産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】 第224号 2021.1.29 発行

メールマガジン■産懇宅配便■

令和3年1月度(第224号) 目次
【代表幹事年頭所感】
【2月度産業懇談会のご案内】
【3月度産業懇談会のご案内】
【コラム】
コラム1 【さっかの散歩道】 No.31
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.147
【お知らせ】
【代表幹事年頭所感】

 新春を迎えて

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
会員の皆様には、穏やかに新年をお迎えになられたことと存じ、心よりお慶び申し上げます。旧年中は、同友会活動に多大のご尽力とご協力をいただき、厚く御礼申し上げます。
 また、このたび、産業懇談会が設立40周年を迎えられたこと、まことにおめでとうございます。本会において、会員同士が率直に議論し、交流を深める雰囲気づくりの土台に、産業懇談会の存在があると思います。これもひとえに、各グループの世話人の皆様の日頃のご尽力の賜物であると、心から敬意を表します。
 昨年を振り返るにあたり、新型コロナウイルスの影響を外して考えることはできません。新型コロナウイルスが瞬く間に世界へと広がったことで生じた経済への深刻な影響はもとより、世界各国での社会分断、格差の拡大、日本においてはデジタル化の遅れ等、以前より潜んでいた問題を顕在化させ、今までのやり方では持続可能な社会を築くことはできないことを明らかにしました。

代表幹事 盛田 淳夫
代表幹事 盛田 淳夫

 一方で、コロナ禍という緊急事態を機に、リモートワークの普及を含めたデジタル化の急速な進展という、今まで困難であった変化が加速されたことは、真に生産性の高い企業へと生まれ変わる機会ともなっています。多くの変化が、同時に急速に進む中であるからこそ、我々経営者にはぶれることのない軸として、自社の存在意義を見定め、あるべき姿を構想・実現し、次世代に何を遺すのかが問われているのではないでしょうか。
 こうした中、令和2年度の同友会活動では、「真に持続可能な社会を考える〜我々は次世代に何を遺すのか〜」のテーマに沿って活動を進めております。持続可能性を脅かす社会課題は、ビジネス化が困難であるからこそ残されたものであり、いずれもその解決に向けた道のりは困難なものですが、次世代に明るい持続可能な社会をつなぐために取り組むべき、喫緊の課題であります。  
 当地は歴史的転換点では、機敏に対応し、我が国を経済面でけん引してきた実績があります。今回の変革期においても、会員の皆様と共に更なる検討を進め、我が国のあるべき姿を描き、そこに至る道筋を見出せるよう努力して参りたく存じます。引き続き多大なるご支援をよろしくお願い申し上げます。
 最後に、令和3年が平和で実り多い一年となりますよう、また会員の皆様のご健勝とご多幸を祈念して、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 


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2月度産業懇談会のご案内

 2月の例会につきまして、愛知県の緊急事態宣言が延長になった場合には、感染拡大防止の対策として、昼食の提供を取りやめることに致しました。ご出席の際は、昼食をお済ませになってからご参加をお願い致します。
 なお、緊急事態宣言が解除された場合には、別会場にて昼食をご用意致します。昼食会場は11:30〜12:30までとなります。
 何卒ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 ご出席の皆様には、別途事務局よりご連絡致します。

  • 例会のご参加は「ご所属グループのみ」に限定(※他グループ例会へのご参加は当面禁止)
  • 定員は先着25名(※定員の締切はホームページにてご連絡いたします)

 ※会合にご参加いただける際は、マスクのご着用・手洗い、積極的なアルコール消毒の励行にご協力ください。発熱の症状がみられるなど体調不良の方は、ご参加をお控えいただきますようお願いいたします。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 集合場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

2月9日(火)
12:30〜14:00

『当社の取扱っている医療機器の市場動向とPCR検査について』(仮題)
株式会社中部メディカル
代表取締役 落合 穣氏

名古屋
観光ホテル 
3階 
桂の間

水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

2月17日(水)
12:30〜14:00

『ジョブ型雇用で未来を創る!』(仮題)
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
執行役員 船引 英子氏

名古屋
観光ホテル
3階 
桂の間
水曜第2グループ

片桐清志
大倉偉作
高見祐次

2月10日(水)
12:30〜14:00

『トヨタのSDGsへの取組み』(仮題)
トヨタ自動車株式会社
DCSO 大塚 友美氏

名古屋
観光ホテル
3階
那古西の間

木曜グループ

河村嘉男
吉田憲三

2月18日(木)
12:30〜14:00

『IPO体験談
    〜上場経験から感じた名証と東証の比較〜』
名南M&A株式会社
取締役社長 篠田 康人氏

名古屋
観光ホテル
3階 
桂の間

 *水曜第2グループの会場が変更になっていますのでご注意ください。

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3月度産業懇談会のご案内

 新型コロナウイルス感染症のリスク回避の観点から運営方法を変更しておりましたが、3月は下記の時間帯にて開催いたします。なお、今後も情勢を注視し、開催可否および運営の変更を行う可能性がございます。予めご了承ください。

  • 例会のご参加は「ご所属グループのみ」に限定(※他グループ例会へのご参加は当面禁止)
  • 定員は先着25名(※定員の締切はホームページにてご連絡いたします)

 ※会合にご参加いただける際は、マスクのご着用・手洗い、積極的なアルコール消毒の励行にご協力ください。発熱の症状がみられるなど体調不良の方は、ご参加をお控えいただきますようお願いいたします。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 集合場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

3月2日(火)
12:00〜14:00

『結婚しない中小企業後継者』
榊原建工株式会社 
代表取締役 榊原 清孝 氏

名古屋
観光ホテル
3階 
桂の間

水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

3月24日(水)
12:00〜14:00

『第一生命グループのご紹介 〜QOL向上への貢献〜』
ネオファースト生命保険株式会社
中部営業部長 永松 伸大 氏

名古屋
観光ホテル
3階 
桂の間
水曜第2グループ

片桐清志
大倉偉作
高見祐次

3月17日(水)
12:00〜14:00

『デジタルトランスフォーメーションから見えてくる
         これからのマーケティング手法とは』
Sansan株式会社 名古屋支店 支店長
酒井 亮平 氏

若宮の杜
迎賓館
1階
橘の間

木曜グループ

河村嘉男
吉田憲三

3月4日(木)
12:00〜14:00

『ミッションスクールの教育
−変わるもの・変わらないもの−南山学園の場合』
(仮題)
学校法人 南山学園 理事長 市瀬 英昭 氏

名古屋
観光ホテル
3階
桂の間

 *水曜第2グループは通常と会場が異なりますのでご注意ください。
  (若宮の杜 住所:名古屋市中区栄三丁目35-30、Tel:052-231-2038)

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【コラム】

コラム1 【さっかの散歩道】 No.31
コラム【さっかの散歩道】

長瀬電気工業株式会社
代表取締役 屬 ゆみ子

『 初雪の音〜その2 』

 正月からまた大雪の日本列島。雪が舞い始めると街中から音が消える。人や車の往来が減るのもさることながら、雪の結晶が、街にあふれる様々な『音』を吸収し、“しん”と静まり返る。舞い落ちる雪の音を聞いた人は誰もいない。だから「深々」と降るのだろう。音のない世界が広がって、耳鳴りにも似た頭の中の張りつめた緊張音が聞こえ始める。普段からお一人様の私は、この頭鳴りともいう音が決して不快ではなく、むしろ面倒を雪と共にリセットしてくれる効果音のような気がして、それもまた雪好きの一因となっているのだと思っている。

 この静寂音を一気に打ち消す音を聞いたのはフランスのスキー場、AVORIAZのコンドミニアムに宿泊中の時だった。AVORIAZは、レマン湖南岸にあるエビアンの南側、スイスとの国境にまたがる一大リゾート地。夏の4か月は避暑やネイチャーツアー、ゴルフ、冬の4か月はスキーと年間8か月しか開かない。ベースとなる標高1800メートルのレセプションに到着すると、そこから先、車は乗り入れられず、冬の場合、歩くか滑るか馬車か雪上車での移動のみ。学生時代に日帰りスキーをしたことがあったので一度宿泊してみようと、現地集合の友人たち何人かとコンドミニアムを借りてみた。

写真:AVORIAZ
AVORIAZ1800mベースに1,000室〜
コンドミニアムとコテージがあり、街になっている。崖の向こうはスイス

 ベースが1800mなので、ゲレンデはそこから3200mまでリフトを乗り継いで登り、東に降りればスイス、西に降りればフランスとスキーをしながら国境を行き来できるようになっている。実はこのスキー場、AVORIAZを起点に12のスキー場がゲレンデ、ゴンドラ、リフトでつながるPortes du soleil(太陽の扉)といわれる、全滑走距離が670kmというとんでもないスキー場だ。ツーリストスキーヤーが1週間やそこらで滑りきれる距離ではない。そんなことから、「スキーはAVORIAZ」が毎年の恒例になった。

 その年はやたらに雪が多かった。ジュネーブからチャーターしたタクシーも、通常なら1時間半の山道を2時間以上かけて登った。ヘリコプターだと15分と聞いて「いつかお金持ちになったらヘリ!」と車酔いギリギリの頭で思ったほどだ。部屋にチェックインをすると、とりあえず1週間生活するための雑貨(ティッシュやらバス用品やら)や食料を買い込みに行く。街なのでスーパー2軒、映画館、ボーリング場、レストランとパン屋はそこかしこ、スポーツショップと何でもある。

写真:夕映えのAVORIAZ
夕映えのAVORIAZ標高が高いのでピンク色に染まる 
奥(南)はモンブラン

この雪だと明日は滑れないかもね、など言いながらその日はベッドに潜り込む。酸素が薄いし静かだし、ワイン2〜3杯飲んだだけですぐ眠くなるのだ。で、夜も明けぬ4時、雪山の静寂を切り裂く爆音で飛び起きた。何の音か分からずテラスのカーテンを開けると巨大な圧雪車が彼方の山を縦横無尽に走行している。「人口雪崩か!発破かけてるんだ、朝までに全部圧雪するのかなあ」とドッカンドッカン響く音になんだかすごいところに来てしまったと、ほんの少し恐怖を覚えた。
 夜が明けて、隣のパン屋でパンを買い、ウエアに着替えて1週間分のリフト券を買いに行く。これがあれば670km滑り放題だが料金は約20,000円(当時)と意外に割安!でも、到底1週間では元は取れない。ゲレンデに出れば標高が高いので樹木などなんの目標物もなく、頼りになるのはポケットに仕舞ったマップと携帯のみ。友人とはお昼にどこのロッジで食事をするか場所と時間だけを決めてあとは自由行動。山頂に登れば、兎に角どこでも滑っていける。但し、コースから外れて谷に降りると登ってくる手立てはなく、板を外して決死の覚悟で登山するか、救助ヘリを要請するかだ。何度となく山の向こうから赤いヘリがバラバラと音を立て救助にやってくるもの見ているし、斜度40度のコブ斜面で板を飛ばして滑落してゆくスキーヤーも、リフトで移動中目の当たりにしている。「無理はせず、どこでもマイペースで」が合言葉となった。一番短いコースでも3〜4kmはある。昼の集合場所に仲間の誰かが30分以上遅れて、且つ連絡がなければ即時GPS検索してヘリの出動を要請するという約束になっている。毎晩「今日も無事で何より」と言いながら乾杯するのも楽しく、ガツガツ滑るのは止めて、疲れたら部屋に戻ろうと、お嬢様スキーに徹することにした。

 シャモニーで出会ったマダムのように、AVORIAZにもお金持ちのコンドミニアムオーナーが何人か居て、同じタワーでいつも御目にかかるマダムは70過ぎ?いつもセントバーナードと一緒にカフェのテラス席でホットワインを飲んでいた(セントバーナードの毛並みと同じ色の毛皮をお召しになっていて、もしかしてペアルックかと!)。話しかけると、もう10年近く冬はコンドミニアムなのだそうだ。パートナーはスキー三昧だけど、自分はしないので、毎年数多あるカフェのホットワイン飲み比べを楽しんでいるのだそう。「あなたも毎年来ているなら、コンドミニアム購入したら?」と言われ、ちょっぴりその気になって不動産情報を集めてみたりした時期もあった。管理会社に委託すれば、使わない時は一般に貸し出してくれるし、言うほど管理費も高くないし…。待て!!そんな悪魔の囁きに乗るわけにいかない。当時の私は専業主婦で女子大生(40歳でも女子は女子)。贅沢は敵。いつかガッツリ稼いだら、或いはお金持ちの友達に買ってもらって借りよう。などと空想箱に夢をしまい込んだ。
 AVORIAZでの出来事、出会いやアクシデントなどは、40代の私の冬の記憶そのものだ。数年して独身に戻り、自由な時間が増えたはずなのに、一方で仕事の責任が重くなり、現地集合の友人たちも次々ママになり、子育てに追われている。これを書きながら久し振りにAVORIAZのホームページを開いてみた。当時と変わらない雪景色に馬車の鼻息、のびのび滑るスキーヤーやお子様ゲレンデで一生懸命レッスンを受ける子供たち…。コロナが落ち着いたら、AVORIAZもお出かけしたい場所の一覧表に載せておこう。

写真:十字架
山頂スイスとの国境にある十字架、大きさは10mくらい
写真:馬車
1回1000円の馬車。子供に人気

 HPです。見るだけでも楽しいので興味のある方はどうぞ!!https://www.avoriaz.com/en

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.147
コラム【「ほん」のひとこと】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 孔丘 こうきゅう 』
宮城谷昌光著・文藝春秋刊

 中国歴史小説の大家宮城谷昌光による孔子伝です(「丘」は孔子の実名)。五十代で思い立ったものの小説にできず六十代で諦めた著者が、「七十歳をすぎたとき、『孔丘を書かせてくれませんか』と、文藝春秋にお願いし」て生まれた小説です。
 「神格化された孔子を書こうとするから、書けなくなってしまうのであり、失言があり失敗もあった孔丘という人間を書くのであれば、何とかなるのではないか」と肚をくくったそうです。令和2年11月24日の日経新聞夕刊「語る」の欄で「全くの聖人だと小説家には手が出せない。欠点があるから書けるわけです」とも言っています。
 本の帯には、「人間、孔子が生きている。」とあります。

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