産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】  第124号 2012.9.28発行

 メールマガジン■産懇宅配便■

平成24年9月度(第124号) 目次
【24年9月度産業懇談会(木曜G)模様】 9月6日(木) 12時00分〜14時00分
【24年9月度産業懇談会(火曜G)模様】 9月11日(火) 12時00分〜14時00分
【名古屋いちばん物語】 No.33
【名古屋いちばん物語】 No.34
【中部再発見コーナー】 美濃路編
【新会員自己紹介】
上坂 髣E氏

株式会社きんでん 執行役員中部支社長

黒田 長裕氏

株式会社NTTファシリティーズ東海支店 取締役支店長

【4グループ合同懇親会開催日程】
【11月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 【保健師からの健康だより】 No.102
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.47
コラム3 【苗字随想】 No.124

【24年9月度産業懇談会(木曜G)模様】

テーマ『 双日の東南アジアで展開する工業団地事情について 』

日  時:平成24年9月6日(木) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 3階 桂の間
参加者:39名

スピーカー:

双日株式会社
中部地区管掌兼名古屋支店長
筒井 和彦
(つつい かずひこ
双日株式会社
海外開発建設部海外開発建設課担当課長
秋山 礼司
(あきやま れいじ
双日株式会社
海外開発建設部海外開発建設課
川瀬 浩昭
(かわせ ひろあき
筒井 和彦氏 秋山 礼司氏 川瀬 浩昭氏

1.双日株式会社の概要について
 双日グループのルーツは、それぞれ100年以上の歴史を持つニチメン株式会社(前身は日本綿花(株))と日商岩井株式会社(1968年岩井産業(株)と日商(株)が合併)である。2003年4月に持株会社ニチメン・日商岩井ホールディングス(株)が設立され、2004年4月にニチメンと日商岩井が合併し双日株式会社として新たにスタートした。全世界をカバーするグローバルネットワークのもと、国内外に500社を超えるグループ会社を擁し、世界約50カ国で事業を展開する総合商社である。グループスローガンとして「New way, New value」を掲げ、社員一人ひとりが、これまでの常識にとらわれない自由な発想で考え、新たな価値を社会に実現していくことを宣言している。
 営業部門としては、機械部門、エネルギー・金属部門、化学部門、生活産業部門が組織されており、自動車・インフラプロジェクト・船舶宇宙航空、石炭・LNG・原子力・鉄鉱石・レアメタル、メタノール・工業塩・レアアース、食料・チップ植林・消費財・海外開発建設などの事業を手掛けている。本日、海外工業団地事業については、秋山と川瀬から説明する。

2.双日と米国ナイキ社の関係について
 本題に入る前に長年「ナイキ社」との取引に携わった者として、「ナイキ」の話を少しだけさせて頂く。現ナイキ社の前身はもともと日本メーカーのスポーツシューズを米国に輸入販売する会社であった。その後、自社ブランドとして「ナイキ」を立ち上げた。最初に量産されたランニングシューズは、当社(旧日商岩井)が協力して九州の久留米で産声を上げた。ナイキ・ブランドはギリシャ神話の勝利の女神である「ニケ」に由来し、ロゴマークもニケの背羽をモチーフにしたものである。いまでは世界を席巻する巨大企業となったナイキであるが、当社が取引を開始した1970年代初頭は、創業まもなく多くの困難に直面しており、海外生産や資金、国際物流等々において当社がサポートをした。それから40有余年にわたって当社とナイキ社は親交を深め、取引開始40周年を記念して初代ナイキシューズを模った銀色の靴を、片足ずつ保持するなどビジネスと友情両方で緊密な関係が続いている。

3.海外工業団地事業について
 歴史的な円高、国内市場の飽和、海外需要の拡大などから、海外進出は拡大基調を続けているが、近年特にアジア地域を中心に海外拠点を設立する動きが加速している。工業団地としては、地元資本、外国資本、日本資本の3種類がある。製造業が新興国へ進出に際し、いかに製造に専念できる環境を享受できるかがポイントであり、法人設立手続きから稼働後の管理サービスまでワンストップサービスを実施可能な日系工業団地へのニーズは高いといえる。
 ポスト中国としても注目を浴びている、ベトナム・インドネシアの工業団地についてご紹介する。ベトナム・インドネシアの優位性として、GDPが順調に成長、生産年齢人口もこの先長期間増加する見込みで、安価な雇用コスト、比較的インフラ整備が進んでいるなどが挙げられる。
【ベトナム ロンドウック工業団地】
総開発面積270ha、主要道路に至近でありホーチミン、空港、港へのアクセスがよく、工業団地として最適なロケーションにある。電力、通信、上水・排水処理、物流センター、管理棟など多機能なインフラを備えている。また、標高が40m前後あるため洪水の心配はなく、地盤も良好である。
【インドネシア GIIC工業団地(デルタマスシティ内)】
インドネシアではジャカルタから東へ伸びる高速道路沿いに工業団地が集積している。その中心付近のデルタマスシティ内にGIICは位置している。デルタマスシティは全体約3,000haの総合都市開発であり、GIICは約1300haを占める。ブカシ県庁、バンドン工科大学が移転・誘致済みであり、和食レストラン・コンビニ・商業店舗などの付帯施設、専用インターチェンジ・病院・レジャーパークなど公共施設も備えている。計画人口23万人のジャカルタ隣接ブカシ県の中心地になることが期待されている。

 いずれの工業団地においても、現地にサポートデスクを設置し、当社グループによるサポートサービスをさせていただく。例えば、双日ロジスティクスによる海外・域内・国内各種物流サービスを提供し、利便性の向上を実現する。総合商社として、皆様のお役に立ちたいと考えているので、何なりとご相談いただきたい。

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【24年9月度産業懇談会(火曜G)模様】

テーマ『 三菱重工の燃料電池 』

日  時:平成24年9月11日(火) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者:33名

スピーカー:
中里 博人(なかざと ひろひと
三菱重工業株式会社 支社長

中里 博人氏

1.冒頭
 私は入社以来、ボイラ、蒸気タービン、ガスタービンといった発電プラントを扱う原動機事業本部で仕事をしてきた。名古屋で三菱重工と言うと、航空機やロケットのイメージがあるが、本日は原動機事業本部の新技術である燃料電池についてお話させて頂く。

2.東海地区における三菱グループ
 まず本題に入る前に、東海地区における三菱グループのプレゼンスについて紹介させて頂く。東海地区全体に対し三菱グループは、製品出荷額で約4%、従業員数で約1%を占めている。一方、全国の三菱グループから見ると、この東海地区における製品出荷額は約30%、従業員数で約15%を占めている。東海地区の三菱グループ従業員数8万人弱、という数字は、トヨタグループ殿の38万人には及ばないが、森村グループ殿、名鉄グループ殿、中電グループ殿と比べても遜色ない。以上の通り、私共三菱グループはものづくり中部の一翼を担っている、と考えている。

3.燃料電池とは
 燃料電池の発電原理は、電解質と呼ばれるセパレータで仕切った両側に異なる物質を投入し、化学反応させて電気を作る。例えば三菱重工が開発するSOFCでは片側に酸素、もう一方に水素を供給すると、酸素がイオン化して電解質を透過し反対側の水素と結合し水になる。このイオン化した酸素の移動により、セパレータの両極間に発生した電位差が電流となる。
 続いて、燃料電池の特徴は、(1)高い発電効率(燃料から電気を作る過程で熱エネルギーや運動エネルギーの形態を介さず原理的に高効率) (2)優れた静粛性(爆発現象がない) (3)優れた環境性(燃焼ではないため発電プロセスにおけるCO2排出量は極めて限定的)である。
 次に燃料電池開発の歴史を簡単に紹介すると、その起源は1838年にイギリスの物理学者で裁判官でもあったグローブの開発が始まりとされている。世界で初めてガソリンエンジンが発明されたのは1878年なので、実は燃料電池の歴史の始まりはガソリンエンジンよりも古い。それから120年後の1959年にアポロ11号に、さらに1年後の1960年にジェミニ5号に燃料電池が搭載された。その理由は、燃料電池とロケットの燃料が同じであり、またその生成物である水を搭乗員の飲料用として使用できたためである。また、限られた空間内において信頼性が高く、長時間高出力な電源を必要とする宇宙船には燃料電池が最適であった。尚、現在の国際宇宙ステーションでは太陽電池が採用されているが、将来的には月面や宇宙ステーションでの活動を支える動力源として燃料電池への期待は高い。
 燃料電池の種類は電解質に使用している物質によって異なり、固体高分子形燃料電池(PEFC)、りん酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)の4つがあり、現在開発の中心はPEFCと
SOFCである。

4.三菱重工の燃料電池
 三菱重工が開発するSOFCは、原理的に最も高い発電効率が期待でき、電解質が固体で劣化や腐食に強いとされている。現在ではガスタービンとの複合による発電効率の画期的な向上を狙い、高圧環境や圧力変動に対する構造強度を重視し、円筒型SOFCに絞って開発を進めている。
 三菱重工のSOFC開発の歴史は1984年に溶射セルの開発から出発し、1998年には加圧10kW機の連続7,000時間運転に成功、2005年からは、マイクロガスタービンと複合した高効率コンバインドシステムの開発に着手し、現在はトヨタ殿のマイクロガスタービン(50kW)と三菱重工のSOFC(200kW)を組み合せた250kWのフィールド実証機を製作中である。
 この実証運転段階に進んだマイクロガスタービンと複合したハイブリッド型と同時に、SOFCとガスタービンコンバイドサイクルを複合したトリプルコンバインド方式についても、国家プロジェクトを受託し、要素技術開発を本格的に開始した。
 現在、最新鋭のガスタービンコンバイドサイクル発電の効率は約60%であるが、このトリプルコンバイド1,000MW機は効率70%を目指している。
 弊社原動機事業本部の現在の主力製品は火力発電であるが、これまでご説明した通り、原理的に高効率が見込まれるSOFCの開発にも鋭意取り組んでいる。
 また、SOFC単体の開発だけでなく、これまで弊社が開発を重ね、技術を蓄積してきた従来の火力発電方式と組み合わせたハイブリッド型やトリプルコンバインド方式の検討も進めており、弊社独自の技術を活用した高効率な発電システムの開発にこれからも取り組んでいく。

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【名古屋いちばん物語】 No.33

テーマ『 1.愛知県は神社寺院数が日本一【熱田神宮編】 』

株式会社アクティオ名古屋支店
支店長 水谷文和

  神社・寺院 合計 神社 寺院
1位 愛知県 8,014 3,365 4,649
2位 新潟県 7,601 4,780 2,821
3位 兵庫県 7,142 3,862 3,280

※ベスト新書発行『名古屋地名の由来を歩く』谷川彰英著より

 神社寺院の多い県を思い浮かべると、奈良県や京都府を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?実は、神社寺院の数が一番多いのは愛知県なのです。愛知県に寺院が多いのは、尾張徳川家が寺院を保護したことが大きいと言われていますが諸説多数あります。有名武将の出身地ということも関係が深いのかもしれません。織田家の菩提寺「万松寺」、信長の守役であった平手政秀を弔うために建てられた「政秀寺」、尾張徳川家の菩提寺「建中寺」、変わったところでは、タイ国王から寄贈された釈迦の遺骨を安置するために建てられたお寺「覚王山日泰寺」などがあります。由緒ある神社が多いのも特徴であり、その中でもやはり別格なのは「熱田神宮」です。
 天下の奇祭はだか祭が行われる「国府宮神社」、漬物の神様「萱津神社」、織田信長の織田家の氏神とされる「津島神社」、豊臣秀吉を祀ってある「豊国神社」、これらの神社寺院を様々な切り口から取り上げて産懇宅配便で紹介したいと思います。単身赴任で愛知県に来られた方、子供に手が掛からなくなって夫婦で出かける機会を増やしたいけど遠方はちょっと…とお考えの方、愛知県には少しの時間で訪れる事ができる歴史資産がたくさんあります。ぜひ散歩がてら訪れてみて下さい。

 さて、第一回目はもちろん別格の「熱田神宮」ですが、詳しく語るには紙面が足りませんので簡単に紹介させていただきます。興味を持たれた方は、個別にお調べください。とても奥が深いので覚悟が必要です。
 「熱田神宮」は三種の神器(八咫鏡やたのかがみ、八尺瓊勾玉やさかにのまがたま、天叢雲剣あめのむらくものつるぎ→後の草薙剣)のうち、草薙剣をご神体としています。草薙剣は須佐之男命(すさのおのみこと)が八岐大蛇(やまたのおろち)を倒した時に、その尾から取り出された剣とされています。ちなみに、他の三種の神器は、八咫鏡が伊勢神宮のご神体とされており、八尺瓊勾玉は皇居の御所に安置されています。このことから考えても熱田神宮を別格とする意味がご理解いただけると思います。
 「熱田神宮」は剣がご神体だけに「すぱっと物事を断ち切る」決断の神と言われており、織田信長が今川義元との桶狭間の戦いを決断して、熱田神宮で戦勝を祈願して奇蹟的な勝利を収めた事は有名です。決断に迷ったら熱田神宮にお参りすることをお勧めします。
 信長は桶狭間の戦いに勝利したお礼として築地塀を寄進しており、この時の築地塀は日本三大土塀のひとつに数えられており「信長塀」と呼ばれて今でも残っています。

信長塀
<「信長塀」>

 また、お参りの際には敷地内の「宝物殿」にも立ち寄りたいですね。入口正面に堂々と展示してある五尺三寸(175cm)の大刀は「太郎太刀たろうたち」と呼び、織田信長と浅井長政・朝倉義景連合軍が近江浅井郡で戦った「姉川の戦い」の中で浅井方の真柄直隆が水車のように振り回して戦ったとされる刀です。この「太郎太刀」は信長の一生をまとめた「信長公記」の中にも記載があります。興味の無い方でも、この大きさは必見です。
 まだまだ紹介しきれない事がたくさんありますが、少しでも興味を持ってもらえれば私の役割は果たせたと思いますが如何でしょうか?

宝物殿の入り口に常設展示してある「太郎太刀」
<宝物殿の入り口に常設展示してある「太郎太刀」>

参考資料
 ・ 谷川彰英著「名古屋地名の由来を歩く」ベスト書店
 ・ 中山正秋著「ドニチエコきっぷでめぐる名古屋歴史散歩」風媒社

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【名古屋いちばん物語】 No.34

テーマ『 「住吉の語り部となりたい」 シリーズ第18回 』

料亭つたも主人
深田正雄

住吉から栄ミナミに変遷!
中高年男性の街から、お洒落な若者の町に
二人のカリスマ:神谷&稲本コンビ

 南呉服町に竃(へっつい)、末広町に舌頓?「ZETTON」なんとも意味不明なユニークな飲食店が平成6年頃にオープン、近くで森島羅紗店を経営していた私は斬新なネーミングと若者の「和」の感性にビックリした鮮烈な印象が今でもあります。本町通りの南端、子供の頃から親しんだ味岡屋・長崎さんの古民家(現在・猫カフェ)が床や天井、壁などをリストアしながらオープンカフェ・ゼットンとして冬場に開業、斬新さに誘われ若い社員たちと洒落た気分で真冬の屋外カフェで寒さに震えながら膝掛をつかいながらドライマティーニを飲んでおりました。
 聞けば設計企画は西尾出身の神谷利徳氏、経営者は金沢からのバーテン稲本健一氏とのこと、二人とも30歳前後の若造!素敵なお店でしたがお客がサッパリ!冬場にオープンバーとは??しかし、ZETTONのコンセプトに惚れた私は、多くの仲間や友人を紹介して楽しんでおりました。そのうち、若者から話題となり満席状況となりだした頃、今度は住吉町3丁目の大同別珍倉庫が稲本さんの「ODEON」(現在・アロハテーブル)という居酒屋に変身、貨物用エレベータしかない5-6階には「神谷デザイン事務所」の看板が上がりました。
 そして、数年の間にカリスマ設計士「神谷」先生が関与するそれぞれ異なったコンセプトの飲食店がラーメン店からカフェなど地域に20店舗以上を数えるようになり、それぞれが若い女性にうけるのか大繁盛「神谷神話」と話題となりました。蔦茂南の小生所有地で神谷氏監修設計「そぞろあるき」を平成14年夏に開業いたし繁盛しておりました。
 パルコ、ナディアパークのオープンも影響して、地域の客層が仕事帰りに中高年サラリーマンが飲みに行く町から若い女性が楽しめる街に変貌、名称も住吉から「栄ミナミ」と呼ばれるようになってきました。
 その頃、福岡から滋慶学園が矢場町呉服卸商「丸為」跡地に進出、名古屋コミュニケーションアート専門学校NCAとして学生数1300名以上が毎日、栄ミナミに通学、地域活性化に貢献しております。モリシマも若い潮流に対応するためゲインさんとレストラン「むらい」を開業、ビレッジバンガード栄中央店を誘致、そして、矢場町を中心に若い女性好みの「カリスマ美容師」ヘアショップが多く林立する明るい街となってまいりました。
 そして「栄ミナミ」と名付けた株式会社ゲインの藤井英明さんが雑誌ケリーや多くのマスコミ媒体を通して地域PR,美容関連ショップの誘致・開業指導、そして、レストラン運営など幅広く関与、矢場町にある中堅繊維・スポーツ問屋などがブランドショップなどに様変わりしてまいりました。
 同時に地元は公園と緑に恵まれた居住地区が独特にミックスしており、特に矢場町一丁目町内会など、活発な住民のチームワークで公園の美化や地域清掃、挨拶運動もユニークなものがあります。具体的にはホームレス排除、違法風俗営業規制、カジノや客引き撲滅など各町内を超えて栄中部が一体となって、「歩いて楽しい栄ミナミ」作りに邁進しており、
よそ者・若者がチャレンジできる町として変身を遂げつつあるといえるでしょう。
 そして、栄ミナミの変革のキッカケとなった神谷氏は店舗、住宅、商業施設など1000件以上を手がけるほか、デザインスクール「SO-CO」設立、今月、中日ビルにて開催された西川流“名古屋をどり”の舞台美術まで八面六臂の活躍といえましょう。
 栄ミナミとともに育った稲本氏は下記のように幅広い飲食業展開、Zettonは10月矢場公園で開催される第2回名古屋グルメ選手権“NAGO-1グランプリ”の優勝候補として活躍が期待されます。

NAGO-1グランプリ http://www.sakaeminami.com/nago-1/

写真:稲本の盟友、空間デザイナー神谷利徳。「稲本君が飲食業を始めるとき、背中を押したのは僕かもしれないが、僕をメジャーにしてくれたのは稲本君です」

住吉町アーチ i
神谷利徳氏

稲本健一氏
(注)稲本健一 プロフィールは
http://www.stcb.or.jp/vi/pdf/inamotoshipro.pdf

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【中部再発見コーナー】 街道のまち・美濃路編

2012/3/8実施
ステキ・小粋・まち歩き。第8回/「街道のまち・美濃路」編の報告

中部経済同友会・「文化のまちづくり委員会」主催

                    副委員長  夢童由里子 記

中部経済同友会の「文化のまちづくり委員会」では以前より、まち歩きを実施。

これは海外・県・市外から観光に訪れる人口の低迷、当地のアピール不足の解決策、
経済と文化は両方揃ってこそ「まち」と呼び、文化とはなんぞや、など等の思惑で始まったものです。
知っているようで知らない。足元を知らずして他所の人に「こんなにも良い所です」と、案内もできない。
さあ歩こう。
自分たちの住むまち 「イイとこ捜しウォーク」の出発です。

2012/3/8

この日は汗ばむような春の陽気。元気よく美濃路界隈を「ステキ・小粋・まち歩き」をしました。8回目の今回は定員25名の所、31名参加です。

吉例街道=美濃路は東海道(熱田の宿)と中山道(垂井の宿)を結ぶ58kmの脇街道。桶狭間の戦いで織田信長が凱旋し、小田原征伐では豊臣秀吉が凱旋し、関が原の戦いでは家康が江戸へ凱旋した道なのです。江戸時代になると、徳川秀忠・家光や幕末の家茂、朝鮮通信使、琉球王の使い、長崎から象や、お茶壷道中などもこの美濃路を通行しました。
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名古屋市西区浅間町でスタート。(美濃路まちづくり推進協議会白井鐐造事務局長から解説を受ける)。「尾州殿茶屋跡」の立て札。歩きつつ勉強。あっち見たり、こっち覗いたり。

  
「凧茂本店」。名古屋凧の店。材料の紙は岐阜の美濃和紙を特注。20軒ほどあった専業製造業者もここ1軒になってしまいました。 「カクダイ製菓(株)」懐かしいクッピーラムネ。

  
屋根神様 三様。スタンダードな屋根神様。集合住宅のバルコニー手すりに設置された屋根神様。ショーケース上に祀られたモダン屋根神様。

  
「白山神社」。信長は21歳で清洲城に移るまでこのあたりを駆け回っていたんですね。「清音寺」。藤原師長とムラ長の娘との悲恋。白菊の琵琶残す師長→枇杷島の名前の由来です。

  
信長や秀吉が遊んだ庄内河原、美濃路の石標。汗が吹き出すほどみんな元気よく歩きました。枇杷島河原から中村方面を見る。  山車蔵(王義之車) の説明を受ける。

 
昔の人々に想いを馳せて、歩く、見る、喋る。同友会名物のまち歩き。今では珍しい昔ながらの銭湯「中京湯」。男湯から出てきた女性(笑)。

  
有形文化財・柴田家主家。明治29年築114年。飴類(金平糖)の製造・販売業の柴田家清兵衛が建築。 「飾埜風爐」花見の時に活躍。心尽くしの和菓子とお抹茶にホッと。

 
東西の半間間隔で柱をならべ、防火のために塗籠壁としている。100年前の畳に座って、現当主の柴田正康さんから説明を受けて一同、感心する事しきりでしたよ。

  
問屋記念館(旧山田九佐ェ門住居)。問屋の符丁の解読、みんな興味津々。いいですねぇ、落ち着いた風情の町家。柴田正康さんのお見送りを受けてまち歩き完了。

 
問屋記念館(旧・山田九佐ェ門住居)の前で集合写真。今回も沢山見学、勉強しました。美濃路まちづくり推進協議会の皆様、御世話になりました。
おつかれさま〜。みんな笑顔がステキです。今回のタオル・マフラーは春らしく、うぐいす色にしました。

今シーズン(2011年9月〜3月)のまち歩きは無事終了。
来期(2012年9月〜)中区橘町界隈を第1回目としてステキ・小粋・まち歩きを致します。又、レポートいたします、乞う、ご期待。

夢童由里子
464-0066 名古屋市千種区池下町2-15 ハクビ池下ビル2F
tel : 052-734-7701 fax : 052-734-7006
mail : y@mudou-art.com
夢童アートHP : http://mudou-art.com/
名古屋城文化フォーラムHP : http://honmaru.info/
ドリームコンプレックスHP:http://dreamcomplex.net/
夢童ブログ : http://goten.cocolog-nifty.com/blog/
夢童フェイスブック http://www.facebook.com/profile.php?id=100002972932895

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【新会員自己紹介】

上坂 髣E氏
火曜グループ

上坂 髣E(うえさか たかお)
株式会社きんでん 執行役員中部支社長

【株式会社きんでん中部支社】
〒450-6038 名古屋市中村区名駅1-1-4 JRセントラルタワーズ38階
TEL:052-581-9811
FAX:052-581-1954
URL:http://www.kinden.co.jp

 株式会社きんでん中部支社の上坂髣E(うえさかたかお)でございます。
 この度、前任の伊藤倖一を継いで産業懇談会火曜グループに参加させて頂くことになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 弊社は、昭和19年に、近畿地方における電力会社の送配電線などの電力供給設備を施工する会社として設立されました。
 現在は、本店(大阪)、本社(東京)をはじめ全国に16の支店(社)、106の営業所、海外においても8つの事務所と9つの海外関係会社をもつなど、あらゆる地域をカバーするに至っています。
 また事業内容も電力会社のお仕事はもちろん、あらゆるビル・工場などの建造物における電気設備をはじめ、計装、情報通信、空調・衛生、内装そして太陽光をはじめ新エネルギー、省エネルギー分野まで「エネルギー」「環境」「情報」の設備に取り組んでおります。

 私自身は、名古屋に勤務し2年目を迎えました。皆さんの暖かい気持ちの中でお付き合いを頂き、お仕事のみならず、家族ともども名古屋の街と生活を楽しんでおります。
 本会を通じて、皆様方とご交流させて頂けることに感謝を申し上げますとともに、皆様方のご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

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黒田 長裕氏
水曜第2グループ

黒田 長裕(くろだ ながひろ)
株式会社NTTファシリティーズ東海支店 取締役支店長

【株式会社NTTファシリティーズ 東海支店】
〒456-0016 名古屋市熱田区五本松町7番30号 熱田メディアウイング
TEL:052-683-5870 FAX:052-683-4313
URL:http://www.ntt-f.co.jp

 NTTファシリティーズの黒田長裕(くろだながひろ)と申します。
 この度、前任の横田昌幸の後を受け、中部経済同友会に入会させて頂きました。また産業懇談会水曜第2グループに参加させて頂くことになりました。何卒よろしくお願い申し上げます。
 弊社は逓信省時代から培った建築と電力の技術を融合するかたちで、1992年分社化し、以来20年様々なお客様のお世話になってきました。

  • メガソーラー
  • グリニティビルディング
  • Fデータセンター
  • 100年BCP
  • 高機能ビルマネジメント

 以上をキーワードに、建築・電力・IT技術を融合し、企画から設計・建設、維持管理まで総合的に展開しています。また最近話題のメガソーラーやエネルギー関連の技術は特に強みを持っています。ITを活用したお客様のエネルギーの最適化を、建設以降も支援できることが特徴です。
 東海は初めての経験ですが、家族とともに赴任しており、公私にわたり東海地域の文化や自然に触れたいと思っております。
 最後になりますが、今回の産業懇談会への参加を機に、御経験豊富な皆様との交流の機会を与えられたことを感謝しております。何卒ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申しあげます。

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【産業懇談会4グループ合同懇親会開催日程】

10月度の例会につきましては、グループ相互の交流と活動の活性化を促進するため、恒例の4グループ合同懇親会を下記のとおり開催いたします。
今回は、水曜第2グループの企画による、(有)プレジャー企画 代表取締役 大棟耕介様のご講演及びクラウンのパフォーマンスをお楽しみいただきます。なお、大棟様にはその後の懇親会にもご参加いただきます。
産業懇談会のメンバーの皆様はもとより、ご家族の皆様もお誘い合わせのうえ、多数のご出席をいただきたくご案内申し上げます。

日時 10月2日(火)
17:30〜20:00
場所 ウェスティンナゴヤキャッスル 2階 青雲の間
会費 お一人 10,000円 ※当日、受付にて頂戴いたします。
当日の予定 17:00〜 受付開始
17:30〜18:30 ご講演、クラウンのパフォーマンス
18:40〜20:00 懇親会(着席ビュッフェ)
講演内容

演目:ホスピタル・クラウン活動についてのご講演及びクラウンのパフォーマンス
講演者:有限会社プレジャー企画 代表取締役
NPO法人日本ホスピタル・クラウン協会 理事長/愛知教育大学 非常勤講師
大棟 耕介(おおむね こうすけ)氏

1969年愛知県出身。総勢約40名のクラウンチーム「プレジャーB」のリーダーを務める。抜群の運動神経と大きな身体を活かした大技やジャグリング、バランス芸などのパフォーマンスは観客を惹き付ける。闘病中の子ども達に笑顔を届ける「ホスピタル・クラウン」の活動を、日本を中心に海外でも行っており、新聞・雑誌でも多く取り上げられている。2008年には1冊目の著書がTVドラマ化、2011年には、ホスピタル・クラウンの活動が児童作家の手によって物語となり、第57回青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選ばれた。現在は講演会を年間150本ほど行っている。

ご案内先 代表幹事および産業懇談会メンバーの皆様
その他 ・食事の手配等準備の都合上、ご出席の場合は同封のFAX用紙で9月18日(火)までに必ずお知らせ願います。また、ご同伴者がいらっしゃる場合は、FAX用紙の余白にお名前をご記入下さいますようお願いいたします。
・なお、出席のお取り消しにつきましては、9月28日(金)までにお知らせ下さい。それ以降にご連絡いただいた場合は、会費を申し受けることになりますので、悪しからずご了承願います。
お問い合わせ先 担当:東條・山田 
電話:052-221-8901

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【11月度産業懇談会開催日程】

木曜グループ以外は、名古屋観光ホテルでの開催です。
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ
安井善宏
深田正雄

11月13日(火)
12:00〜14:00

(株)ジェイアール東海高島屋 取締役会長
宇田川一昭氏のご紹介
東海旅客鉄道(株) リニア・鉄道館
館長 金子利治氏
「五感で楽しむリニア・鉄道館と技術の進化」

18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇

11月21日(水)
12:00〜14:00

テルウェル西日本(株)東海支店
取締役東海支店長 熊ア孝雄氏
「趣味との出会いに感謝!!
「山歩き」と「マラソン」と「ロードバイク」」

18階
伊吹の間
水曜第2グループ 片桐清志
見祐次

11月7日(水)
12:00〜14:00

雪印メグミルク(株)
執行役員中部統括支店長 平田公孝氏
「CSR経営の確立に向けて」

2階
曙(西)の間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

11月1日 (木)
12:00〜14:30

ジェイアールセントラルビル(株)
取締役社長 天谷昭裕氏
「JRセントラルタワーズ視察会
          〜タワーズを支える設備〜」
・視察スケジュールについては「ご参考」をご覧下さい。
・出席のご希望を多数いただいた場合、木曜グループ会員の方が優先となりますのでご了承下さい。

名古屋マリオット
アソシアホテル
51階
ジュピター

<ご参考>

11月1日(木)木曜グループ
JRセントラルタワーズ視察会
住所:名古屋市中村区名駅1-1-4
12:00 名古屋マリオットアソシアホテル51階 「ジュピター」集合
12:00〜12:30 昼 食
12:30〜12:50 JRセントラルタワーズ概要説明
■ジェイアールセントラルビル株式会社
取締役社長 天谷 昭裕 氏
13:00〜14:30 JRセントラルタワーズ内視察

【備 考】 名古屋マリオットアソシアホテル 電話:052-584-1111

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【コラム】

コラム1 【保健師からの健康だより】 No.102
花ちゃんからの健康だより

株式会社 スズケン
保健師 鳥巣 妃佳里

『 がん検診を受けましょう 』

 厳しかった残暑も終わり、書店には来年のスケジュール帳が並び始めましたね。今年も残り3か月と思うと、時間の過ぎるのをとても早く感じます。皆さまは今年の健康診断(または人間ドック)は受けられましたか?健康診断はご自分の健康状態を知る大切な機会ですから、毎年必ず受けていただきたいものです。その中でも今回は「がん検診」のお話をしたいと思います。

 現在、日本人の死因第一位は「悪性新生物=がん」です。その死亡数は2009年で34.4万人(男性20.6万人、女性13.8万人)であり、総死亡数の約30%を占めています。つまり国民の3人に1人が、がんで亡くなっています。そして生涯でがんに罹患する確率(2005年)は男性53.6%、女性40.5%でおよそ2人に1人の割合です。がんの最大のリスクファクターは「年齢」と言われていますので、年を重ねるほどがんになる確率は高くなります。そこで大切になってくるのが「がん検診」です。

 がん細胞は細胞分裂の際に、遺伝子のコピーミスから生まれます。一説では身体の中では毎日5000個ものがん細胞が生まれており、それをその都度、免疫細胞(リンパ球)が退治してくれています。ただ時々、退治し損ねてしまうことがあります。するとそこからがんの塊ができてきます。1個のがん細胞が1cm程度(検査で見つかる大きさ)になるにはおよそ10〜20年かかるといわれますが、1cmのものが2cmになるのには1〜2年しかかかりません。がんの発生部位により定義は異なりますが、おおむね大きさが2cm以下、深さが粘膜内〜粘膜下層の範囲にとどまり、自覚症状や転移のないものを早期がんと言います。ですから早期がんのうちに発見するには1〜2年に一度のがん検診が必要ということになります。

 がんの統計2010(がん研究振興財団)によれば、全がんの5年生存率(1997〜1999年にがんと診断された方が対象)は54.3%、つまりがんと診断された人のうち約半数は、治るようになりました。さらにがんの進行度別にみると、早い時期(がんが原発臓器内に限局)に見つかった場合、5年生存率は85.2%で8割以上の人が治っていることになります。早期発見さえできれば、がんは死の病ではなくなってきています。見つかるのが早ければ治療による身体への侵襲も少なく、医療費もそれほどかからずにすみます。日本の場合、がん検診は胃がん、大腸がん、肺がん、子宮頸がん、乳がんで有効と言われていますから、ぜひ皆さまもがん検診を活用して早期発見・早期治療につなげていただきたいと思います。

 先日、ある研修会で講師(医師)の先生が話されていたことが印象的でした。
 「私は昔から治らないがんなら下手に見つからない方がいい、と思っていました。でも今年、進行した膵臓がんが見つかりました。手術は出来ないので放射線をかけて、今も抗がん剤を飲んでいます。いつでも隠居できるように、仕事もためこまないようにして適当にやっていたんですけど、がんだとわかってからいろいろなものを整理するのにかなり時間がかかりました。やはりわかるなら早くわかった方がいい、と考えが変わりました。」
 人はそれぞれに多くの役割や責任を持ち、たくさんの人とかかわりながら生きています。あとは誰かに託すといっても、すぐに思い通りにできるものでもないようです。
 それならば、せめて早くに対処できるものはしておいて、身体にもこころにも(お財布にも)余裕をもち、大切な人たちとのかかわりを大事にしながら過ごしていきたいものですね。

がん検診 愛する家族への 贈りもの 厚生労働省「がん検診50%達成に向けたキャッチフレーズ」

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.47
コラム【理念経営物語】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『脳を創る読書−なぜ「紙の本」が人にとって必要なのか』
酒井邦嘉著・実業之日本社刊

 「受け取る『入力』の情報量が少ないほど、脳は想像して補う」(20p)
 この本の要点を一言で、と言われればこの文章を挙げたいと思います。
 入力の情報量は「活字<音声<映像」の順となるそうです。ということは、想像力で補われる情報量は「活字>音声>映像」の順になります。私見で恐縮ですが、常々私は、想像力こそ人間にとって最も大切な能力であると考えています。なぜなら、「想像力 人に向かえば 思い遣り」だからです。今もてはやされている創造力でさえ、その根底には想像力が不可欠です。DVDに子守をさせると、思い遣りも創造力もない子に育ってしまいます。
 「出力」の方は「入力」とは反対に、伝える情報量が多いほど想像力が高まるそうです。出力の情報量は「メール<手紙<電話<会話」の順です。この入力・出力の情報量の関係から言えることは、「読書」と「会話」を楽しむことが一番いい、ということです。
 このほかこの本には、「鉄腕アトムは現在の技術で作れるか」とか「『左脳は論理、右脳は感性』は正しいか」などの興味深い話題があるかと思えば、子供たちの使う教科書をデジタル化することに対する警告も述べられています。是非、ご一読ください。
 著者は東京大学大学院総合文化研究科准教授で、専門は言語脳科学および脳機能イメージング。

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コラム3 【苗字随想】 No.124コラム【理念経営物語】

片桐清志

「遠」と「近」

 遠縁であったり近親者であったり、親族関係でもよくつかわれる「遠」と「近」と苗字の関係に注目してみた。
 「遠」で始まる苗字は95種見つかった。他方の「近」で始まる苗字は約110種なので種類では「近」に軍配が上がる。
 共に一字姓の「遠」も「近」もあって、それぞれエンとコン・チカとお呼びする。
 ランキング(佐久間英氏)では近藤が33位に対し遠藤39位とほぼ互角だ。それぞれの上位を列挙すると「遠」姓では遠山(509位)、遠田(3039位)に対し「近」姓では近江(966位)、近田(2632位)、近松(3087位)、近沢(3098位)、近野(3456位)が4000番内に登場する。
 遠藤と近藤のように、「遠」姓と「近」姓で対になっている苗字もたくさんある。どちらかをよく見かける苗字では「近江」と「遠江」、「遠山」と「近山」、「遠本」と「近本」、「遠田」と「近田」、「遠松」と「近松」、「遠野」と「近野」、「遠沢」と「近沢」などがある。
 「遠」姓でユニークな苗字では遠井(トオイ)、遠国(トオクニ)、遠路(トオジ)、遠島(トオシマ・トオジマ)、遠所(エンショ)、遠里(エンリ)、遠目(トオノメ)、遠見(トオミ)、遠州(エンシュウ)、遠江(トウトウミ・トオエ)などだろう。
 「近」姓でユニークな苗字は近井(チカイ)、近島(チカシマ)、近場(チカバ)、近間(チカマ)、近者(キンシャ)、近道(チカミチ)、近郷(キンゴウ)、近衛(コノエ)などだろう。
 両方を組み合わせた「遠近(トオソバ・トオチカ)」も見つかった。

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【平成24年9月号編集後記】

 東京駅丸の内駅舎が10月に生まれ変わる。JR東日本のホームページによれば、今回の改修工事では98年前の建設当初の姿(原型)に戻すため、「復元」ではなく敢えて「復原」と表現している。首都東京の「顔」にふさわしい多彩な魅力と先進の機能を持った「駅=街」のコンセプトとして「Tokyo Station City」を打ち出している。
 完成を記念してすでに各種イベントが開催され、TV等で紹介されている。1世紀を経て「復原」した姿は周囲の近代的ビルとも調和し、堂々たる「顔」をしている。毎日50万人近くが乗降する混雑の中で、列車を止めずに行う工事は並々ならぬご苦労の連続と推察される。2007年5月の着工以来5年余の歳月と約500億円の工事費が難工事を物語っている。もともと関東大震災にも持ちこたえた耐震技術を見直し、最新・最大規模の免震技術を採用している。工事中に「3.11」も体験しているが、工事に起因するトラブルは起こしていない。まさに「匠」の「技と工夫」の結晶だ。しかも工事費のほとんどを駅舎の「空中権」を駅周辺のビルの高層化用に譲渡して捻出するという「裏ワザ」も駆使されている。
 名古屋でも「リニア中央新幹線」の着工が発表され、駅前の再開発計画が動き出した。中部経済同友会の「文化の街づくり委員会」でも9月上旬に「名古屋駅地区街づくり協議会」から講師を招き講演会を開催している。リニア開通は100年先を見据えた都市計画づくりの絶好のチャンスだ。東京駅・丸の内地区の事例を参考に、行政と産業界と近隣住民を含む市民が英知を結集して、後世の人の誇りとなるような名古屋の玄関口としての「顔」が誕生することを期待したい。

 産業懇談会も夏休みが終わり、9月から通常のスタイルに戻った。今月も新会員が2名新たに加わった。本誌も例会模様に加え、コラム等も満載だ。来月は恒例の4グループ合同の懇親会もある。グループ間の交流の機会として大いに活用していただきたい。

(片桐)