語でスピーチを行った。代表者は長崎市在住の、被爆3世の高校2年生だ。69年前の広島と長崎の出来事を風化させないことが若者の使命だと話している。
　事件、事故で覆われる社会面では暴走する高校生が報じられることが多いが、大多数の高校生は自分たちの夢に向かって情熱を燃やしている。我々も彼らの情熱をしっかり受け止め、応えてやることが大切だ。中京大学の坂田教授のお話を参考に、「フツー」を「普通」に変える工夫と情熱を持ち続けたい。

　今月号では11名の新メンバーを紹介できた。名古屋が初めての方も本会を活用し、いろんな名古屋を楽しんでいただきたい。

（片桐）