【7年6月度 産業懇談会(木曜G)模様】

テーマ: 『 格差拡大・インフレ加速に立ち向かう
「ボルテックスが描く“富の再分配戦略”と“人材成長への挑戦”」 』

  • 日  時:令和7年6月5日(木) 12時00分~14時00分
  • 場  所:名古屋観光ホテル 3階 桂の間
  • 参加者:29名
スピーカー:
宮沢 文彦(みやざわ ふみひこ)
株式会社ボルテックス
代表取締役社長 兼 CEO
写真:宮沢 文彦氏

自己紹介/会社紹介

 群馬県出身で1989年に早稲田大学商学部を卒業後、証券会社に入社し、金融の現場で経験を積んだ。金融業界では効率性とスピードが求められる一方で、人間の直感や経験を活かす場面が限られることに違和感を覚えた。特に金融商品の世界では、逆張りが難しくなり、コンピュータに勝てない世界になりつつあるという実感があった。
 そのような中で、より経験と判断が活かせる不動産の世界に魅力を感じ、1996年に不動産業界に転職。当時は景気が悪化し、事業用不動産が見放されていた時代だったが、逆張り的な発想でそこにチャンスを見出し、新規事業の立ち上げに挑戦した。しかし、社内調整に時間を取られ、本格的な事業化に至らず、退職して独立。1999年に株式会社ボルテックスを創業した。
 創業当初は営業活動、資金調達、テナント付けのすべてが難しく、最初の10年は苦労の連続だった。この時期の経験が、会社の「足腰」を鍛える貴重な期間となった。現在では、全国に拠点を展開し、従業員数743名(2025年3月31日現在)、2025年3月期には売上高1,038億円、経常利益134億円を計上。創業以来25年を超えて、安定的かつ持続的な成長を遂げている。

経済格差の拡がり

 土地という資産はもともと国や幕府に帰属する共有資産だったが、明治以降の近代化により私有化が進み、個人や法人の手に分散されてきた。これはある意味での「民主化」であり、資産の広範な所有が日本社会の基盤を支えてきた。
 しかしここ30年ほどでその流れが大きく逆転している。特に近年では、大手企業や年金ファンド、外資など巨大資本が不動産を次々と取得し、再び資産が集中する構造が進んでいる。これは、個人や中小企業が資産形成から排除されるという深刻な社会的課題である。
 東京一極集中の現象も顕著で、都内に人口、企業、GDPが集中し、地方との格差が開いている。例えば、同じ10億円の不動産を名古屋と東京に持つ場合、会計上の簿価は変わらなくとも、将来的な資産価値には大きな差が生じることがある。「ワニの口」とも表現されるこの格差は、今後さらに拡大する可能性がある。
 また、インフレの進行により、現金や預貯金では資産価値を守ることが難しくなっている。一方で、土地や建物など供給が制限された資産は、その希少性ゆえに価値が維持・上昇しやすく、富の格差をさらに固定化している。

不動産事業による富の再分配

 こうした状況に対し、当社は「富の再分配」を企業戦略の根幹に据えている。その中核となるのが、不動産の小口化・共有化を通じて、資産保有の門戸を広げる取り組みである。これにより、個人や中小企業でも都市部の不動産を持っていただけるようにしている。
 また、当社は不動産販売というより企業戦略の提案をしている。従来、各社では本業が一番大切とされていた。しかし、本業に連動しない事業が必要であり、本業でリスクが発生した際に影響を受けない収益部門が必要であると考えている。そこで、自社保有物件からの賃料収入にも注力している。実際、全売上の1割未満に過ぎない賃料収入が、経常利益の約半分を構成しており、これは危機時においても企業活動を支える重要な柱となっている。
 「貸事務所業」は創業100年以上の企業が多く属する業種であり、長期的視点での安定経営を象徴している。不動産の中でも「貸す」という行為はリスクを抑えつつ、複利的に企業価値を積み上げることが可能である。
 たとえば、都心に10億円の不動産を保有し、年率5%で価値が上昇すると、100年後には1,300億円規模の資産になる計算となる。これは、単利で積み上げる事業利益とは異なる「複利」の力であり、企業戦略に取り入れることで世代を超えた価値創造が可能になる。

人材育成を通した企業成長戦略

 企業の成長と持続性を支えるもう一つの柱が「人材育成」である。成長なくして存続なしというのが私の経営観にある。財務と同様に人材への投資を経営の中核に据えている。その一例が「Vターンシップ」であり、在籍型出向による人材流動化と企業間連携を促進している。
 人材の育成は、短期的な即戦力ではなく、中長期的な価値創造に資する視座で行う必要がある。時代の変化にも柔軟に対応できる人材こそが、企業の未来を切り拓く原動力であり、不動産と並ぶ最も重要な経営資源であると考えている。
 今後も、資産の変革と人材の成長を両輪として、富の循環と社会の持続性を高めていく経営に挑み続けていく。

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【7年6月度 産業懇談会(火G)模様】

テーマ: 『 オーナー系中小企業だから出来る協業と新事業 』

  • 日  時:令和7年6月10日(火) 12時00分~14時00分
  • 場  所:名古屋観光ホテル 3階 桂の間
  • 参加者:31名
スピーカー:
加藤 大輝(かとう だいき)
加藤軽金属工業株式会社
取締役社長
写真:加藤 大輝氏

自己紹介

 現在、加藤軽金属工業の三代目として経営に携わっており、「ものづくりパートナーズ」の新事業担当理事、アルミニウム協会の理事も務めている。1990年、名古屋市に生まれた。裕福な家庭であったが、両親との会話や対話が乏しい家庭環境のなかで、幼少期から人との関係性に戸惑いを抱えていた。周囲と比べて経済的に恵まれた環境にありながら、それが自分だけの特権のように感じられ、罪悪感を抱いて生きていた。
 「ノブレス・オブリージュ」という考え方に触れたり、名古屋中学・高校に進学するなかで、上に立つ者こそが仕える者であれという聖書文書を知り、社会に還元できる人間を目指すようになった。学校では水球部に所属し、厳しい練習のなかでも「逃げない」という姿勢を貫き、精神的な基盤を築いた。水球の過酷さを超える経験はいまだにないと感じており、人生の土台としての意味を持つ。
 大学は慶應義塾大学に進学し、引き続き水球を続けた。その後、機械商社に入社し、海外営業やアフターサービスを担当したが、既存の商流に依存して付加価値を生まない仕事に疑問を抱き、退職した。その後、個人事業主としてハラル食材の輸入販売に挑戦したが、うまくいかず廃業。2016年からは人材支援の会社に勤務し、中小企業の経営改善や新規事業立ち上げ、生産性向上などに従事するなかで、「問題の本質は人と組織と文化にある」と痛感した。
 この経験から、社会課題をビジネスによって解決する「連続社会起業家」を志すようになった。挑戦を通じて、誰もが挑戦できる文化をつくり、将来的には起業家たちを支援するエンジェル投資家として、人や企業、社会をつなぐ存在になることを目指している。

会社の現状と課題

 2020年、家業である加藤軽金属工業に戻ることを決意。これまで親からは「継がなくてよい」と言われており、自分自身も別の道を歩むつもりだったが、コロナ禍で会社が大きく傾いたことをきっかけに、「恩返し」の思いで入社を決断した。加藤軽金属工業は1961年創業、愛知県蟹江町に本社を構える。アルミ押出の製造・加工・組立を主力とし、窓枠や車両部品などの製品を製造している。
 入社当時、会社は2015年からの赤字に加え、コロナの影響で売上が激減していた。資金繰りも厳しく、金融機関からの借入も難しい状態だった。社内には深刻な問題が山積していた。会議では誰も発言せず、意見を述べれば経営陣に叱責される空気が支配していた。情報共有の仕組みもなく、社員は走って口頭で伝える非効率な方法で対応していた。
 企業文化も悪化しており、昔ながらの古い考え方が根強かった。残業や無駄な出張が評価され、管理職は感情で判断し、教育や採用の仕組みもなかった。評価制度は曖昧で、昇格すると仕事をしなくなるケースも見られた。経営面では方針が不明確で、社員は指示待ちの状態にあり、製品の強みもなく、原価計算もなされていなかった。商社を通す取引形態のため、顧客の声も届かない状態だった。原材料は価格変動を考慮せずに調達され、設備は故障してから修理するという後手後手の対応が常態化していた。

組織改革と文化変革

 こうした課題に対して、まず組織文化と管理職の意識改革に取り組んだ。ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を策定し、会社としての判断軸を明確にすることを目指した。社員との対話を重ね、半年以上かけてMVVを構築し、それを人事制度に落とし込んだ。プロジェクト制を導入し、社員が主体的にテーマを掲げて活動し、その成果に応じて評価される仕組みとした。これにより、ボーナス水準は従来の1.5倍に増加し、自発的に行動する文化が育まれた。
 経営情報もすべて開示し、毎月の試算表や決算書を社員全員が閲覧できるようにした。目安箱や保健師による定期面談を通じて意見を吸い上げ、全社会議で共有し、課題に即応する体制を整えた。原価計算も製品ごとに明確化し、利益率に応じた価格設定を行うことで収益性を改善した。Web戦略も強化し、「グリーンアルミ」「SDGsアルミ」といったキーワードで検索上位を確保し、年間1件程度だったWeb経由の引き合いが、現在では2日に1件のペースにまで増加した。

新事業と協業の取り組み

 既存ビジネスが社会環境の変化によって限界を迎えるなか、加藤軽金属工業は「第2創業期」と位置づけ、新事業に挑戦している。掲げるのは「顧客に必要な技術開発」「地域・製造業の活性化」「環境・カーボンニュートラル(CN)対策」という三本の矢である。資金も人材も限られるなか、ディープテックベンチャーとの連携を通じて社会実装を支援し、同時に新たな商材や技術を獲得するモデルを構築している。
 たとえば、CFRPを用いた軽量で高強度なプレート、アルミの美観を保つクリーナー、断面最適化による軽量設計技術、電力価格のリスクを抑える金融商品などをベンチャーと共同で開発している。さらに、リサイクル可能な接合技術、高遮熱素材、超省エネ空調、非常用アルミ空気電池などの開発にも取り組んでいる。いずれも単独では実現できなかったが、志を共有するパートナーとの協業によって具現化されつつある。

事業承継と後継者の覚悟

 加藤軽金属工業を継ぐにあたり、大きな葛藤と衝突があった。親子間の対立もあり、言葉を交わすことさえ難しかったが、事業承継を通じて学んだのは、互いの立場を尊重し、やる気のある者が先頭に立ち、変化に柔軟に対応することの重要性であった。そして、何よりも社員や顧客、社会のために何が最適かを見極める視点を持つことが求められた。
 事業承継で最も大切なのは、「後継者の覚悟」である。経営を通じて社会をよりよくするという意志を持ち続けることで、組織を変えることが可能になる。社員に受け入れてもらうためには、現場の仕事を理解し、成果を積み重ね、信頼関係を構築する姿勢が不可欠である。対話が難しい社員に対しても、年長の社員の協力を得て粘り強く関係性を築いていく。
 これからの製造業は、単なる生産活動にとどまらず、社会的責任を果たす存在でなければならない。私は、これまでの改革と挑戦を土台として、社会に貢献する新たな価値を創造し続ける企業でありたいと考えている。ものづくりの現場から社会の未来を支える一員として、今後も挑戦を続けていく。

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【7年6月度 産業懇談会(水曜第2G)模様】

テーマ: 『 個性別「部下の“やる気”を引き出す方法」~生年月日にあった秘密~ 』

  • 日  時:令和7年6月11日(水) 12時00分~14時00分
  • 場  所:名古屋観光ホテル 2階 曙西の間
  • 参加者:35名
スピーカー:
長沢 由治(ながさわ よしはる)
住友生命保険相互会社
上席執行役員兼中部総合法人部長
写真:長沢 由治氏

自己紹介

 1991年春「住友生命」に入社し、現在に至るまでの34年間、同社のリテール部門を中心に歩んできた。バブル経済の絶頂期にあたる“ピカピカのバブル入社組“であり、当時の社会的背景や企業選びのトレンドの中で生命保険業界を志望した。入社前、なかでも特に興味を持っていたのが不動産部門であったが、実際の配属は東京・池袋の支社。希望が叶わなかった悔しさから宅地建物取引主任者(宅建)の資格を取得するなど自己研鑽に励んだが、希望は叶わず、結果としてリテール営業の道を歩むことになった。
 販売現場では、まずもって営業職員との信頼関係を築くことが何より重要であり、自分自身で直接保険を販売するというよりは、組織として心を合わせ、地域に根差した活動の中から、お客さまの信任を得る。それを実感できた時こそが、リテール営業の充実感、達成感を得られた瞬間であり、その結果として組織の業績にもつながっていった。部下職員を静かに見守りつつ、自分が必要とされる時にこそ、しっかりとサポートするといった、販売現場の環境そのものが、当時の自分に合っていたように思われる。
 また、芦屋、川口、北区(東京)、横浜、岩槻、厚木、新潟、新宿、大阪、札幌、名古屋など、これまで16回の転居を経験。職場のみならず地域社会や文化の違いにも適応しながら、多様な人間関係と組織運営を実践してきた。支社長や営業部長、本社管理職、さらには内部監査部といった多様な職責を経験してきた。

会社紹介

 住友生命保険相互会社は、“ウェルビーイングに貢献する、なくてはならない保険グループ”を掲げる「Vision2030」のもと、従来の「リスクに備える保険」から「リスク自体を減らす保険」への転換を進めている。保険は人生の“もしも”に備える手段であり、会社名の英語表記「sumitomo LIFE insurance company」にもこの理念が表現されている。
 “LIFE”のLは「Live(生きる)」、Eは「End(終わり)」、その間にあるIFは人生に起こりうる様々な事象「If(もしも)」を意味しており、生きている今から死に至るまでの間の“もしも”に対応する当社だと感じていただきたい。
 その象徴が、健康増進型保険「Vitality(バイタリティ)」である。これは、保険加入時に健康状態に応じた保険料を設定するだけでなく、日々の運動や健康診断、食生活などの健康活動を積み重ねることで、保険料の割引やリワード(特典)を受けることができる。行動経済学を取り入れたこの仕組みにより、“健康であろうとする行動”自体を促進する構造になっている。
 さらに、法人向けにも「Vitality福利厚生タイプ」を展開しており、現在は3,500社以上に導入されている。企業としても社員の健康促進を支援することで、生産性の向上や医療費の削減といった経済的な波及効果が期待されている。

個性別“部下をその気にさせる方法”

 本日のテーマである「個性別“部下をその気にさせる方法”」は、統計学を活用した人材理解・動機付けの実践である。具体的には、生年月日をもとに人の“内面”と“外面”を分析し、その傾向を「緑」「赤」「青」の3タイプに分類。タイプごとに響く言葉やモチベーションの傾向を活かして関係性を築くというものである。
 この手法はある会社が行ったDMマーケティングにも応用されており、対象顧客を3タイプに分類し、それぞれに適したメッセージを送付することで、平均0.5%だった反応率を6.4%に向上させた。驚異の12倍という成果を上げたこのアプローチは、対人コミュニケーションやマネジメントにも応用可能である。
 「緑」の人は、みんなで仲良く生きていきたい。ケンカや争いごとが苦手であり、「他人を押しのけて自分を通す」という考え方が苦手なタイプ。信頼関係のもとで“良き人間関係”を築きたいという価値観を持っており、丁寧な対話や共感を重視した接し方が効果的である。褒める際は「誰かのために行動してくれたこと」に着目すると心に響く。
 「赤」の人は、自分らしさを重視し、好きな時に好きなことを好きなだけやっていたいタイプ。意思決定においても「己」を大切にする。理屈よりも感覚、周囲の評価よりも自分の納得が優先される。したがって、指導や評価の場面では、ならではの部分を活かす指導、ならではの部分を褒め、本音で語り合うことが効果的。
 「青」の人は、可能性を大切にしたい。いつも元気で輝いていたい。枠にはめられた窮屈な生活を嫌う傾向が強い。軽々しく対応されることを苦手とするタイプで、周囲に一目置かれることが、意思決定に大きく影響する傾向が強い。褒める際はストレートな言葉で伝えることが重要。「褒めて育てる」は正に「青」へのキーワードか。
 この3タイプは、ビジネスにおける対人関係はもちろん、家庭内の関係性改善や自己理解にも応用可能である。個性に応じた対応を心がけることが、組織のパフォーマンス向上と働きやすさの創出にもつながる。

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【7年6月度 産業懇談会(水曜第1G)模様】

テーマ: 『 M&A業界の現状と未来・国の施策の方向性について 』

  • 日  時:令和7年6月18日(水) 12時00分~14時00分
  • 場  所:若宮の杜 迎賓館 1階 橘の間
  • 参加者:25名
スピーカー:
篠田 康人(しのだ やすひと)
名南M&A株式会社
取締役社長
写真:篠田 康人氏

私の経歴と名南M&Aの成り立ち

 当社はもともと会計事務所で、私も税務や財務の業務に携わっていたが、25年前、当時の上司から「M&Aの事業を立ち上げてみないか」と声をかけられたことが、この業界に入るきっかけだった。当時はM&Aという言葉自体が中小企業の世界では浸透しておらず、「身売り」「乗っ取り」といったネガティブな印象が根強かったため、社内でも強い反発があり、部署名に“M&A”というワードを使えなかった。
 それでも私は、M&Aが中小企業の事業承継問題を解決する大きな可能性を持つと信じ、事業としての確立を目指した。2014年にはM&A部門をグループ内で分社化し、2019年12月には名南M&Aとして名古屋証券取引所に上場した。部門立ち上げ時は社員3名ほど、年商1.6億円という小規模な体制だったが、「地域の企業の未来をつなぐ」という信念のもと、役員や取引先とともに道を切り開いてきた。
 名南M&Aは、「名南コンサルティングネットワーク」の一員であり、税理士・弁護士・社労士・司法書士・行政書士など、複数の士業が連携して企業を支援する体制を築いている。50年以上にわたり中小企業を支えてきた名南グループの総合力が、当社の大きな強みである。

M&Aの役割と地域に根差した支援体制

 M&Aは単なる合併や買収の手段ではなく、企業の存続や成長、そして地域経済の維持にも貢献する有効な手段である。特に中小企業にとっては、後継者問題の解決や採算の合わない部門の整理、さらには新たな成長戦略としてM&Aを活用するケースが増えている。
 当社は名古屋に本社を置き、現在は全国に5つの拠点を展開している。各拠点では、地方銀行や信用金庫と密接に連携し、東海4県の9割以上の金融機関と提携関係を築いている。こうした地域密着のネットワークにより、企業にとって安心して相談できる体制を整えている。
 また、医療分野に強いのが特徴である。地域で唯一の産婦人科医院が後継者不在により閉院の危機に瀕していた事例では、当社が後継の医師を紹介し、円滑な事業承継をサポートした。医師資格や医療実務経験を持つスタッフが在籍しており、医療法人特有の規制や課題にも適切に対応できる体制を構築している。これは、単なるM&Aにとどまらず、地域の医療インフラを守る社会的使命としての意義も大きい。

成長するM&A市場と業界の課題

 近年、日本のM&A市場は急速に拡大している。2024年には成約件数が4,700件を超え、過去最高を記録した。その背景には、団塊世代の引退と、それに伴う後継者不在という課題がある。帝国データバンクの調査によれば、現在も約半数の企業が後継者難に直面している。
 一方で、市場の急成長に伴って、質の低い仲介業者や悪質な買収者も増加している。売却企業に対して十分な情報を提示せず、実態に見合わない高額な評価を行って契約を取り付ける例や、買収後に会社の資金を持ち出して破綻させるような事例も報告されている。
 このような事態を受けて、中小企業庁は「M&A支援機関登録制度」や「仲介ガイドライン」の整備を進めている。すでに登録取消となった業者も 存在しており、業界の健全化に向けた取り組みが本格化している。私自身も業界団体の理事として、制度整備に参画している。

国の政策とM&A推進の追い風

 現在、国の中小企業政策は「守る」から「育てる」へと大きく転換している。その中心に据えられているのがM&Aである。岸田政権の成長戦略会議では、「M&Aを中小企業政策の一丁目一番地とする」との方針が打ち出され、国家戦略としての位置づけが明確になっている。
 具体的には、「中小・中堅企業グループ化税制」により、企業が株式を取得した際に、その金額の最大100%を損金算入できる制度が導入されている。さらに、買収後の経営統合(PMI)にかかるコンサルティング費用についても、最大2/3の補助が受けられる。
 加えて、「100億企業宣言」を行うことにより、補助金の上限が2,000万円に引き上げられるなど、中小企業がM&Aを活用して中堅企業へと成長していくための環境が整いつつある。これらの施策は、単なる後継者対策にとどまらず、日本全体の経済構造を変革するための手段としても機能している。

安心してM&Aに取り組むために

 M&Aは単なる「売る・買う」のマッチングではなく、税務、法務、労務、財務、経営戦略など、あらゆる領域にまたがる高度な専門知識と実務経験が求められる。また、交渉力や信頼構築力といった人間力も不可欠である。
 中小企業庁では現在、M&Aアドバイザーに求められる能力を整理した「スキルマップ」を策定しており、将来的には資格制度の導入も見込まれている。報酬体系の透明化も進められており、登録機関の手数料やサービス内容が比較できるようになった。
 ただし、報酬の安さだけで支援機関を選ぶことは避けるべきである。むしろ、過去の実績、倫理観、担当者の姿勢といった要素が、M&Aの成否を左右する。私たちは、地域に根差した支援と誠実な対応によって、信頼されるM&A支援者であり続けたいと考えている。
 M&Aは、企業の命運を左右するだけでなく、地域社会の雇用や医療、産業を次世代へとつなぐ「経営のバトン」である。私たちはその橋渡し役として、企業・地域・社会とともに歩みながら、持続可能な未来づくりに貢献していきたいと考えている。

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【新会員自己紹介】

写真:小澤 学氏
木曜グループ
小澤 学(おざわ まなぶ)
株式会社NTTドコモ
東海支社長

【株式会社NTTドコモ東海支社】
愛知県名古屋市東区東桜1丁目1-10 アーバンネット名古屋ビル
URL:NTTドコモ

 NTTドコモは、「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」を目指し、5GやAIなどの最新技術を活用して、多様なサービスを展開しています。私たちは、お客様のニーズに応えるため、最適な通信環境を提供し続けています。また、地域社会との共創を通じて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みも行っています。
 直近では、7月にIGアリーナがグランドオープンし、名古屋を大いに盛り上げる予定です。このイベントに非常にワクワクしています。
 私は2025年6月よりNTTドコモ東海支社長に就任いたしました。趣味は釣り、キャンプ、低登山、テニス、サウナです。東海地域での勤務は今回が初めてで、この地域の知人は少ないため、お集まりなどがありましたらお誘いいただけると嬉しいです。
 どうぞよろしくお願いいたします。

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写真:松井 保幸氏
木曜グループ
松井 保幸(まつい やすゆき)
中日本高速道路株式会社
代表取締役 専務執行役員

【中日本高速道路株式会社】
〒460-0003 名古屋市中区錦2-18-19
TEL:052-222-1620
URL:https://www.c-nexco.co.jp/

 NEXCO中日本の松井でございます。
 このたび近藤の後を受け、産業懇談会木曜グループに参加させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

 弊社では、東名・新東名、名神・新名神、北陸道など、中部地方を中心として、東京都から滋賀県に至る1都11県において高速道路の管理・運営を行うとともに、東海環状道路などの新規建設、東海北陸道などの4車線化、老朽化した高速道路のリニューアル事業などを行っております。これらの事業を通じて、安全を何よりも優先し、安心・快適な高速道路空間を提供することにより、地域の活性化と暮らしの向上、日本の社会・経済の成長、さらには世界の持続可能な成長に貢献することを目指しています。

 少々ウエイトオーバー気味でありますので、週末はゴルフ、キャンプ、山登り、家庭菜園など、アウトドア系の活動に勤しんでおりますが、夜のお酒も美味しく、ゴルフのスコア同様なかなか成果がでておりません。
 本会の活動を通じて、様々な業種の方々と交流を深めさせて頂き、見識を高めてまいりたいと考えておりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

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【産業懇談会4グループ合同懇親ゴルフ会
のご案内】

 4グループ合同の懇親ゴルフ会を下記のとおり開催いたします。

日時
2025年8月23日(土) 9:37スタート
(アウトスタート4組、インスタート4組を予定しております)
場所
明智ゴルフ倶楽部 かしおゴルフ場
岐阜県加茂郡川辺町鹿塩字白砂1168 Tel:0574-53-5500
会費
20,000円内外(食事付)
集合時間等
  • 現地集合としますので、9:00までにお越しください。
    ※9:20より開会式を開催します。
  • 競技方法は、ダブルペリア方式とします。
出欠のご連絡
  • プレーキャンセル期日:8月13日(水)17時まで
    ※キャンセル料が発生いたしますので、ご欠席される場合は必ず事務局へご連絡ください。
  • ご参加の方には、後日詳細(組み合わせ等)をご案内いたします。
ご案内先
代表幹事、直前代表幹事、常任幹事、監事、産業懇談会会員
お問合わせ先
中部経済同友会事務局 Tel:052-221-8901 担当:羽根田・山田

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【9月度産業懇談会のご案内】

 日頃は産業懇談会活動につき多大なるご支援をいただき誠にありがとうございます。
 9月度例会を下記の通り開催いたしますので、ご案内申し上げます。各グループ興味深いお話が伺えるものと存じますので、ぜひともご出席くださいますようお願い申し上げます。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 集合場所
火曜グループ

屬ゆみ子
富田 茂

9月9日(火)
12:00~14:00

【外部講師ご登壇】
『照明の未来と企業の未来~放電灯の終焉とWell-being経営の始まり~』
パナソニックコネクト株式会社 現場ソリューションカンパニー 中日本社 プレジデント
パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社
パナソニックグループ中部地域代表 中部支店 支店長 樋口 克彦 氏
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
ライティング事業部 中部エンジニアリング部 部長 博多 晃子 氏

名古屋観光
ホテル
3階 桂の間

水曜第1グループ

足立 誠
篠田康人

9月17日(水)
12:00~14:00

『公共下水道 ~出遅れた維持管理~』
株式会社東海維持管理工業
取締役 梛野 勝利 氏

若宮の杜
迎賓館
1階 橘の間

水曜第2グループ

香川裕子
高見祐次
名倉昌孝

9月10日(水)
12:00~14:00

『名刺を起点とした顧客データベース構築による、企業の収益の最大化について』
Sansan株式会社
中部支店支店長 長坂 將生 氏

若宮の杜
迎賓館
1階 橘の間

木曜グループ

河村嘉男
横田成人
吉田憲三

9月4日(木)
11:30~15:00

『視察会「ノリタケの森」』

名古屋市西区
則武新町
3丁目1-36

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【コラム】

コラム1 【さっかの散歩道】 No.85

長瀬電気工業株式会社
代表取締役 屬 ゆみ子

『 化粧 』

 過日、今話題の映画「国宝」を鑑賞した。公開以降、口コミでの人気が急上昇で、これはふらっと劇場に行っても満席御礼の可能性があるかもと、事前に土曜日朝イチの座席を予約し、シネコンに行く。案の定全席満席。そうまでして観る魅力を探ろうじゃないの、と、根っからのひねくれ戦闘モードで席に着く。
 まだご覧になっていない方もあると思うので、あえてネタバレになるような内容は書かないが、普段から歌舞伎を見慣れている皆さんにとっては、「歌舞伎」というよりドキュメンタリータッチのフィクションとノンフィクションの間くらいの、アナザーストーリーという感覚かもしれない。また、劇場で全体を見渡す景色とは全く違うアングル、カメラワークは新鮮だ。何より前評判の高い役者の美しさは、映画料金がお安く感じるくらいのお得感がある。普通に歌舞伎を見にいけばン万円だし、芝居を見に行っても映画料金より高くて当たり前。それだけでも「良いもん見せてもらった」気分だ。
 個人的に印象に残ったシーンを少しだけ。

代役として曽根崎心中を演じることになった主人公が、緊張で化粧ができなくなる…。

写真:紅筆
細い筆先の魅惑たるや

 その時主人公が手にしていた紅筆にドキッとした。
 小学生時代、まだタイツの膝小僧に穴を開けて走り回っていた頃、実家の浴室脱衣所の横には、古めかしい化粧台があって、そこでは毎朝、祖母と母が化粧をしていた。一応女子だった私は、身綺麗になってゆく二人を見ながら、きっとどこかで、それが女性の習性なのだと思っていた。普通の女の子は、幼稚園の頃から母親の真似をして化粧ごっこをするらしいのだが、そこは野生児、天然パーマのカーリーヘアには余りご縁がなく、おそらく10歳くらいになった頃だろうか、初めてその化粧台の引き出しをドキドキしながら開けたのだった。

写真:化粧台

その紅筆は、朱色の柄の先に黒い縁取り、その先に斜めに切り揃えられた筆先。拭き取られてはいるものの、少しだけ紅が残るその筆を、まるで、禁じられた遊びをするかのような緊張感で手に取り、鏡に映る自分の口元に運んでみる。塗って良いのかな…どうしよう…。鏡の中の自分に問うた時、 カーリーヘアは視界から消えていた。結局、勝手に触ったことがバレると怒られると思い、そのまま引き出しに筆を戻した。もちろん親に怒られると思う気持ちが強かったが、それ以上に、自分が何か違うものになるような不思議な感覚の中で葛藤していた事も思い出す。

 フランス語を勉強し始めた頃、化粧のことを和仏辞典で調べるとmaquillageとあるのだが、この単語にはもう一つ意味があること初めて知る―それは「偽装」。つまり化粧というのは、本当の自分を覆い隠し、作り上げた顔でもう一人の自分を演じるということなのだと知った時、子供の頃に紅筆を持って葛藤していた時の、理解し得ない感情が、20年以上経ってやっと腑に落ちた気がした。

 一方心理学の世界では、社会に適応するために作り出す外面「ペルソナ」という言葉がある。ようは処世術のようなもので、人間関係に波風が立たないよう立ち振る舞うことを指し、建前文化の根強い日本では、このペルソナ被りは当たり前のことのようで、個人的に残念に思うのはそれを「調和の和」と考えることが常識化されてしまったことだ。古に、聖徳太子が宣った「和を以て尊しとなす」に対する私の解釈は、この日本人の「和」ではなく「主義主張の違う皆さんも、それぞれ寛容に認め合いましょう」という意味だと考えていたので、「異端」だの「変人」だの「じゃじゃ馬」だの言われてもその考えは変わらなかった~結果、私がペルソナを身につけたとしたら、それは40歳前に日本に帰国して以降のことだろう。それまでは「影・シャドウ」と呼ばれる自分の本質だけで生きながらえてきたということで、今思えば面倒な、でもとても愉快な日々だったことは間違いない。
 そのペルソナを作り出すという意味でも、化粧は容易に人格を変容させる、手っ取り早い道具であることは間違いない。美形がお好きなおじさま方、若い女子がお好きな男性の皆様方、女性の化粧にはくれぐれも惑わされぬよう!

 「国宝」の中で描かれる緊張と、私が子供のころに感じた葛藤はまた異質なものではあるが、鏡と向き合い、自分とどう向き合うかの震えは恐らく心の深いところでは繋がっているものなのだろう。子供の頃あの時もし紅をさし、ペルソナの意味を知ったとしたら、私の人生はもっと違うものになっていただろうか?
 この映画は、そんな、少しばかり臆病だった自分を懐かしく思い出させてくれた作品でもあった。

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コラム2 【師、曰く】 No.50

蒲郡観光交流おもてなしコンシェルジュ 妹尾 鷹幸(ペンネーム)
(株式会社構造計画研究所 名古屋支社長 妹尾(せのお) 義之)

ペンネームは、恩師、田坂広志先生の多重人格マネジメント、作家人格の名。心に鳴り響く言葉を今回も一筆。

『 我々一人一人の意識 』

 令和7年7月20日の参議院選挙は、与党の歴史的大敗以上に“あること”を不安に感じざるを得ない。2016年、イギリスの国民投票でEU離脱を選択したBrexitショック、同じく2016年、アメリカ・ファーストを掲げ大統領選に勝利し、翌年1月に発足したドナルド・トランプ大統領の第1次政権。あれから9年経った日本、2025年参院選では、それらと似た空気を感じた。

ふと頭をよぎる思い。今、人類は進歩ではなく、“退歩”しているのではないか…。『田坂広志 人類の未来を語る 未来を予見する「12の洞察」』(光文社 2023年)の著書で語られたことを思い出した。“歴史は必ず人類の進歩に向かって進んでいる”という「直線的な進歩史観」は誤りで、螺旋的プロセス等による発展があって、初めて進歩する「弁証法的歴史観」で捉えるべきだ、と。弁証法は、「正」(テーゼ)に対する「反」(アンチテーゼ)から、より高い次元に「止揚」(アウフヘーベン)し統合された「合」(ジンテーゼ)へと向かう考え方。しかし、正が未熟な処を、反から謙虚に学び取り入れ、その矛盾さえ解決すべく止揚させ、新たな合を生み出さない限り、「弁証法的進歩」は生まれない。対立だけの正と反では、いずれは荒廃する。現在の分断は、まさにこの状況にしか見えない。

 師、曰く、『「民主主義」への歩みが「専制主義」に逆行し、「経済平等」への歩みが「経済格差」に逆行し、「世界平和」への歩みが「戦争危機」に逆行し、「世界経済」への歩みが「一国経済」に逆行し、「科学技術」への歩みが「宗教倫理」に逆行するのも、「学び、取り入れる」“成熟”さが育っていないゆえである。』

 こうも語られる。ソ連邦崩壊で民主主義が歴史的勝利を収めた慢心から、意思決定の手間と時間、政策継続性の不信、ポピュリズム蔓延という問題をなおざりにしたがゆえに、専制主義へ揺り戻しが起こっている。利益のみを追求するハゲタカファンド的な強欲資本主義が、経済格差を生み出している。自国さえ資源や利益を得られれば良いという利己的な考えが、戦争危機や一国経済を招いている。「経済成長」と「競争戦略」では、地球上の限られた資源を枯渇させ、戦争を招く。物質のみを対象とし、精神をなおざりにした科学技術では真の幸福を得られず、他者との共存が自らの生存や幸福の為でもあるという「合理的利他主義」を、宗教との融和によって浸透させることが、資源奪取のための戦争危機から回避する術だと言われる。

 “社会全体の利益”や“未来世代の利益”より、“自分たちの利益”を優先していないか。社会性や公共性を鑑みず、盲目的に少しでも利回りの良い金融商品を求めていないか。密やかにでも人種差別、民族優越、排外的意識を持っていないか。「経済成長」と「競争戦略」の擦り込みで、自分さえ得をすれば良いと考えていないか。

 師、曰く、『未来を決めるのは、「我々一人一人の意識」に他ならない。』

 修行は続くよ、どこまでも。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

写真:地獄の門
(上野、国立西洋美術館 地獄の門)

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コラム3 【げんき通信】 No.23

学校法人佑愛学園
愛知医療学院大学
リハビリテーション学部 作業療法学専攻
准教授 横山 剛

『 感謝するという習慣を身につけましょう 』

 多様性(ダイバーシティ;diversity)という言葉を聞かない日は無いほどになりました。日本人は和を重んじ同質性を重視する傾向があるゆえに、これまで多様性を受け入れることに課題があったと思います。しかし障害者雇用、女性活躍の推進、外国人労働者の受け入れに関すること等、多様性を受け入れるための取り組みが進んできました。多様性は互いの違いを認め合い、尊重し、受け入れていくことです。その重要性については頭では理解していても、様々な価値観や習慣を持つ人々を目の当たりにして、生きにくさを感じることがあるかもしれません。また人々が共存する中で、理解できないことや理解されないことがストレスともなりかねません。
 多様性が重要とされる社会においては、感謝するという習慣を身につけると良いと思います。感謝することで、セロトニンやドーパミンなどの幸せホルモンが分泌され、ストレス軽減や気分の高揚に繋がること、自己肯定感の向上など健康に良い影響を与えることが脳科学の研究で示されています。これらのことから助け合いの行動、道徳的な行動、利他的行動等が促進され、他者とのつながりを深めることができると考えられています。
 多様性が促進される社会では、これまでの自分の知識、経験だけではうまくいかないということが出てくると思います。その時「自分はダメだ」と受け取るか、「自分には新しい経験の機会が与えられている」と受け取るかによって今後の進む道は真逆になってしまいます。私たちが「違って良い」「違うからこそ分かち合い、助け合うことができる」とポジティブな受け取り方をして、まずは家族や友人などと一緒に小さなこと・身近なことから感謝することを始めていくと良いと思います。
 感謝の気持ちの伝え方は様々あると思いますが、ご自身でできる範囲で感謝するという習慣を身につけましょう。

イラスト:感謝する犬

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