産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】  第114号 2011.11.30発行

 メールマガジン■産懇宅配便■

平成23年11月度(第114号) 目次
【23年11月度産業懇談会(水曜第2G)模様】 11月2日(水) 12時00分〜14時00分
【23年11月度産業懇談会(火曜G)模様】 11月15日(火) 12時00分〜14時00分
【名古屋いちばん物語】 No.22
【中部再発見コーナー】 熱田編
【新会員自己紹介】
阿久刀川 治氏

宇部興産株式会社名古屋支店 支店長

田中 康文氏

東レ株式会社名古屋支店 支店長

【12月度産業懇談会開催日程】
【お知らせ】
【コラム】
コラム1 【保健師からの健康だより】 No.92
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.37
コラム3 【苗字随想】 No.114

【23年11月度産業懇談会(水曜第2G)模様】

テーマ『 BCP(事業継続)についての富士ゼロックスの取組み 』

日  時:平成23年11月2日(水)12時 00 分〜 14時00分
場  所:名古屋観光ホテル オリオンの間
参加者:26名

スピーカー:
山本 英雄やまもと ひでお)氏
富士ゼロックス愛知(株) 専務取締役

山本 英雄氏

1. はじめに
 各社、及び自治体で取組んでおられるBCPを取り上げたので、皆さんと議論したり指導いただきたいと思う。まず、名古屋市の水位に関するインターネットサイトによれば、水位0mは名古屋市の西側、木曽三川を中心とした地域であり、水位7mの津波が来た場合は、それに加えてより広範な地域となり、水位20mの場合は名古屋市全域、及びみよし市近辺まで冠水する予測である。当社としては、今回の東日本大震災を受け、改めて津波という危機を取り入れどこまでを想定して準備すべきか、模索中である。また、初めにお断り事項がある。(1)広報情報等について正式な情報確認を経ていない、(2)富士ゼロックスGとしての公式ステートメントではない、(3)BCPの専門家ではない。

2. 当社の紹介
 当社は、1962年に富士フィルム(株)と英国ランク・ゼロックス社との合弁会社として設立され、富士フィルムホールディングスで約4万人、当社は約1万人の規模である。2001年に富士フィルムホールディングス75%出資の連結子会社となった。生産拠点は国内に加え、中国、アジアを中心とした海外拠点、及び販売会社は各県1社の体制である。また、国内の販売は地域カバー体制とし、「北日本、関東、東京、中部、関西中四国、九州」の各ブロックがある。中部ブロックは、愛知、愛知東、岐阜、三重、静岡、北陸の6つの販売会社である。

3. 当社の経営理念
 私たちが目指すものは、(1)知の創造と活用を進める環境の構築、(2)世界の相互信頼と文化の発展への貢献、(3)一人ひとりの成長の実感と喜びの実現、である。また、私たちが大切にすることは、お客様の満足、環境、高い倫理観、科学的思考、プロフェッショナリズム、連携、多様性の尊重、信頼と思いやり、楽しむ心、冒険心、である。

4. 当社の考えるCSR
 CSRは、経営課題としての成長戦略と体質強化戦略があり、その延長線上に顧客に対する説明責任、ディスクロージャー、透明性に着目している。また、当社のBCPの定義は、自然災害・人為災害等により、ヒト・モノ・カネ等の制約条件の中で、優先順位業務を、目標期間内に、速やかの継続・復旧させるため、手続き・方法等を明確化し、可視化し訓練を行い、持続的に評価・改定管理を行う活動である。BCPの一環として、当社の環境経営は、商品と事業活動を通じて、地球温暖化の抑制、天然資源の保全、有害化学物質の環境リスク低減に取り組んでいる。

5. 東日本大震災での対応と教訓
 当社は、まず統合対策本部を設置し、復旧・復興に向けた4つのステップ、(1)安否/救済、(2)救援、
(3)復旧、(4)復興を策定した。第1に、従業員・家族の人命尊重の観点から、安否確認を徹底し、物資の配送、被災従業員へのケアを行った。第2に、地域社会への責任の観点から、被災地区への物資の配送、町内会のサポートを行った。第3に、お客様へのサポートの観点から、緊急初期対応として、消耗品、用紙、パーツの確保を行い、役員・部門長が訪問し、お見舞い物資を贈呈した。この教訓としては、(1)地震発生後の24時間管理職の常駐体制を取り、「非常事態宣言」など瞬時の判断を要するリーダーシップの発揮である。(2)情報の一元化を図るための「統合対策本部」の設置である。(3)従業員・家族の安否確認と救援物資の配布のための「安否確認本部」の設置である。

6. 当社のBCP展開
 当社のBCPのキーワードは、(1)従業員の命を守る、(2)企業としての社会的責任を果たす、(3)お客様の事業継続に資する、であり、従業員とお客様あっての事業存続と考えている。例えば、お客様に設置した機械の復旧対応ガイドラインや従業員の「サバイバルカード」(生き残るための初期動作、家族との連絡方法、会社への連絡要領、帰宅困難者への対応、地震関連情報への対応など)を配布している。

7. 当社の取組み
 将来、起こりうる東南海地震に対して、東日本大震災の被害に基づき、BCPの想定レベルを引き上げた。現状の対策の強化と新規の検討事項を追加した。例えば、原子力発電所の所在地の確認や無線配備による緊急連絡体制の強化、お客様の使用機械の正常稼働に向けての保守連携体制の強化、などである。

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【23年11月度産業懇談会(火曜G)模様】

テーマ『 名古屋ボストン美術館 視察会 』

日  時:平成23年11月15日(火) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋ボストン美術館 展覧会「恋する静物―静物画の世界」
参加者:19名

スピーカー:
馬場 駿吉(ばば しゅんきち)氏
名古屋ボストン美術館 館長

比戸 奈津子(ひど なつこ)氏
同館 学芸部 学芸員

馬場 駿吉氏 比戸 奈津子氏

 冒頭、馬場館長様から名古屋ボストン美術館の概要について説明があった。概要は以下のとおり。
 米国東海岸に位置する米国最古の都市のひとつであるボストン。ここにボストン美術館は、1870年に創立されコレクションの総数は45万点にのぼる。先史時代から現代にいたる世界各地から集められた多様な作品は世界最高レベルを誇る。名古屋ボストン美術館は、米国ボストン美術館の姉妹館として1999年に開館した。両館のパートナーシップは、日本の人々に傑作を紹介するだけではなく、これまで国内であまり観賞する機会のなかったジャンルの美術や作品を楽しむことを可能にした。また、かつて京都の浮世絵のコレクション45千点が米国ボストン美術館に移されたが、一部は里帰りして日本でも展示されている。本来、米国ボストン美術館の所蔵品を展示することになっているが、現在一部は日本の若手作家の作品も展示している。
 次に、比戸学芸員様から本日の展覧会「恋する静物―静物画の世界」の作品について、説明があった。今回の出品点数は、絵画47点、装飾美術21 点、映像 1 点である。見どころは、(1)米国ボストン美術館のヨーロッパ、アメリカ美術コレクションより、16 世紀から現代まで500年に及ぶ「静物」の多彩な表現を見ることができる。(2)ルノワール、セザンヌなどフランス近代巨匠の静物画、(3)セーブル、ティファニーが製作した華やかな工芸品、(4)映像作品やジュエリーなど、現代アーティストによる作品は日本初公開。「静物画」とは、果物や花、食器、狩猟の獲物などを描いた絵画であり、美術史における5大ジャンル、歴史画、肖像画、風俗画、風景画、静物画の1つである。その後、1つ1つの作品について特別に説明をいただいた。
 比戸学芸員様からの説明終了後、参加した会員は自由にじっくり作品を鑑賞し、楽しんだ。

クロード・モネ

クロード・モネ
《ヴァランジュヴィルの崖の漁師小屋》
1882年 油彩、カンヴァス

フランス・スネイデルス

フランス・スネイデルス
《果実、万暦磁器、リスのいる静物画》
1616年 油彩・銅板

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【名古屋いちばん物語】 No.22

テーマ『 「住吉の語り部となりたい」 シリーズ第8回 』

料亭つたも主人
深田正雄

鬼平犯科帳「妖盗葵小僧」は若宮八幡社出身??

 11月3日昼過ぎに若宮の副野宮司より携帯に電話があり、東京の病院長が若宮八幡社と小僧について知りたいと突然訪問されているので、小生に会って欲しいとの連絡。我孫子東邦病院の松本英亜先生がわざわざ来名され池波正太郎の小説持参でお話を伺いましたので、ご紹介させていただきます。やはり歌舞伎・浄瑠璃・見世物のメッカは若宮八幡社であることを認識した次第です。

ウィキペディアによる史実における葵小僧:
寛政3年(1791年)の頃、徳川家の家紋である葵の御紋をつけた提灯を掲げて商家に押込強盗を行い、押込先の婦女を必ず強姦するという凶悪な手口をもって江戸中を荒らしまわったが、火付盗賊改方長谷川宣以(平蔵)により板橋で捕らえられた。普通の取調べなら被害者からも供述を取って処断するところであるが、強姦された被害者の苦痛を慮り、平蔵と老中の専断により捕縛後10日ほどで獄門にかけられた。
池波正太郎原作の鬼平犯科帳第2巻4項に『妖盗葵小僧』が登場:
生い立ちは葵小僧の本名は桐野谷芳之助といい、尾張の生まれで人気役者紋十郎の息子。
若宮八幡社にて小屋がけする小野川一座の親子タレント、国性爺合戦(コクセンヤガッセン)が話題であったとのこと。芳之助は大須の旭廓の常連でもあったようです。
役者の道を歩んでいたが成長する次第にその低い鼻が災いして役どころも人気も落ちてしまい、両親も亡くなって女遊びをしても容貌を馬鹿にされるばかりで女がつかず、挙句に気に入った茶汲女「しのぶ」に金を搾られて捨てられたために殺害して逃亡、その折に盗賊・天野大蔵に拾われて盗賊稼業に足を踏み入れることになった。

 まあ、史実はともかく池波正太郎も住吉の伝統芸能や文化について大いなる認識があったようで嬉しい限りです。詳しくは文春文庫・鬼平犯科帳第2巻4項185ページからをお楽しみ下さい。


住吉神社石柵寄進者より

くに平:界隈でナンバーワンおでん専門店。一本ヒノキのカウンター、そして、「素だね」を大切継続していく独特のおでん鍋の味わいで一世を風靡した名店です。おばあちゃんが元気な頃は、夕刻から出汁の香りと新内やギターの流しの音色が住吉名物でした。
今は木造2階建ての建築は残したまま「タジン鍋の創」というレストラン。後継の甥の森島さんは大手居酒屋チェーンの幹部として活躍中!

石橋敏子:蔦茂の隣地で戦後から「いづみや」という下駄屋さんと煙草屋さん。下駄の時代が終わりお菓子や雑貨を販売、ちょっとしたコンビニ感覚で住吉の水商売女性には重宝されるお店でした。タバコの番台には通称「チーチ」という敏子叔母さんが鎮座して一丁目のよねちゃんと双璧姉さまでした。同居していた甥の木下明君は小生と白川幼稚園から同級生、おぼっちゃまでは体験できないお遊びなど随分お世話になり、いつも蔦茂の祖母に叱られていたようです。敏子叔母様引退にともない当店が平成17年3月取得、現在は株式会社ヨシックスに賃貸して「全品280円均一・ニパチ」として盛業中。ニパチが廉価居酒屋の契機となり“住吉280円戦争”が勃発して話題となりました。地下にはバッカーノというバーが入居して早朝まで賑やかに営業されています。

株式会社間瀬商店:住吉3丁目つたもパーキング跡地、記憶によれば大手の繊維屋さんで社員さんが数名住み込みにて生活されていたようです。廃業にともない、蔦茂の父がアメリカ村土地返還により八百屋町にあった土地を売却して、間瀬さんの物件を取得しました。
八百屋町の蔦茂旅館は明治初期よりあったようで、大正2年に住吉店取得とともに自宅と従業員宿舎として戦前は活用、戦後は進駐軍に接収されており昭和34年に返還されたと聞いています。間瀬さんのお宅はそのまま蔦茂板場社宅を経て、解体後は駐車場、そして、2階はスローフード協会会長も務める橘秀希さんに賃借「オーダーバイキング鉄」として盛業中です。

住吉社・北側石柱

住吉社・北側石柱:くに平、石橋敏子、株式会社間瀬商店

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【中部再発見コーナー】 熱田編

2011年4月8日第4回実施

中部経済同友会・文化のまちづくり委員会主催

副委員長 夢童由里子 記

 第4回「ステキ・小粋・まち歩き」

中部経済同友会の「文化のまちづくり委員会」では以前より、まち歩きを実施。
これは海外・県・市外から観光に訪れる人口の低迷、当地のアピール不足の解決策、
経済と文化は両方揃ってこそ「まち」と呼び、文化とはなんぞや、など等の思惑で始まったものです。
知っているようで知らない。足元を知らずして他所の人に「こんなにも良い所です」と、案内もできない。
さあ歩こう。
自分たちの住むまち 「イイとこ捜しウォーク」の出発です。

2011/04/08
ステキ・小粋・まち歩き。第4回/熱田編


4回目のまち歩きは「熱田の宮の渡し」からスタート。石浦薫さん(日本文化を守る会・代表)の解説で勉強会。歴史的建造物の由来やエピソードなど、盛り沢山に聴く。

  
この日は桜も気の毒な生憎の雨模様。それでも約40名の参加者。大森邦彦委員長、岡部年彦事務局長、飯田喜四郎名大名誉教授、他経済同友会のメンバー。

  
今回もCBCテレビが取材に来てくれました。みんな解説者と共に、楽しく歩きます。立て札は「西浜御殿跡」。

   
事務局の片岡伸彰さん。このチームを卒業なのでパチリ、御世話になりました。立て札は「家康幼時幽居地」、「道標」。裁断橋(堀尾金助の話)

  
http://www.aichi-c.ed.jp/contents/syakai/syakai/nagoya/nag012.htm      都都逸発祥の地、名古屋は凄いね。

   
片桐清志社長たちも笑顔で見学。東海道のこんなマークもありました。森俊彦社長、ちょっと、枝葉の露払いを。立て札は「林桐葉宅跡」

  
熱田神宮にて。毎年、名古屋城本丸御殿復元のフォーラム「春姫道中」でも御世話になってます。

  
祢宜さんから熱田神宮のあらましを。飯田喜四郎先生(博物館明治村4代目館長)からは建築史学からみた社殿づくりの講話。勉強になります。


熱田神宮・大鳥居の前で。今回はいいとこ巡り&ウォーク。よく歩きました、お疲れ様〜。

 
4回目のタオルマフラーの色はパステルイエロー。まち歩きは次年度・平成23年9月からも頑張りますヨ。

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【新会員自己紹介】

阿久刀川 治氏
火曜グループ

阿久刀川 治(あくたがわ おさむ)
宇部興産株式会社名古屋支店 支店長

【宇部興産株式会社】
〒461-0005 名古屋市東区東桜1-1-10 アーバンネット名古屋ビル20階
Tel:052-961-1371 Fax:052-961-1378
URL:http://www.ube.co.jp

 宇部興産の阿久刀川と申します。「あくたがわ」と読みます。
 産業懇談会火曜グループに参加させていただくことになりました。宜しくお願い申し上げます。
 生まれも育ちも千葉県で、名古屋とは全く縁はありません。しかし名古屋勤務は2回目で、気が付けば名古屋での生活は13年目に入っています。
 私にとって名古屋は第二の故郷になりつつあります。当社は化学メーカーですが、今から114年前に始まった石炭の採掘が当社の原点です。

 現在は石炭の採掘は行っていませんが、石炭の輸入販売は行っております。主力の製品は化学品ですが、他にも、機械、セメント、電池材料、医薬、発電と多くの事業に取り組んでいます。このため、実にいろいろな業種の企業様とお取引がございます。会員の皆様のお役に立てることが出来るならば幸いです。業種を超えた交流の中で、多くの皆様の意見を拝聴することが出来るのも楽しみです。

 先ずは、皆様のお仲間に入れていただけましたことに感謝を申し上げますと共に、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

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田中 康文氏
木曜グループ

田中 康文(たなか やすふみ)
東レ株式会社名古屋支店 支店長

【東レ株式会社名古屋支店】
〒450-0003 名古屋市中村区名駅南1-24-20 名古屋三井ビル新館14階
Tel:052-583-8200 Fax:052-583-1368
URL:http://www.toray.co.jp

 東レ(株)の田中康文と申します。
 このたび前任の浜口の後を受け、中部経済同友会 産業懇談会 木曜グループに参加させていただくことになりました。宜しくお願い申し上げます。
 東レは、愛知県に4工場を持ち、またこの地区の中心産業である自動車と航空機を会社の重点領域に挙げ、当地区の発展に貢献して行きたいと活動しております。
 私自身は、生まれは九州/熊本、高校・大学は東京、就職後は静岡三島で過ごしていましたが、昭和59年(1984年)の名古屋転勤以来、家族の在所は名古屋となりました。
 その後の異動は単身赴任でしたが、この度の異動で名古屋へ帰ってきました。
 今回中部経済同友会に入会させていただき、これから、業種を超えた交流の中でこの地区に、更に広く、深く関わって行く機会を頂けたと大変うれしく思っています。
 皆様のご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

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【12月度産業懇談会開催日程】


グループ名 世話人 開催日時 会場
火曜グループ
各務芳樹
深田正雄
12月13日(火)
18:00〜20:00
料亭 蔦茂
電話:052-241-3666
名古屋市中区栄3-9-27
会場地図(Word形式 164KB)
水曜第1グループ 飯田芳宏
落合 肇
12月21日(水)
18:00〜20:00

料亭 蔦茂
電話:052-241-3666
名古屋市中区栄3-9-27
会場地図(Word形式 164KB)

水曜第2グループ 片桐清志
見祐次

12月14日(水)
18:00〜20:00

京料理 たん熊北店
電話:052-683-4111
名古屋市中区金山町一丁目1番1号
ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋 3F
会場地図(Word形式 49KB)

木曜グループ 河村嘉男
倉藤金助

12月8日(木)
18:00〜20:00

札幌かに本家 栄中央店
電話:052-263-1161
名古屋市中区栄3-8-28 (プリンセス大通り・丸栄南)
会場地図(Word形式 45KB)

※全会場、「中部経済同友会」で予約致しております。
※各会場地図および駐車場ご案内については、別紙をご覧下さい。

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【お知らせ】

産業懇談会メールマガジン配信について

メールマガジンの配信は無料です。配信をご希望でない方はお手数でも下記ボタンを押して、メールをご返信いただければ幸いです。ご意見などございましたら、そのメールにお書き下さい。

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【コラム】

コラム1 【保健師からの健康だより】 No.92
花ちゃんからの健康だより

株式会社 スズケン
保健師 鳥巣 妃佳里

『 幸せと健康 』

 ブータンの国王夫妻来日のニュースが話題になりましたね。新婚旅行ということで、お二人の幸せそうなご様子や容姿、親日家ぶりに注目が集まりましたが、同時にブータン国民の幸福度の高さ(国民の9割が「幸せ」と感じている)も注目を集めました。

 人の価値観は様々ですが、「自分は幸せ」と感じて人生を過ごせるのは、とても幸せなことですね。国際非営利調査機関「ワールド・バリューズ・サーベイ(WVS)」の調査結果(2008)によれば、世界一の幸福国はデンマークです(日本は43位)。この報告の主執筆者ロナルド・イングルハート氏は、幸福度の上昇には、「富」だけでなく「選択の自由」と「寛容性」が大切で、「博愛心」と「感謝の気持ち」がカギになっているといいます。ここで言う「選択の自由」とは「生き方を自由に選択できるようになった」ということ、そして「寛容性」とは「差別や偏見が減り、マイノリティー(少数派)の受容がすすんでいる」ということだそうです。また「博愛心」と「感謝の気持ち」が幸福感をより高めているのではないか、と分析しています。つまり、人は自分の生き方や価値観が受け入れられ(認められ)、個人として尊重されていることが実感できると幸福を感じられる、その幸福を増幅させるのは、すべてのものを慈しみ感謝する気持ちである、ということになります。

 私は時々、健康のお話をする機会をいただきますが、健康が人生の目的そのものであるという方は少ないのではないかなと思っています。目的は、自分の中で思い描く夢を実現させること、大切な人と一緒に過ごすこと、他人や社会の役に立つこと、等々を実現して「幸せになる」ということ。健康は人が幸せになるために考える力や、行動する身体を支えてくれます。反対に、幸せを感じると人の心身は健康な状態に近づきます。笑顔でストレスがなくなり、自律神経が整うと身体の免疫力が高まります。緊張がほぐれて信頼できる仲間に支えられていることを実感できると、心は強くしなやかに保たれます。幸せと健康は相互に影響しあっています。

 「選択の自由」「寛容性」「博愛心」「感謝の心」、これらは幸せのコツであると同時に健康のコツとも言えそうですね(もちろん組織の中で活躍されてきた皆様は、すでに実践されていることです)。ちょっと周りの人(家族、部下など)を見まわしてみてください。そこにもし、幸せではなさそうな人がいたらこのコツを伝えてみてください。未熟な私にはまだまだ努力が必要なことばかりですが、日々の良い生活習慣と合わせて心がけ、周りにいるすべての方と一緒に健康で幸せでありたいものですね。

健康と幸せは隣り合わせ 笑顔で「私は幸せ」「私は健康」と言える、そんな生き方をしたいものですね

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.37
コラム【理念経営物語】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 TPP亡国論 』
中野剛志著・集英社新書

 「政府が強く推進し、産業界が全面的に賛成し、大手新聞やテレビがこぞって支持し、アメリカが背後にいる政策をひっくり返す」という、戦後日本の歴史において前例のないことを成し遂げようとする書です。
 まともな議論も無いままに、野田首相はTPPへの参加を表明しましたが、今年の2月以前に書かれたこの書の中で、著者は「このままでは、政府は、『政治のリーダーシップ』『政治の決断』の美名の下に、TPP交渉への参加を強引に決めてしまうのではないでしょうか」と予言しています。
 TPP参加が日本の経済や文化にとって如何に危険なことであるかを、理路整然と素人にも分かりやすく説いていきます。「貿易自由化はデフレを悪化させる」「輸出主導の成長を疑う」「TPPは、アメリカ民主党政権の農業票獲得のための手段」など、「目から鱗」の卓見満載の書。

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コラム3 【苗字随想】 No.114コラム【理念経営物語】

片桐清志

 「深」と「浅」

 今年は異常気象続きだが、さすがに11月ともなると秋の深まりを感じる。そこで今月は「深」とその対になる「浅」に注目してみた。
 「深」で始まる苗字の種類は98種が見つかった。「深み」が好まれるようで苗字にも結構多く登場する。一字姓の「深」もあり、フカ、フカヒとお読みする。
 「深」姓の苗字ランキング(佐久間 英)のトップは深沢の369位で深井、深田(フカダ・フケダ)、深見、深谷(フカヤ・フカタニ・ミタニ・フカガヤ・フカガイ)が1000番内に並ぶ。深野、深川、深山(フカヤマ・ミヤマ)、深津、深尾も2000番内なので身近にもいらっしゃるだろう。
 ユニークな苗字では深作(フカサク・ミツクリ)、深味(フカミ)、深志(フカシ)、深患(フカグシ)、深根(フカネ)、深堀(フカホリ)、深溝(フカミゾ・フカウズ他)、深滝(フカタキ)、深淵(フカブチ)、深水(フカミズ・フカミ)、深海(フカミ・フカウミ)、深浦(フカウラ)、深港(フカミナト)、深緑(フカミドリ)、深草(フカクサ・ミクサ)、深長(フカサ)、深道(フカミチ・フカジ)などが見つかった。
 「浅」姓もいい勝負だ。「浅」で始まる苗字の種類は113種で、一字姓の「浅」もあり、アサとお読みする。「浅」の字のイメージの割りに種類が多いのは、浅田と朝田のように「朝」と同じ読みのため「朝」姓からの派生があるのかも知れない。
 「浅」姓のランキングでは浅野の115位を筆頭に、浅井、浅田、浅見、浅川、浅沼が1000番内に、浅岡、浅香(アサカ)、浅賀(アサガ)、浅倉、浅尾も2000番内に登場する。
 ユニークな苗字では浅堀(アサボリ)、浅池(アサチ)、浅水(アサミズ)、浅海(アサウミ・アサミ他)、浅浦(アサウラ)、浅江(アサエ・アサノエ)、浅瀬(アサセ)、浅草(アサクサ)、浅黄(アサギ)、浅染(アサゾメ)などがある。
 上記の深井と浅井、深田と浅田、深見と浅見、深川と浅川、深尾と浅尾のように「深」姓と「浅」姓が対をなす苗字も多い。どちらも比較的なじみのある苗字なので両者が対戦する場面を想像すると楽しくなる。

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【平成23年11月号編集後記】

 今年も残り一ヶ月となった。この時期の話題の一つが「今年の漢字」だ。(財)日本漢字能力検定協会が、漢字の持つ奥深さを再認識してもらうため1995年から始めた行事だ。その年を印象付ける一字が投票(現在募集中:12月5日締め切り)で選ばれる。因みに昨年は猛暑を反映してか「暑」が選ばれた。
 今年も東日本大震災を筆頭に、あまり明るいニュースがなかった。阪神・淡路大震災の年も「震」だった。重複はダメということではなさそうだが、今までは重なっていない。せめて元気の出る漢字に登場願いたいものだ。
 その意味では「絆」などはどうだろう。未曾有の大災害に遭遇して改めて家族の大切さ、地域の大切さとそれらを繋ぐ「絆」の大切さを気づかせてくれた。支援活動でも「絆」が何度も叫ばれた。「ひとり」ではないことを呼びかけ、お互いが助け合う大切さが世界中に認識された。
 平時には自己中心の風潮が気になっていたが、今回の国難に直面して活躍したボランティアや支援活動を見ると、この国も「捨てたもんじゃない」との思いを強くした。「絆」は健在だった。この「絆」がある限り、時間はかかるだろうがこの国は必ず復旧・復興する。一時的なブームに終わることなく、いろんな「絆」が強まることを願う次第だ。

 今月の「産懇宅配便」の例会模様は日程の関係から2グループだけの紹介になったが、水曜第2Gの「BCPについての富士ゼロックスの取組み」は「絆」の実例だ。スペースの関係でエッセンスだけだが、興味ある方は山本氏に詳細をお尋ねいただきたい。また新メンバー2名のご紹介も掲載できた。新たな「絆」を期待したい。

(片桐)