産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】 第237号 2022.02.28 発行

メールマガジン■産懇宅配便■

令和4年2月度(第237号) 目次
【4年1月度 「代表幹事講話」】 1月25日(火) 17時30分〜18時30分
【3月度産業懇談会のご案内】
【4月度産業懇談会のご案内】
【コラム】
コラム1 【さっかの散歩道】 No.44
コラム2 【師、曰く】 No.9
コラム3 【「ほん」のひとこと】 No.160
【お知らせ】
【4年1月度 「代表幹事講話」】

テーマ: 『 豊田通商のCX(コーポレート・トランスフォーメーション) 』


日  時:令和4年1月25日(火) 17時30分〜18時30分
場  所:ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋 5階ローズルーム
参加者:62名

スピーカー:
加留部 淳(かるべ じゅん)
中部経済同友会 代表幹事
豊田通商株式会社 取締役会長

写真:加留部 淳氏

■豊田通商の事業紹介
 当社は1948年設立の商社である。商社のビジネスは、地域差や時間差を利用した「トレーディング/貿易」と、人・物・金を投入する「事業」に大別される。インターネットの発展により、トレーディング事業は厳しさを増しており、豊田通商では「事業」に力を入れている。
 当社は、トヨタグループ内唯一の商社として、アフリカ54か国でのディーラー事業や、アルゼンチンの標高4000mにあるオラロス塩湖でのリチウム精製事業など自動車関連事業のほか、国内1位の規模を誇る風力発電事業、近大マグロの種苗生産・養殖事業、足袋・靴下の製造販売を行う「福助」など幅広い事業を行っている。
 昨年11月、ランドクルーザーの荷台に冷蔵庫を搭載したワクチン保冷輸送車を、世界で初めてガーナに納入した。以前は悪路のため、首都から何キロも離れた接種会場に徒歩でワクチンを運んでいた。そのため、温度管理が不十分で全体の2割、約2000億円分のワクチンが廃棄されていた。当初はアフリカの子供用ワクチン輸送車として開発していたが、急遽、コロナワクチン対応として提供した。今後、途上国100か国への導入を目指している。

■20年間の会社変革
 この20年で会社は劇的に変化している。時価総額、純資産、利益は10倍以上に、関連会社数も140社から1,010社に、従業員も約1万人から約6万4000人へと増加した。時代による成り行きもあるが、強い意志を持ってCXを遂行してきた結果である。
 当社は設立以来、大きな赤字を2度出している。一度目は2000年にバブル期のデリバティブによる74億の損害、二度目は2016年の資源価格低迷による437億の赤字である。失敗の原因は、投資の手段と目的が逆転してしまい、大手優良企業の持ち込み案件に飛びついたことであると気づいた。本来は、自社の戦略に基づいた出資をすべきである。
 この失敗を機に、「当社らしさ」を見つめ直した。トヨタグループの一員であることに満足せず、トヨタで培った知見を活かしグループ外で勝負し、勉強し、それを持ち帰る。価値創造へとつながる上昇スパイラル構築を目指した。
 グローバルカンパニーとして世界で戦うため、自社の不足補完を目的とした戦略的M&Aと、D&Iの推進に取り組んだ。
 加商との合併(2000年)では、食品・産業資材分野を拡充し、トーメンとの合併(2006年)では、化学品・食糧・電力分野を拡充した。2016年、CFAO社の完全子会社化によりアフリカでの事業領域を拡大した。アフリカは将来的に人口の増加、特に中間層の増加が見込まれる。しかし、国民の暮らしが良くなり、幸福度が向上しなければ、ビジネスチャンスは生まれない。「WithアフリカForアフリカ」をスローガンに、一緒に成長していきたいと考えている。
 当社の従業員の年齢、性別、人種、学歴、キャリアは多岐にわたり、「よそ者」が沢山いる。D&Iには長年取り組んできたが、ダイバーシティだけでは片手落ちで、重要なのはインクルージョンである。D&Iは日の目を見なかった人への社会福祉ではない。市場や顧客の変化に対して、もはや昭和の考え方では対応できない。お互いの違いを認め合い、平等に意見を述べられるような組織づくりをしなければならない。

■今後の豊田通商
 この20年間、自動車分野を核に、時代にあわせて他分野にも参入し、事業拡大してきた。コーポレートガバナンス強化にも努めた。これからの30年は、未来の子供たちにより良い地球環境を届けるために、考え方をシフトすべきである。
 当社はトヨタグループとしての知見を活かした次世代モビリティ分野に加え、再生可能エネルギー分野、アフリカでのNo1プレゼンス確立、自動車リサイクル事業を基盤とした循環型静脈事業など、豊田通商らしさを失わず事業を進め、世の中に貢献していきたい。


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【3月度産業懇談会のご案内】

 まん延防止等重点措置の適用期間が、3月6日まで延長となりましたので、 適用期間中の3月2日開催の水曜第2グループ、3月3日開催の木曜グループの例会は、昼食の提供を中止することにいたしました。
 開催時間は下記の時間となりますのでご確認をお願いいたします。

 3月15日の火曜グループ、3月16日の水曜第1グループは、今後の情勢により、昼食提供や開催時間を判断いたします。
 定員は引き続き、先着25名を目安に、会場収容人数の50%となるよう運営します。
 何卒、ご理解・ご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 会合にご参加いただける際は、マスクのご着用・手洗い、積極的なアルコール消毒の励行にご協力ください。発熱の症状がみられるなど体調不良の方は、ご参加をお控えいただきますようお願いいたします。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 集合場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

3月15日(火)
12:30〜14:30

『中小零細企業における新型コロナウィルス感染症の影響と展望』
株式会社トリニティホールディングス 
取締役社長 四元 圭 氏

名古屋観光ホテル
集合・食事
18階 伊吹の間
講演
3階 桂の間

水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

3月16日(水)
12:30〜14:30

『トヨタの現場力向上に向けた人材育成』(仮題)
トヨタ自動車株式会社
グローバル生産推進センター人財育成室
主幹 青山 松季 氏

名古屋観光ホテル
集合・食事
2階 曙東の間
講演 
3階 桂の間
水曜第2グループ

大倉偉作
香川裕子
高見祐次

3月2日(水)
13:00〜14:30

『長寿命化再生建物で金融・不動産評価を変える
〜ライフサイクルコスト削減で
       日本の暮らしを豊かに〜』
ナグラ産業株式会社
代表取締役 名倉 昌孝 氏

若宮の杜
迎賓館
集合・食事
2階 桜の間
講演 
1階 橘の間
木曜グループ

河村嘉男
中林直子
吉田憲三

3月3日(木)
13:00〜14:30

『新幹線地下街エスカ50年の歩みと地下街よもやま話』
株式会社エスカ
取締役社長 広井 幹康 氏

名古屋観光ホテル
集合・食事
18階 伊吹の間
講演 
3階 桂の間

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【4月度産業懇談会のご案内】

 4月産業懇談会は下記のとおり実施いたします。
 定員は引き続き、先着25名を目安に、会場収容人数の50%となるよう運営します。
 緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が適用された場合は、昼食の提供を中止致します。
 何卒、ご理解・ご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 会合にご参加いただける際は、マスクのご着用・手洗い、積極的なアルコール消毒の励行にご協力ください。発熱の症状がみられるなど体調不良の方は、ご参加をお控えいただきますようお願いいたします。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 集合場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

4月12日(火)
12:30〜15:00

『貨幣・浮世絵ミュージアム 見学会』

若宮の杜
迎賓館

水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

4月6日(水)
12:30〜14:30

『自分の人生を楽しむために〜未来に生きよう〜』
フリーアナウンサー
話し方・コミュニケーションコンサルタント
株式会社インスパイア  代表取締役
生田 サリー 氏

若宮の杜
迎賓館
集合・食事
2階 桜の間
講演 
1階 橘の間
水曜第2グループ

大倉偉作
香川裕子
高見祐次

4月13日(水)
12:30〜14:30

『受託製造メインの中小企業が、生き残りをかけて既存事業を活かした新事業を模索し続けていたら、”プチ“Game Changer”もどき”…になってきちゃった!?』(仮題)
三幸電機株式会社
取締役社長 三枝 弘典 氏

若宮の杜
迎賓館
集合・食事
2階 桜の間
講演 
1階 橘の間
木曜グループ

河村嘉男
中林直子
吉田憲三

4月7日(木)
12:30〜14:30

『大人のお酒講座』
一般社団法人日本バーテンダー協会
中日本本部 愛知県支部長 代表評議員
谷口 耕一 氏

名古屋観光ホテル
集合・食事
18階 伊吹の間
講演 
3階 桂の間

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【コラム】

コラム1 【さっかの散歩道】 No.44
コラム【さっかの散歩道】

長瀬電気工業株式会社
代表取締役 屬 ゆみ子

『 進化する“変態” 』

 東京でフェルメール展が始まった。日本の男性はなぜかフェルメール好きが多いのだが、はやる気持ちを胸に秘めて会場に足を運んだ人の中には、おそらく満面の笑みの分子生物学博士、福岡伸一先生の姿もあることだろう。先生は専門分野だけでなくフェルメールにも大変造詣が深く2冊(だったかな?)フェルメールの本を執筆されている。

 ひと頃マニアックな趣味を持っている人のことを「オタク」と呼び、漫画や鉄道など、人間同士のコミュニケーションより、大好きなモノに接していること生きがいとしていた人達を、少しばかりマイナーな世界にいる人として、世間はネガティブな印象で接していたかもしれない。ところが最近この「オタク」という言葉は、どうやら死語へのカウントダウンが始まっているようだ。そう、この頃は世間のイメージを超えたところで楽しみを見出している人たちを、「オタク」ワールドに閉じ込めたりするようなことはせず、尊敬と愛情をこめて「変態」と呼んでいる。「変態」とは読んで字の如く、生物などが成長過程で姿かたちを変えること、或いは偏重的性欲のある人というような定義付けをされているが、最近の「変態」の持つ意味は少しばかり変わってきている、というか明らかに解釈が広がっているのだ。

 前出の、フェルメール好きの福岡先生も、そんな素敵な変態のお一人だろう。俳優では、昆虫大好きの香川照之さん。自らカマキリの被り物をし、野山を駆け巡ることも厭わず昆虫愛を堂々と体現している。同じく虫好きなのは養老孟子先生、ゾウムシの標本は昆虫学者でも舌を巻くほどのコレクションとか。同じ虫でも趣味と実益を兼ねてらっしゃったのは寄生虫博士の藤田紘一郎先生。先生のお書きになった「笑うカイチュウ」「空飛ぶ寄生虫」を拝読して、真剣にダイエットのためにお腹に虫を入れようかと考えたこともあった(先生は自らの腸内で実験のためサナダムシを飼育されていたこともあった)。

イラスト:虫
研究者には虫好き多し?

昨年鬼籍に入られたが、いまコロナの時代にどんなご意見をお持ちだったか、伺ってみたかったものだ。
 と、ここまでは学術的なお話で、私が変態度MAXと思っているのは、山岳スキーヤーの佐々木大輔さん。NHKで『デナリ大滑降』を見た時の衝撃たるや「新種現わる!!変態もここまで来たか!」と脳裏にスポーツ新聞裏一面記事のキャッチコピーになりそうな言葉が点滅した。デナリとはアラスカマッキンリーにある標高6千メートル越えの、北米最高峰。そこにスキー板を担いで登って、更に滑り降りるって!!

イラスト:ゾウムシ
新種続々のゾウムシ

人間離れというか正直「愛すべきモノ好き」の究極だ。佐々木さんが尊敬していたのが冒険家の故植村直己だとか。その落命の地を滑り降りた佐々木さんを、植村さんも「君もよほどの好きモンだね」って笑ってらしたに違いない。
 などと締め切りに追われて筆を進めていると2月の会員懇談会で、講演者の山口香さんが、スポーツの世界でも「トップに立つのは大概変人」と仰っていた。確かに今回のオリンピックでも話題をさらった、フィギャースケートの絶対王者に君臨している羽生結弦選手の、27歳にしてなお溢れる「くまのプーさん」愛は同世代の若者にしてみれば??な所もあるのだが、それが先日の記者会見でなるほど!と腑に落ちた。スケートをする彼が自己うちなる声と会話していた、その自己は9歳の時の自分だという。…だからプーさんか!って、私が考える以上にディープな「変態」のようだ。そう思いながらオリンピックを見てみると、それは身体能力も、感覚も人間離れした選手の博覧会に思えてきた。特に冬季オリンピックは自然相手の命がけ競技が多い。標高1800m、雪面温度-30℃の斜面を高速で滑り降りるとか、空高く舞うとか、凡人にはイメージすら沸かない。VRゴーグルでチャレンジしてみようかとも思うが、ゴーグルを装着した途端「お前はすでに死んでいるbyケンシロウ(北斗の拳)」が聞こえてきそうだ。そんな世界に未だ現役で身を置くスキージャンプの葛西紀明選手は、後輩の小林陵侑選手と次回ミラノのオリンピックの団体戦で一緒に飛ぶ気満々だという。恐るべしアスリート。
 変態は芸術の世界にも数多存在する。誰もが真っ先に思い浮かぶのは、ピカソ?ゴッホ?岡本太郎?…音楽家も然り。偉大な古典の作曲家はどの伝記を読んでも、みな愛すべき変態だ。また、最近見つけた変態ではショパンコンクールのセミファイナリスト、角野隼人さんが断トツ。先日彼のコンサートに行ってきたのだが、実に愉快だった。ピアノリサイタルといえば格式高く背筋を伸ばして拝聴する感じなのだが、彼はピアニストというよりアーティスト。一曲目「華麗なる大演舞」を、椅子に座った途端、息吸う間もなく(ふつうのピアニストは座ってから集中して一呼吸深くしてからやうやうしく弾き始める)鍵盤の上で見事な演舞を繰り広げる、というか、「猫ふんじゃった」でも弾くかのような軽快さだ。こんな軽々ショパンを楽しむピアニストは、もしかしたら邪道なのかもしれない。が、そもそも音大出身でなく東京大学の工学部で学び、音楽活動を楽しんでいる彼が、天下のショパコンセミファイナルまで登っていること自体、変態は世間で認知されるべき存在だということを示しているのではないだろうか。

 翻って私の人生で最初に認知した変態は、紛れもなく父だ。仕事も遊びも人一倍精力的なオヤジだということは幼い乍らに感じてはいたが、忘れもしない6歳の夏、在所のある山口の、庭に突き出た母屋の縁側で、ビール片手に「あ〜体が3つ欲しいんじゃぁ」とぼやく父に、何故かと問うと「一人目は毎日釣り、二人目は毎日囲碁、三人目は毎日ゴルフ」と笑った。「仕事はいつするの?」と素朴な疑問を投げかけると「3人のうち暇そうなやつがすればええんじゃ」…。小1の私には理解不能な変態第一号の誕生だった。

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コラム2 【師、曰く】 No.9
コラム【師、曰く】

妹尾 鷹幸(ペンネーム)
(株式会社構造計画研究所 名古屋支社長 妹尾(せのお) 義之)

 ペンネームは、恩師、田坂広志先生の多重人格マネジメントの応用、作家人格の名。心に鳴り響く言葉を、今回も一筆。

『 感性 』

 職場の人間関係に悩む「人間関係の問題」、リーダーとして力を発揮できない「リーダーシップの問題」、必要な能力がなかなか身につかない「能力開発の問題」、キャリアの進路選択で迷っている「進路選択の問題」、人生の逆境の中で苦しんでいる「人生の逆境の問題」、これらの問題に処するとき重要なもの、それは、『感性』だと先生は言われる。

 なぜ、感性なのか?人間関係に躓くときは大抵、自分にとっての真実で相手を裁いてしまい、相手にとっての真実を想像できないからだと。想像力、共感力の欠如。リーダーシップに躓くときは大抵、部下の無言の言葉に気づけないからだと。傾聴力、推察力の欠如。能力開発に躓くときは大抵、頭で考えようとするからで、心で感じ体で掴んでいないからだと。体得力、直観力の欠如。進路選択で躓くときは大抵、新たな環境で求められる声に気づけず、過去のやり方に固執しているからだと。感受力、変容力の欠如。人生の逆境を越えられないのは大抵、解釈を過つからだと。逆境を論理的に解釈するのではなく、絶対肯定の心で解釈し、自身が納得する物語を紡ぎ出す力が大切だと。解釈力、物語力だ。師、曰く、それら10の力は、いずれも広い意味での人間力。その人間力を身に着けることが大切なのだと。

 では、どうしたら、その人間力が養われるのか?以前語った、死を見つめる方法、祈りを習慣にする方法や、他にも自然の声に耳を傾ける方法もあるが、今回はもう一つの方法をお伝えしたい。それは、様々な人格を育てる方法。人格は一つではない。人には、全ての人間が持つ様々な人格が内在する。その様々な人格を育てると、様々な感性が表に現れ、様々な才能が開花するのだと。人格は、決して好意的なものばかりではない。例えば、臆病人格もまた、大切な人格だ。なぜならば、臆病である者の心が理解できるから。つまり、人間関係での想像力、共感力に活かされる。「経営者として大成するのは、悪いことが出来て、悪いことをしない人間である」という格言にも通じる。

 様々な人格を育てる為に、何をすればよいのか?それは、もし、あのような人生が与えられたなら、自分もあのような人格で生きたかもしれない、「可能的自我」を体験することだ。日常や小説からでも良いが、映画もまた、お勧めの方法だ。これなら実践し易い。但し、条件がある。人間の多面性を描いた作品、極限状況の人間を描いた作品が条件だ。「白いカラス」、「ソフィーの選択」、「ディア・ハンター」、ドキュメンタリー「サイゴン陥落」等々。実は、先生はかなりの映画鑑賞家。「カッコーの巣の上で」もお気に入りの一つ。

 私も、人間を掘り下げた深い映画を沢山観よう。修行は続くよ、どこまでも。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

写真:飛騨の里(飛騨民俗村 飛騨の里)

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コラム3 【「ほん」のひとこと】 No.160
コラム【「ほん」のひとこと】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 デジタル・ファシズム 』
堤未果著・NHK新書

 本の紹介が続きますが、ぜひ読んでほしいのです(歳暮で贈りましたので休憩場の書棚に入れてあります)。700枚書く年賀状での「今年の一冊」もこの本にしました。
 副題に「日本の資産と主権が消える」とあります。米国や中国などが日本の政府・マネー・教育を虎視眈々と狙っている現実を、緻密な取材と膨大な資料をもとに暴いて見せます。プロローグで「わかりやすい暴力を使われるより、便利な暮らしと引きかえに、いつの間にか選択肢を狭められてゆく方が、ずっとずっと恐ろしい」と述べています。年賀状でのこの本へのコメントも「便利さの 大きすぎる代償」としました。

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【お知らせ】

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