産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】  第127号 2012.12.27発行

 メールマガジン■産懇宅配便■

平成24年12月度(第127号) 目次
【24年11月度産業懇談会(火曜G)模様】 11月13日(火) 12時00分〜14時00分
【24年11月度産業懇談会(水曜第1G)模様】 11月21日(水) 12時00分〜14時00分
【名古屋いちばん物語】 No.40
【新会員自己紹介】
松尾 守氏

株式会社大川商会 取締役

【産業懇談会「代表幹事のご講話」ならびに「新年合同懇親会」開催日程】
【2月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 【保健師からの健康だより】 No.105
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.50
コラム3 【苗字随想】 No.127

【24年11月度産業懇談会(火G)模様】

テーマ『 五感で楽しむ「リニア・鉄道館」と鉄道技術の進化 』

日  時:平成24年11月13日(火) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者:28名

スピーカー:
金子 利治かねこ としはる)
東海旅客鉄道(株) リニア・鉄道館 館長

金子 利治氏

1. 設立経緯と概要
 平成19年に名古屋市から金城埠頭地区にて「モノづくり文化交流拠点構想」への参加要請があり、平成23年3月にオープンした。東日本大震災直後であり、延期も検討したが、黙祷を捧げての開館となった。開館後、1年7ヵ月で164万人のお客様に、国内外を問わずお越しいただいている。海外メディアにも取り上げられ、例えばタイ航空では名古屋の名所として、名古屋城などと並んで紹介されている。
 コンセプトは3点である。(1)東海道新幹線を中心に、在来線から次世代の超電導リニアまでの展示を通じて「高速鉄道技術の進歩」を紹介。(2)鉄道が社会に与えた影響を、経済、文化および生活などの切り口で学習する場を提供。(3)模型やシミュレータ等を活用し、子供から大人まで楽しく学べる空間。

2. 五感で楽しめる展示
(1)触覚(ふれる)・・・直接触れて感じることのできる展示
 世界最速を記録した高速鉄道の車両がシンボルとして展示されている。シンボル車両の3両は、C62蒸気機関車(1954年に狭軌鉄道の蒸気機関車として時速129km)、300X新幹線(新幹線試験電車・1996年に京都〜米原間で時速443km)、超電導リニア(2003年に山梨リニア実験線にて鉄道の世界最高速度581km)である。このほか、新幹線・在来線の運転や在来線の車掌を体験できるシミュレータ、体験学習室、歴史展示室などがある。

(2)視覚(みる)・・・実物や模型を見て学べる展示
 高速鉄道の技術を実物・模型で紹介している。例えば、パンタグラフの進歩や地震発生時に列車を止めるしくみ、レール交換作業などを見ることができる。車両展示として、19両の車両が年代順に並んでおり、収蔵車両エリアには往年の名車13両が揃っている。また、映像シアター室もあり、鉄道や鉄道を支えるプロフェッショナルに関する上映を行っている。

(3)聴覚(きく)・・・迫力あるサラウンドでリアルな体験ができる展示
 超電導リニア展示では、シアター方式で時速500kmを体験できる。その際の走行音や振動などは実際のものに限りなく近い再現をしている。鉄道ジオラマは横33mあり、大きさのみならず精密さにもこだわっており、鉄道と生活が密着していることを知っていただける。また、当館では案内用に8ヵ国対応のオーディオガイドを備えている。

(4)嗅覚(かぐ)・・・懐かしの匂いを体感できる展示
 木製電車(モハ1形式電車)を復元し、昭和初期の状態で展示している。木製のため、復元には宮大工に尽力いただいた。車内は木ならではのよい香りがする。

(5)味覚(あじわう)・・・駅弁で鉄道の旅気分を満喫
 当館にはレストランはなく、駅弁を販売している。昭和39年当時のお弁当も復刻して販売している。お弁当の持ち込みもOKで、屋外には車内での飲食が可能な車両を展示している。ミュージアムショップでは、リニアロングバームクーヘンが人気である。

3. 鉄道技術の進化
 東海道新幹線は、日本の「叡智」の結晶といわれている。運輸・営業、車両、施設、電気といった技術力の結晶である。止まる技術があるから、速度を出せるのである。
 電車については、明治時代から大正末期まで木製で、昭和から半鋼製となった。1951年の桜木町火災事故(天井のベニヤ板が炎上)の発生により、全鋼製となり、今は軽量性やメンテナンス性に優れたアルミニウムやステンレスとなっている。線路については、双頭レールという上下同じ形のものから、安定性のある平底レールとなった。線路幅は日本では4種類あり、JR在来線が1067mm、新幹線が1435mmである。新幹線は、ポンペイ遺跡や馬車の轍とほぼ同じ幅である。
 超電導リニアは、1962年に研究を開始し、65年の歳月を経て、2027年に東京―名古屋間で開通予定である。摩擦力に頼る鉄輪方式では時速400km程度が限界であるため、超電導技術を採用、十分な浮上高さ(10cm)を確保して高速走行を可能とした。
 高速鉄道は、先人の築き上げた「叡智の結晶」により進化してきた。リニア・鉄道館は、「夢と想い出」を語りあっていただくとともに、「モノづくり」への憧れ・夢を持っていただく場として活用いただければと思う。

>>目次へ

【24年11月度産業懇談会(水曜第1G)模様】

テーマ『 趣味と出会いに感謝!「山歩き」と「マラソン」と「ロードバイク」 』

日  時:平成24年11月21日(水)12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 18階伊吹の間
参加者:17名

スピーカー:
熊ア 孝雄くまざき たかお)
テルウェル西日本株式会社取締役東海支店長

熊ア 孝雄氏

1. 会社概要
 テルウェル西日本のルーツは、電気通信省(現NTT)全職員の互助救済機関として、公益事業(相互扶助部事業等)と 一般事業(電柱広告等)を行う財団法人電気通信共済会である。昭和60年4月に電電公社の民営化が実施され、61年2月に略称をテルウェルとした。テルウェル西日本株式会社は平成13年に設立された。平成23年度の営業収入651億円、社員数1000名、株主は96%NTT西日本、残りの4%もNTTグループである。
 当社には、業務分類に則した4つのまもり隊がある。
(1)自然まもり隊:地球温暖化防止のため、地球上のCO2を増やさない、環境に優しい商材を提供する。バッテリー再生、節水システム、LED照明など。
(2)会社まもり隊:会社をまもるセキュリティー、会社を動かすITや人材、お客さまとふれあう広告など、会社のあらゆるニーズに的確、迅速に対応し、さまざまな方面からサポートする。フレッツ光サービス、オフィス内の管理サービス、電柱広告、人材サービス、ネット販売、介護サービスなど。
(3)子どもまもり隊:小さな子どもを狙う犯罪から、子どもたちを守るお手伝いをする。非常通報装置、防犯アイテム販売など。
(4)家族まもり隊:家族が毎日快適に過ごすことができるよう、「誠心誠意」でお手伝いする。介護サービス、引越業務など。

2. 趣味との出会い(1)(山歩き編)
 山歩きは若いころからやっていたわけではない。頂上まで登るのは確かに大変だが、頂上に到達するとそんな疲れも一気に吹っ飛ぶのが山登り(山歩き)の醍醐味ではないか。一昔前までは、山といえば中高年の代名詞であったが、最近では若い女性、山ガールも増えてきている。
 山との劇的な出会いとしては、子供の友人の父兄であった人が高校の山岳部の顧問をしており、その魅力を聞き、子供たちと立山に登ったことであった。それ以来、多くの山に登っているが、私の山登りは美しい山に登るより、美しい山が見える山に登ることが楽しみとなっている。
 参考に日本の百名山を紹介する。百名山の選定については、一般的には山の格、山の歴史、山の個性が基準となっている。各地に美しい山があるが、私は立山連峰が一番好きである。
 また、「山岳遭難者は今夏最悪676人」という記事があった。山登りは楽しいものであるが、入念な計画、十分な装備など事前準備をしっかりとしないといけない。

3. 趣味との出会い(2)(マラソン編)
 マラソンは、体力の維持向上を目的に始めた。職場の同僚がジムに誘ってくれたことがきっかけで、マシーンで5km走っていたが、開始後5カ月で10kmのマラソン大会に出場し、45分のタイムで完走できた。これが自信となり、その後フルマラソン、ウルトラマラソンと距離を伸ばし、数多くの大会に毎年出場している。フルマラソンをはじめた時は、よく言われている35kmの壁にぶち当たり、足がつる経験もしたが、それでも嫌にはならなかった。今ではフルマラソンで3時間台でゴールすることが一つの目標である。

4. 趣味との出会い(3)(ロードバイク編)
 元々、自転車は自ら始めた趣味で30年程前の東京勤務時代は夏休みには、丸っと2日かけて東京〜甲府〜松本〜安房峠〜高山〜下呂の実家まで総行程400kmをサイクリング車で帰っていた。
 50才を過ぎた頃にマウンテンバイクで、あるレースに参加した際に、ロードバイクのスピードにカルチャーショックを受けて、早速購入し、それ以降はロードバイクの各種イベントに参加している。このイベントも色々あってスカイラインの上りでタイムを競う「ヒルクライム」とか同じ周回を一定の時間(2時間とか3時間)で何周走ったかを競う「エンデューロ」とかあって楽しませてもらっている。

5. まとめ
 人との出会いを通じて趣味をはじめたこと、出会いとともに、趣味を通じて健康でいられる、充実した時間を過ごせることに感謝している。
 ご紹介させていただきました山歩きとかマラソンというと、これから始めるには大変かと思いますが、何事もそうであるように「マイペース」を貫けば「苦」が「楽」に変わると思います。皆様には是非、自らの健康の維持増進の為にも少しずつチャレンジしていただければ幸いに存じます。
 このような卓話の機会を与えていただきました世話人の落合様並びに飯田様に感謝申しあげたいと思います。本当にありがとうございました。 

>>目次へ

【新会員自己紹介】

松尾 守氏
水曜第1グループ

松尾 守(まつお まもる)
株式会社大川商会 取締役

【株式会社大川商会】
〒451-0025 名古屋市西区上名古屋二丁目23-10
TEL:052-532-1231 FAX:052-532-1339
URL:http://www.okawa-shokai.jp/

 株式会社大川商会の松尾守(まつお まもる)と申します。
 この度、イイダ産業株式会社様のお取り計らいにより、中部経済同友会に入会させて頂きました。また、産業懇談会水曜第一グループに参加させて頂くことになりました。何卒よろしくお願い申し上げます。
 弊社は、人命を預かる社会的責任の大きな総合防災商社として、
 ・各種消火器、防災機器の販売
 ・各種消防設備(消火設備、警報設備、避難設備)の設計施工
 ・各種消防設備(消火設備、警報設備、避難設備)の保守点検、改修工事
 ・セキュリティ(機器の販売、設計施工)
等の事業を展開しております。
 私事ですが、生まれと育ちは兵庫県明石市で、就職を機に愛知県へ来ました。趣味は、運動(野球、ジョギング、ゴルフ等)です。
 今回、産業懇談会の参加を通じて、様々な業種、業界の諸先輩方の貴重なご意見を拝聴し、成長していきたいと思っております。皆様におかれましては、何卒ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

>>目次へ

【名古屋いちばん物語】 No.40

テーマ『 「住吉の語り部となりたい」 シリーズ第21回 』

料亭つたも主人
深田正雄

深田正雄の広小路ものがたり

 1660年万治の大火後、それまでの堀切筋を防火帯として広く整備したのが広小路である。この時は、久屋町筋−長者町筋間、即ち本町通の1本西の筋までであった。明治政府となりそこから西は、1886年に笹島の名古屋停車場開設にあわせて拡幅したとされている。
 そして、南武平町ロータリー(現中区役所北)中央には日清戦争戦没者記念碑、本町交差点には日露戦争凱旋門が建てられました。記念碑は日泰寺建立にともない移転し現存、凱旋門は数年で取り壊されたと聞いています。(巻末・写真参照)

 第二次大戦の空襲で広小路は丸焼け、躯体の残った鉄筋ビルは全て進駐軍に接収、アメリカ村開設に伴い広小路はジープの行きかう軍用道路となりました。
 今回はアメリカ村を北廻りで仲ノ町・栄小学校に通学した昭和30年頃の思い出をお伝えしたく思います。朝の登校は町内分団(住吉町と南呉服町)で20名弱がアメリカ村を北廻りで通学、時にはゲートの米兵からチョコレートをもらって喜んでおりました。下校はバラバラで、仲間と毎日、楽しい広小路を徘徊?トムソーヤの冒険さながらの思い出を紹介してまいりましょう。
 小学校の北、広小路朝日新聞のビル1階には進駐軍専用公設モール・PXでは、ハイカラ品ばかりで何故か四角台形のコーンビーフ缶が懐かしく思われます。
 そして、名宝会館を代表に多くの映画館が軒を連ねていました。特に大空中劇場スカラ座はビルの7階にあり、満席の銀幕終了後、金網の非常階段で広小路に降りたのが記憶に残ります。向かいには名古屋観光ホテル、当時はGHQ接収解除(1956年)営業再開したばかりでロビーの電話がゼロ発信で無料!よくイタズラ電話で遊んでおりました。電話・テレビが貴重で正雄君のお家(店)には両方あるのが自慢でしたね。
 なんといってもチンチン電車と屋台は名物!粋な街路樹「しだれ柳」と間口一間少々の屋台が栄まで300軒以上もあったようです。この数ある屋台では同級生家族やら蔦茂の関連も多く、夕刻の開業準備前に幅広いメニューを試食しながら「戦後の名古屋めし」を満喫して栄まで興奮の学校帰りといえました。あの「どて焼き」や「みたらし団子」味をもう一度トライするのが夢のようです。
 その後、市電は1971年に、屋台は1973年に廃止、平成になったら柳がケヤキに替わり歩道も1mほど拡幅されたとのことですが、通りは金融街となり人々の情緒が失われ人通りも少なく寂しくなりました。

 本町北西角、GHQ本部黒いレンガ・旧大和生命ビル入口には衛兵が両側に二人、いつものように正雄君は「笑顔でハロー!」と手を出しましたが、ここではスマイルだけでチョコレートはもらえませんでした。
 東海銀行本店東の「ペコちゃん、ポコちゃんの不二家」美味しかったシュークリーム、エクレアの味は格別でした。確か1ケ25円、住吉の戸田屋・うどん一杯と同価格、入り口のケーキ売場の奥はレストラン併設、母親と食べたハンバーグ定食120円也が感激の一時でした。
 南側にはゆとりある「広小路劇場」で西部劇の古典的名作「駅馬車」(ジョンフォード監督・ジョンウェインとのゴールデンコンビ)のロングラン興行、前庭での釣堀、お洒落な鏡張り壁のカウンター喫茶店CA,舶来物宝飾ヤマダ時計店・・・素敵なデートスポットでした。
 いつも賑わう赤玉パチンコ、キャバレー赤玉を過ぎると、車道側の屋台と並んで、電報局前広場では、対面の朝日神社に対抗したのか「文鳥の占い」でぴょんぴょんと小さな神殿からお御籤を引く可愛い小鳥、掛け声いっぱいの「詰め将棋」勝てばなんと現金1000円??とか?そして、義足の傷痍軍人が白衣をまとってアコーデオンを奏でる様子が今も思い浮かびます。
 そして、僕らは栄のディズニーワールド「丸栄百貨店」屋上遊園地?へ向かいます。
 次回はデパートでの興奮の日々を語りましょう。お楽しみに!

 Have a Happy Christmas Season!!


1966年(昭和41年)5月16日 
広小路通の屋台:中日新聞フォトサービスより

栄から東を見る。左側が日銀名古屋支店、右側がいとう呉服店。先に日清戦争戦没者記念碑が見える。

広小路本町の交差点の西側には、日露戦争凱旋門が建てられた。
広小路をまたいで建てられた。徳川義礼の書で「凱旋門」と書かれていた。
名古屋城の第3師団は明治39年に凱旋。

>>目次へ

【産業懇談会「代表幹事のご講話」ならびに「新年合同懇親会」】

産業懇談会「代表幹事のご講話」ならびに「新年合同懇親会」のご案内

 平素は産業懇談会の活動にご協力いただき、誠にありがとうございます。
今回の産業懇談会4グループ新年合同懇親会は、箕浦筆頭代表幹事からご講話いただきます。また、年の初めに、産業懇談会メンバーの皆様に親睦を深めていただきたく存じますので、お誘い合わせの上、是非とも多数ご出席下さいますよう宜しくお願い申し上げます。

日時

平成25年1月21日(月) 17:30〜20:00
17:30〜18:30 箕浦筆頭代表幹事のご講話
18:40〜20:00 新年合同懇親会

場所

名古屋観光ホテル 電話:052-231-7111
講演会:2階 曙(西)の間/懇親会:2階 曙(東)の間

ご講話演題 『日本のものづくりの真髄』
懇親会費 6,000円
※当日、講演会場受付で頂戴いたします。
※講演会のみご出席の場合は会費不要です。
本状ご案内先 代表幹事および産業懇談会メンバーの皆様
事務局連絡先 担当:東條・山田 電話:052-221-8901
そ の 他 ・食事の手配など準備の都合上、ご出席の場合は同封のFAX用紙で1月11日(金)までに必ずお知らせ願います。(代理出席はできませんのでご留意ください。)
・懇親会のお取り消しにつきましては、1月17日(木)までにお知らせください。それ以降にご連絡いただいた場合は、会費を申し受けることになりますので、悪しからず ご了承願います。

>>目次へ

【2月度産業懇談会開催日程】
名古屋観光ホテルでの開催です。
グループ名 世話人 開催日時 テーマ 場所
火曜グループ

安井善宏
深田正雄

2月12日(火)
12:00〜14:00
(株)明電舎中部支社 執行役員支社長
新木典壽氏
「見えないところに明電舎」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ

落合 肇
飯田芳宏

2月20日(水)
12:00〜14:00
東海東京証券(株) 名古屋戦略部長
永森利彦氏
「JOCアスリートナビゲーション活用事例
−ロンドンオリンピック近代五種出場 黒須成美を採用して−」
18階
伊吹の間
水曜第2グループ

片桐清志
見祐次

2月13日(水)
12:00〜14:00
(株)エヌ・ティ・ティ・データ東海 取締役社長
竹内俊一氏
「IT市場の現状と未来」
18階
伊吹の間
木曜グループ

河村嘉男
倉藤金助

2月14日(木)
12:00〜14:00
宗教法人龍泉寺 代表役員
佐藤正延氏
「節分と日本の心」
18階
伊吹の間

>>目次へ

【お知らせ】

産業懇談会メールマガジン配信について

メールマガジンの配信は無料です。配信をご希望でない方はお手数でも下記ボタンを押して、メールをご返信いただければ幸いです。ご意見などございましたら、そのメールにお書き下さい。

メールマガジンの配信を ○希望しない

>>目次へ

【コラム】

コラム1 【保健師からの健康だより】 No.105
花ちゃんからの健康だより

株式会社 スズケン
保健師 鳥巣 妃佳里

『 感染症を予防しましょう 』

 この冬は、ノロウイルスの遺伝子突然変異による大流行の恐れがあるという注意喚起がでています。すでに日本各地でノロウイルスによると考えられる食中毒のニュースが報じられていますので、例年より手洗い・うがいを意識的にされている方も多いのではないでしょうか。ノロウイルスはアルコール消毒薬や石けんで死滅させることのできないウイルスです。そして感染力も強いため、感染者が嘔吐または排便後の手で触れた、レバー、ドアノブ、手すり、等に付着したまま長時間生存し続けます。このため、気付かないところで手にウイルスを付着させてしまうことがあります。また感染者の吐物や排せつ物の処理の仕方が適切でないと、そこからも感染を拡大させてしまう危険性が高くなります。

<手洗いの方法>

  • 石けんをよく泡立てて、手のひら、手の甲、指、指の間、指先、手首までよくこすり洗いします。
  • すすぎもしっかりこすりながら洗い流すことで、ウイルスを流しとります。(ノロウイルスは石けんで死滅しませんので、よくこすって泡と一緒に流しとることが大切です)
  • 手を洗った後はペーパータオルで手を拭き、そのペーパーで蛇口栓を包み、手が直接栓に触れないように水を止めましょう。どうしても難しい場合、蛇口栓の手が触れるところを石けんでよく洗い流した後に手を洗い、栓を閉めましょう。
  • 手拭タオルを使うときは、他の人との共用を避けましょう。
  • 外出からの帰宅時だけでなく、食事の前、トイレの後は必ず手洗いをしましょう。

<うがいの方法>

  • 水を含んで口を閉じ、両方の頬をふくらませながらブクブクうがいを2回します。
  • 口に水を含んで上を向き、喉の奥の方に水をためて「アー」と声を出しながらガラガラうがいを15秒間します。
  • 最後にもう一度、ブクブクうがいをします。

<環境の消毒:感染者がいる場合>

  • ドアノブ、手すり、蛇口栓、トイレのレバー、冷蔵庫の取手、電気のスイッチ、リモコン類など、多くの人の手が触れるところは次亜塩素酸ナトリウム0.02%消毒液で拭き取ります。次亜塩素酸ナトリウムには金属腐食性があるので、金属部分は拭いてから10分後くらいに水拭きで消毒液を拭き取ります。
  • 感染者の吐物や排せつ物が直接付着したものや場所は、吐物や排せつ物を取り除き(この時広範囲に塗り広げないように注意する)、次亜塩素酸ナトリウム0.1%消毒液で消毒します。拭き取りに使ったタオルやペーパー、おむつ等は2重にしたビニール袋に入れて口を縛って処分します。衣類、シーツ、床などは汚物を取り除いた後(布製品はきれいに洗った後)、30分程度消毒液につけ置きしてから洗い流します。洗う時にはしぶきを飛ばさないように気をつけましょう。

次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方:500mlペットボトルとペットボトルキャップ(約5ml)を使用する方法
1%濃度原液(市販の哺乳瓶消毒剤など)を使用する場合

  • 0.02%消毒液:原液10ml(キャップ2杯)+ 水500ml(ボトル1本)
  • 0.1 %消毒液:原液25ml(キャップ5杯)+ 水250ml(ボトル1/2本)

5%濃度原液(市販のキッチン用漂白剤など)を使用する場合

  • 0.02%消毒液:原液2ml(キャップ1/2杯)+ 水500ml(ボトル1本)
  • 0.1 %消毒液:原液10ml(キャップ 2杯)+ 水500ml(ボトル1本)

注意点

  • 次亜塩素酸ナトリウムの入った消毒剤(または漂白剤)を購入する際は、裏面の成分表示と濃度を確認してください
  • 消毒液は人体に対して(手洗い等で)使用しないでください
  • 消毒液は作り置きしないでください(時間の経過とともに消毒効果がなくなります)
  • 消毒液を作る時はきれいな水(水道水で可)を使用しましょう(汚れた水で作ると消毒効果が弱まります)
  • 消毒液をスプレー容器に入れて噴霧することは、眼や鼻を傷めるなど身体に悪影響があるだけでなく、消毒効果も期待できませんのでやめましょう

 冬はノロウイルスだけでなく、空気が乾燥してインフルエンザなど感染症が流行しやすい季節です。感染予防の基本は正しいうがいと手洗いです。しっかりと予防対策をとり、体調を崩すことなく元気に新年を迎えましょう。

正しい手洗い・うがいで感染予防をし、元気よく新年を迎えましょう。

>>目次へ

コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.50
コラム【理念経営物語】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『和の思想−異質のものを共存させる力』
長谷川櫂著・中公新書

 「和とは本来、さまざまな異質のものをなごやかに調和させる力のことである。なぜ、この和の力が日本という島国に生まれ、日本人の生活と文化における想像力の源となったか。これがこの本の主題である。
 その理由には次の三つがある。まず、この国が緑の野山と青い海原のほか何もない、いわば空白の島国だったこと。次にこの島々に海を渡ってさまざまな人々と文化が渡来したこと。そして、この島国の夏は異様に蒸し暑く、人々は蒸し暑さを嫌い、涼しさを好む感覚を身につけていったこと。こうして、日本人は物と物、人と人、さらには神と神のあいだに間をとることを覚え、この間が異質のものを共存させる和の力を生み出していった。間とは余白であり、沈黙でもある。(中略)
 和の力とはこの空白の島々に海を越えて次々に渡来する文化を喜んで迎え入れ(受容)、そのなかから暑苦しくないものを選び出し(選択)、さらに涼しいように作り変える(変容)という三つの働きのことである。和とはこの三つが合わさった運動体なのだ。」

 著者自身によるこの本の要点整理をそのまま紹介した。著者は、朝日俳壇の選者などを務める俳人。示唆に富む日本文化論である。

>目次へ

コラム3 【苗字随想】 No.127コラム【理念経営物語】

片桐清志

「ミ」あれこれ

 12月号は恒例となっている翌年の干支と苗字の関係がテーマだ。
 来年の干支の「巳」はさすがに苗字ではマイナーで今年の「辰」のほぼ1/4の11種しかない。残念ながら一字姓の「巳」も見当たらない。ランキング(佐久間 英氏)でも4000番内には登場しない。巳波(ミナミ・ミワ)さんがかろうじて6000番内に登場するぐらいだ。
 「巳」姓でユニークな苗字では巳之口(ミノクチ)、巳年(ミドシ)、巳年後(ミドシゴ)だろう。巳年さんから年賀状が届くとちょっと幸せな気持ちになる。
 動物では蛇年なので「蛇」姓にも触れておく。意外だが「蛇」姓は28種も見つかった。蛇はちょっと気味悪いが、神様のお使いと見なす信仰もあり縁起がいい動物ということだろう。しかしランキングでは上位に見当たらず、すべて6000番外だ。一字姓の「蛇」さんもいてバミ・オロチとお呼びするようだ。「蛇」さんの名刺をもらうとちょっとびっくりだ。
 「蛇」姓でユニーク苗字では蛇口(ジャグチ・ヘビクチ他)、蛇腹(残念ながらジャバラの読み方はなく、なぜかダハブとお読みする)、蛇目(ジャノメ・ジャメ)、蛇子(ジャコ)、蛇骨(ジャコツ)、蛇喰(ジャハミ)、蛇好(ジャコウ)、蛇神(ジャガミ)、蛇塚(ヘビズカ・ヘビツカ)、蛇穴(ジャアナ・サラバ・サラギ)、蛇走(ジャバシリ)、蛇草(ハクサ)などだろう。読み方が厄介な苗字も散見される。

>>目次へ




【平成24年12月号編集後記】

 日経新聞夕刊の連載コラム「広角鋭角」に今月10日から21日まで「地味ですが、青春」シリーズが掲載された。経済紙には珍しく高校生・大学生の地域に密着したひたむきな活動を紹介している。
 第1話は広島県立油木高校の生徒が、3年前から授業の一環として始めたミツバチの飼育で「耕作放棄地を花畑にかえる」活動だ。過疎化が進む里山でミツバチを繁殖させ、耕作放棄地にレンゲを植え、蜜を採集する活動だ。養蜂はお年寄りでも起業でき、里山の気候もミツバチの繁殖に適している。昨年は200キロの蜂蜜を収穫し、90万円の純益を得ることができた。高校生の活動に農家が触発され、町もレンゲの種の購入費を予算化した。さらに油木高校の生徒が育てたミツバチ15万匹が今では宮城県亘理町のイチゴ栽培ハウスで元気に受粉活動をしている。里山の活性化だけでなく、県を越えて「東日本大震災」の復興支援へと繋がっている。
 第2話では岐阜県立岐阜農林高校馬術部がボランティア活動として実施している「乗馬セラピー」を紹介している。自閉症の子供と一緒に乗馬することでコミュニケーション能力を育み、自立心を獲得するのを助ける活動だ。日本ではまだまだ未開発の「乗馬セラピー」に悩みながらも正面から取り組む姿がさわやかだ。
 第3話では青森中央高校演劇部が「3.11」を演劇に取り上げ、被災地を含む全国14か所で26ステージを上演した活動を紹介している。タイトルは「もしドラ」ならぬ「もしイタ〜もし高校野球の女子マネージャーが青森の『イタコ』を呼んだら」だ。内容は生き残ったことに罪悪感を抱く野球部の少年が、霊媒者『イタコ』との交流によって再び前を向いて歩きだす物語だ。被災地での上演を想定し、舞台装置や小道具、音響、照明は一切なし。効果音も肉声、音楽もアカペラとハミングという徹底ぶりだ。最初は被災地で演劇をすることは不謹慎と悩んだが、被災者の気持ちに寄り添う演劇を心がけることで被災者のみんなに喜んでもらえた。
 シリーズ最終話は福島第1原発事故で全村避難が続く飯舘村の県立相馬農業高校飯舘校合唱部が登場している。福島市に学校ごと移転し、県立福島明成高校の敷地の仮設校舎に全校生徒68名が身を寄せている。休止していた部活動を再開しようと話し合ったのが今年7月、合唱部は1年生の提案で誕生した。たった4名の小さな部だが飯舘村の「お母さんコーラス」との合同コンサートを開いたり、お年寄りの施設を慰問したり地域との接点を模索する活動を展開している。国の計画では2014年3月に除染を終える予定だが、遅れる可能性が指摘されている。今年の1年生はもしかすると仮設校舎から巣立つことになるかも知れない。それでも一生の宝物になる思い出を刻ませたいとの校長の言葉が印象的だ。全国の経済同友会が展開している「IPPO IPPO NIPPON プロジェクト」の活動でこうした若者を支援していきたいものだ。
 シリーズを通して伝わってくるのは閉塞感漂う現代に敢然と立ち向かう若者たちの姿だ。どんな環境にあっても、ハンディを乗り越える「若さ」に勇気づけられる。こうした若者がいる限り「日本は再生する」。我々もこうした若者に負けないよう今自分たちができることにチャレンジし続けたい。

 12月は各グループとも会員相互の親睦を深める懇親会のため例会模様の紹介はない。11月の例会模様2件といつもの連載コラムをお届けする。また、今月も新会員の紹介もできた。いろいろあった2012年も間もなく終わる。2013年が皆さんにとって良い年であることをお祈りします。

(片桐)