第35号 2005.4.25発行



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平成17年4月度(第35号) 目次
【17年3月度産業懇談会(水曜1G)模様】 3月16日(水) 12時30分〜14時00分
【新会員自己紹介】
広部 敏昌 氏 雪印乳業株式会社 中部支店長
【5,6月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 
『花ちゃんからの健康だより』
コラム2  『プログレスシリーズ』
コラム3  『苗字随想』

17年3月度産業懇談会(水曜1G)模様

 テーマ:『 東邦ガス 施設見学会 』

日 時: 3月16日(水) 12時30分〜14時00分
場 所: 東邦ガス株式会社 総合技術研究所
参加者: 18名

スピーカー:
    下枝 晴彦(しもえだ はるひこ)氏
    東邦管工株式会社 取締役社長

◇見学内容
 3月の例会は、下枝様のご紹介により「施設見学会」として、東邦ガス株式会社総合技術研究所と同敷地内にあるガスエネルギー館の見学会を行った。
 見学会に先立ち、東邦ガス株式会社 基盤技術研究部長 中村泰久様よりご講話をいただいた。概要は以下のとおり


1 中村部長講話
 当研究所は、昭和33年に設立した東邦研究所と昭和39年に設立した技術開発課を母体としている。両者は昭和55年に統合され、現在の総合技術研究所となった。
 現在、技術企画部、基盤技術研究部およびエネルギー技術開発部の三部体制となっており、研究開発テーマに応じて、各部にはそれぞれ4グループが設置されている。
 研究テーマは東邦ガスの将来を託すものばかりであるが、今回はその中でも「燃料電池・水素技術グループ」が開発した成果を中心にご覧いただきたいと思う。


2 総合研究所の視察

 東邦ガス総合研究所内に設置された家庭用コージェネレーションシステムを見学した後、「燃料電池車(FCHV)」に乗車し、「都市ガス改質水素ステーション」を見学した。その後、同研究所内にあるガス燃焼を研究する施設を見学した。なお、この研究の成果は、愛知万博の「ガスパビリオン」で見ることができる。

 

 


3 ガスエネルギー館の視察
 東邦ガス総合研究所にある「ガスエネルギー館」に場所を移し、都市ガスの特質と利便性に対して認識を深めるとともに、東邦ガス様が進める地震対策について、実地体験を伴う講習を受けた。

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【新会員自己紹介】


広部 敏昌(ひろべ としまさ)

雪印乳業株式会社 中部支店長


【雪印乳業株式会社 中部支店】

〒460-0007 名古屋市中区新栄1-7-15
Tel:052−252−2321 Fax:052−252−2330
URL:http://www.snowbrand.co.jp

 
 この度、弊社の異動に伴う会員交代につきまして、幹事会にてご承認をいただきまして、誠にありがとうございました。

 弊社は、1925年5月に北海道の酪農民が出資した「有限責任北海道製酪販売組合」が母体で、北海道の酪農振興と国民の健康に貢献することを目的に、バター製造から出発いたしました。翌年には、商標「雪印」を決定し、その後アイスクリーム、チーズ、マーガリンの製造販売へと業務を拡大していきました。

 戦後の1950年には、過度集中排除法によりクローバー乳業と企業分割され、雪印乳業鰍ェ誕生致しました。 1953年には、東京で市乳事業(牛乳・飲料)に着手し、本州を南下し全国展開を図っていきました。
 経済の成長に伴って、総合食品メーカーを標榜し、事業多角化として、冷凍食品、ワイン、医薬品へと次々と乳製品以外へ拡張していきましたが、2000年の大阪での食中毒事件、2002年の雪印食品鰍フ牛肉偽装事件と2度の不祥事を起こし、社会の信頼を裏切りましたことは、あらためてお詫び申し上げます。
 2002年には企業存続すらあやぶまれましたが、金融機関を始めとするステークホルダー様のご支援によって、事業分社化を核とした新再建計画を策定し、ようやく3年目を迎える今年、再建の目途が立ってまいりました。
 市乳、アイスクリーム、冷凍食品、育児品、医薬品を分社化し、残った雪印乳業鰍ヘ、バター、チーズ、マーガリンだけの会社となり、売上げ規模も事件前の4分の1になってしまいましたが、皆様のご支援のおかげをもちまして新再建計画で公約致しました、2003年度の黒字化ができ、2005年度累積損失の一掃も前倒しで2004年度に達成する見込みです、2006年度決算における復配も視野に入ってまいりました。
 今年、創業80周年を迎える2005年度が新再建計画の正念場であり、3年で再建できない企業は、5年、10年かかっても達成できないと言われております。

 新生雪印乳業として社会に存在価値のある企業を目指してまいりますので、何卒、会員の皆様のご支援・ご指導をよろしくお願い申し上げます。

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【5,6月度産業懇談会開催日程】

【5月度産業懇談会】(場所は名古屋観光ホテルです)
グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄
5月10日(火)
12:00〜14:00
(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ東海 特別参与 足立邦彦(あだちくにひこ)氏
「欧州事情」
18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
5月18日(水)
12:00〜14:00
(学)愛知淑徳学園 理事長・学長 小林素文(こばやしもとふみ)氏
「大学戦国時代」
18階
御嶽の間
水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景
5月11日(水)
12:00〜14:00
(株)正文館書店 取締役会長 谷口正明(たにぐちまさあき)氏
「本屋という仕事」
18階
オリオンの間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助
5月12日(木)
12:00〜14:00
ダイコク電機(株) 相談役 栢森新治(かやもりしんじ)氏
「私の経営観」
18階
伊吹の間

【6月度産業懇談会】(場所は名古屋観光ホテルです)

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 場所
火曜グループ 各務芳樹
深田正雄
6月14日(火)
12:00〜14:00

中部電力 取締役副社長 
山内拓男(やまうちたくお)氏
「美しいまちづくりを目指して」

18階
伊吹の間
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
6月15日(水)
12:00〜14:00
(株)UFJ総合研究所 専務取締役 
門野史明(かどのふみあき)氏
「時代の潮流とシンクタンクの役割」
18階
オリオンの間
水曜第2グループ 片桐清志
谷田利景
6月8日(水)
12:00〜14:00
(有)システムデザインラボラトリー 取締役所長 長澤保雄(ながさわやすお)氏
「ユーザの目から見たIT技術最前線」
 −デジタルライフスタイルを考える−
18階
オリオンの間
木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助
6月2日(木)
12:00〜14:00
(株)国際観光ホテルナゴヤキャッスル 取締役社長 大森邦彦(おおもりくにひこ)氏
「ホテル歳時記」
18階
オリオンの間

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【お知らせ】

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【コラム】


〔花ちゃんからの健康だより〕 No.13

財団法人 愛知健康増進財団 保健師
佐藤 花子

信頼の話

 4月の花 カタクリ
 平成17年度がはじまりました。4月は、新入社員を迎えられた会社が多かったことと思います。「おめでとうございます。」人との出会いは、緊張感の中、何か新鮮でこれからの自分に新しい風を運んでくれるような気がします。皆様はいかがでしょうか?

●子供にとっての出会いは、まずは両親です。悲しいことに、親が子供を虐待死させるニュースが後を絶ちません。とても不幸で胸が痛くなります。自然保護、環境保護も大切ですが、子供の保護こそ、いつの世も忘れてはならないと思います。未熟な子供は私たち大人よりも、素敵な人に出会いたいに違いありません。素敵なお母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんに出会いたいのです。安心して甘えて、しかられて、遊んで汗かいて、おいしいご飯を食べて、ぐっすり眠りたいのです。そして、友達に出会って輪を広げ、だんだん信頼を理解し、人や仕事を大切にする大人に育っていくのではないでしょうか。

●大人同士の出会いは、自分を高めるチャンスです。挨拶はあなたに関心がありますよ、あなたにこころを開きますよというコミュニケーションのきっかけになります。雑談は、興味のあるものや、きらいなものをお互いに知り合えて、コミュニケーションが進展します。冗談は、かなり高度なコミュニケーションの能力になり、それが頻繁に言い合える職場は、コミュニケーションが深化して、信頼できる人が多い快適な職場になっていることでしょう。信頼は、日々を重ねた胸の中でゆっくり育つ植物であり、お金で買えない宝物です。新しい出会いの中、信頼の芽吹きが楽しみですね。

メモ帳

 カタクリの花は、咲くのに7〜8年もかかります。花の姿から、スプリングエフェメラル(早春の妖精)とも呼ばれます。茎から、片栗粉がとれます。乱獲され数が急減していますが、群生を見ることができるのは、近くでは香嵐渓だそうです。手厚い自然保護を受けて、わたしたちに可愛い姿をみせてくれます。


(タイトルなどリニューアルしました。17年度もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。)

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株式会社リーダーズドメイン代表取締役会長
窪田経営塾塾主
窪田 貞三

〜企業の進歩発展のヒント:1〜
『楽しくなければ経営じゃない』

 企業経営を「楽しい」という言葉で語ることに違和感を感じられる方がいらっしゃるかもしれませんが、企業は人の集まりです。人は楽しい事には積極的に動けるものです。積極的に動ける社員が多い組織は理想的組織と言えます。例えば、レストランに食事に行った時に、そこの店員さんが嫌々仕事をしていればせっかくの美味しい料理でも不味く感じることがありますが、逆に店員さんが生き生きと楽しそうに料理を運んでくれば、こちらの氣分も良くなり、料理もより美味しく感じるものではないでしょうか?
 もちろん、企業経営も仕事も楽しいことばかりではありません。しかし、楽しさが人を動かすという考えを企業経営に取り入れるべきであることは間違いないと思います。

◇ ◆ <事例研究> スポーツシリーズ−1「ある卓球コーチ」   ◇ ◆

 私には、卓球のコーチを仕事としている友人がいます。彼はジュニアチームを主宰し、小学生中学生を中心に日々熱心にコーチという仕事をしています。彼の指導方法を見ていて感じたのは、私の仕事である社員教育研修の考え方とまったく同じ方法を取り入れているということでした。それは、「まだ始めたばかりの子供達には、優しく楽しく接し、まずは卓球というスポーツを楽しませる。つまり、卓球を好きにさせることからスタートする」ということです。
 私は半年ほど前に、ある小学生を指導している彼の姿を見ました。その時の彼は、本当に優しく楽しく指導をし、その小学生は徐々に卓球を好きになっていきました。その後半年が過ぎ、私は半年ぶりにその小学生を指導している彼の姿を見ました。半年前とはまったく違って、大変厳しい指導をしていました。私は休憩時間にその小学生と話してみました。その小学生は「卓球が大好きで、もっと強くなりたいから厳しい練習でも大丈夫。そのほうが練習が終わった時に氣持ちがいい」と言って、その後休憩時間なのに自らサーブ練習を一人でしていました。
この卓球コーチが育てた選手の中には、現在日本のトップクラスの選手もいます。このコーチは選手を楽しく生き生きとさせる力を持っていますが、彼を見ていて感じることは、選手だけではなく、彼自身が楽しく生き生きとコーチをしているということです。企業経営も同様、経営者が楽しく生き生きと仕事をしていなければ社員は楽しく生き生きと仕事をする氣にはなれないのではないでしょうか?企業プログレス(進歩発展)のためには社員が仕事を好きになり、楽しく生き生きと仕事に取り組めるような指導が必要だと思います。
●プログレスとは  

 プログレスとは、『新時代経営コンサルティング手法』として、私の会社である株式会社リーダーズドメインにおいて企業経営ご指導法として用いているもので、日々多くの企業と関わらせていただいています。同じように努力していても「潰さないための経営」より「進歩発展のための経営」のほうが企業組織は生き生きとするでしょうし、企業におけるマイナス面の分析でも、「成り立たせるための分析」よりも「進歩発展させるための分析」のほうがより良い組織創りに繋がる---と言う考えを土台に持ったものが、このプログレスです。

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〔苗字アラカルト〕 No 35

片桐清志

『自然の叡智』

 愛・地球博のテーマは「自然の叡智」だ。この機会に人類が今まで自然から学んだ「自然の叡智」をもう一度見つめなおし、人類と自然の新たな関係つくりを考えるきっかけにしたい。
 苗字は人類が便宜的に考え出したものだが、苗字の世界も自然がいっぱいだ。大人気の「マンモス」そのものの苗字はさすがにないが「象」ならいる。読み方も「ゾウ」のほかに「キサ・サキ」という読み方がある。象に関連する苗字では巨象は見当たらなかったが、「象山(サキヤマ)」「象島(サキシマ)」「象潟(キサカタ)」「象山(ゾウタニ・キサガヤ)」がある。ついでに牙も調べてみた。一字姓は見当たらないが「牙山(キバヤマ)」が見つかった。
 モリゾーの「森」はもちろん、キッコロの「木(キ・モク・イキ)」も「樹(キ・タツ・ウエ)」もいる。「草(クサ・クサカ・ソウ・カヤ)」や「花(ハナ・ハナブサ・カ)」もいる。「鳥(トリ)」「風(カゼ)」「月(ツキ・カゲ・カッコウ)」「雪(ユキ・キヨシ・ススキ等)」もあるので「花鳥風月」「雪月花」が揃う。
 「地」はないが「大地(ダイチ・オオチ・オオジ)」はあるし、「天(テン・アマ)」「空(ソラ・クウ)」や「海(ウミ・アマ・カイ)」も「川(カワ)」も「河(カワ)」もある。
 「地球」は見つからなかったが、チキュウの読み方では「知久」さんがいた。「愛(アイ)」さんもいる。「自然」さんもいて、読み方も「シゼン」だ。 これで「エイチ」さんがいれば万博テーマが揃うのだが残念ながら見当たらなかった。

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【17年4月号編集後記】

 全国45経済同友会共催の第18回全国経済同友会セミナーが4月14・15日の両日ウェスティンナゴヤキャッスルで盛大に開催された。花咲爺さんの岡谷代表幹事の願いどおり、名古屋城の名残の桜と好天の下で千人を超える全国の同志との大交流会が実現した。
 基調講演の一橋大の関 満博教授の「大交流時代、世界との共栄:日本企業、これからの進路を求めて」はインパクトの強い内容だった。詳細は割愛するが、電池自動車「エリーカ」の開発と既存業界の対応を中国の取り組みと対比しながらの紹介は転換期の企業人のあり方を示唆してくれた。おかげで直後に放映されたNHK教育TV「次世代カーの挑戦」の番組(概要はNHKのホームページの「ETV特集」をご参照ください)も興味深く視聴できた。
 産業懇談会は全国同友会との関係でスケジュールが変則的になったため今号での紹介は1件だけになった。東邦ガスさんのご好意で燃料電池車の試乗と研究所の見学、ガスエネルギー館の展示施設での地震体験をさせていただいた。お骨折りいただいた下枝会員と東邦ガスの関係者に感謝したい。
 新入会員の広部氏(雪印乳業)は自己紹介の中で2000年に大阪で起きた不祥事からの再建の苦闘の一端をご紹介いただいた。一度受けた一般消費者の信用失墜の回復が難しいとされる中で、全社員一丸となった危機感の共有と真摯な取り組みが功を奏し2003年には黒字化を達成したとのこと、喜ばしい限りだ。事件発生時にはマスコミ報道が集中するが、再建活動が報道されることは少ない。広部氏からご苦労を直接お聞きする機会を是非とも作りたい。
 窪田経営塾の連載コラムは新年度と共に新シリーズが始まった。今後の展開を期待している。


(片桐)