産業懇談会【メールマガジン 産懇宅配便】 第214号 2020.3.31 発行

メールマガジン■産懇宅配便■

令和2年3月度(第214号) 目次
【2年2月度 産業懇談会(火曜G)模様】 2月18日(火) 12時00分〜14時00分
【2年2月度 産業懇談会(水曜第1G)模様】 2月19日(水) 12時00分〜14時00分
【新会員自己紹介】
伊達 富夫氏

株式会社ヨシックス 執行役員 内部監査室 室長

伊藤 正樹氏

株式会社シェア180 代表取締役

川西 邦仁氏

大同マシナリ−株式会社 代表取締役社長

【4月度産業懇談会のご案内】
【5月度産業懇談会のご案内】
【コラム】
コラム1 【さっかの散歩道】 No.21
コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.137
【お知らせ】
【2年2月度 産業懇談会(火曜G)模様】

テーマ: 『 日本を取り巻く危機管理の傾向と対策 』


日  時:令和2年2月18日(火) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者:36名
写真:熊ア 善夫氏

スピーカー:
ア 善夫(くまざき よしお)
綜合警備保障株式会社 執行役員


■日本を取り巻くリスクについて
 経営者の皆さんは、常日頃からあらゆるリスクマネジメントに策を講じていらっしゃることと思う。まずは我が国および皆様の日常生活に潜む様々なリスクについて整理したい。

1.犯罪リスク
 日本で一番多い犯罪種別は窃盗犯で、刑法犯全体の71%を占める。国内の犯罪件数は平成14年の285万件をピークに年々下がっており平成30年で82万件である。都道府県別に犯罪遭遇率と検挙率をみると、最も犯罪が少なく検挙率も高い治安の良い県は秋田県だ。逆に、最も犯罪遭遇率が高く検挙率が低いのは大阪。しかし当地愛知県も、残念ながら犯罪遭遇率が高く、検挙率も全国平均以下であり治安の悪い都市だ。愛知県の犯罪の特徴として「住宅侵入盗」が多いことが挙げられる。住宅侵入犯は事前にターゲットを厳選し狙いを定めている。玄関の表札等に見慣れない不審な文字があったら要注意(Mは男性、Wは女性、Sは一人暮らし、等)。侵入犯にマーキングされている可能性があるので、しっかりと用心されたい。

2.情報管理リスク
 昨今の働き方改革によって、厳格な情報管理がより叫ばれるようになった。特に注目されるのはテレワークだ。ICT活用により在宅や、オフィス・自宅以外の第三の場所での勤務を可能にするテレワークは、効率化や生産性向上に資する一方、課題も多い。テレワークを推進する上で最大の壁になるのが「情報セキュリティの確保」である。情報漏えいによる平均想定損害賠償額は、これまでに起きた最悪のケースで10億円を超えており、顧客信頼を失うことも含め、その損失は計り知れない。それだけにしっかり備えておかなければならないリスクである。総務省がテレワークセキュリティガイドラインをまとめているので参考にしていただきたい。

3.災害リスク
 我が国はご承知のとおり、自然災害大国である。2004-2013年に世界で発生したマグニチュード6.0以上の地震1,629件のうち302件が日本で発生しており、全体の18.5%だ。これまでの地震の発生間隔等から予測すると、南海トラフ地震の今後30年以内の発生率は70〜80%といわれている。地震が多いということは、火山が多いことを意味する。世界に占める日本の国土面積は0.25%にもかかわらず、世界に占める日本の活火山は7.1%。まさに火山の上に住んでいると思ったほうがよい。自然災害に対するBCP策定は企業の責務である。

4.感染症リスク
 新型コロナウイルスが世界を脅威にさらしている。コロナウイルスは古くから発見されているウイルスで、今回流行しているものは「COVID19」と名付けられた。その感染源はまだ特定できず今後の動向を注視するしかない。パートナー会社が開発したエアバスターというオゾン脱臭機は、薬剤を使わずオゾンの力でウイルスを不活性化し、強力な消臭効果と花粉の分解までできる。救急車にも搭載されており、かつて流行したSARSやMARS、新型インフルエンザなどには効果が確認されており、新型コロナについてはウイルスが入手でき次第、検証を進める。

■警備業界、そしてALSOKについて
 日本にある警備会社は9,714社。その89%が従業員100人未満の小規模会社である。日本全国の警備員は、その数55万4千人。警備業界の市場規模は3.5兆円だ。
 当社ALSOKは、機械警備・常駐警備・警備輸送が3大事業であり、売上構成の8割を占める。さらに綜合管理・防災事業、介護事業、その他事業が2割。企業が対策を講じるべきあらゆるリスクに対し、ワンストップでサポートできることが当社の強みである。創業以来、あらゆる国際イベントや要人の警備を担い実績と信頼を積み重ねてきた。日本全国に2,400ヶ所の拠点があり、海外9カ国にも展開し、充実したネットワークを有している。顔認証による出入管理システムや、BCPソリューションサービス、入出金機オンラインシステムなど、常に新しい技術を応用したサービス、製品を提供している。皆様の会社で何か困りごとがあればぜひご相談いただきたい。

■東京オリ・パラリンピックについて
 あまり知られていないが、ALSOK創業の源流は、1964年の東京五輪にある。創業者の村井順は組織委員会事務局次長を務め、当時外国資本であった日本警備保障(現セコム社)を民間警備会社として採用した。このとき、海外の警備会社が日本席巻を目論むなかで、質の高い日本ならではの警備会社が必要だとの強い信念をもち1965年に創業した。これまでにオリンピックに出場した当社所属選手は32名で、今度の東京五輪でも活躍が期待されている。
 東京五輪では、毎日1万5千人が警備にあたる計画で、全国警備協会がこの事業を一旦請け負い、セコムと当社が中心となって警備員を配置することになっている。この背景には、2012年ロンドン五輪、2016年リオ五輪での失敗がある。ロンドンでは世界最大の民間警備会社G4Sが単独で引き受けたものの、4千人しか人員確保できず、急遽陸軍に応援を要請する結果となった。リオでは、民間警備会社の低品質、資金不足により結局警察や国軍中心で編成せざるを得なくなった。この過去の失敗を繰り返さないため、オールジャパンで体制を構築し、スポンサー2社が中心となって協力し質の高い警備を提供すべく準備している。目下、新型コロナが最大の課題となっているが、何とか事態を収束し東京オリ・パラを成功に導きたい。


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【2年2月度 産業懇談会(水曜第1G)模様】

テーマ:
第1部 『 りそなグループのご紹介 』
第2部 『 今後の世界の経済・投資・経営環境について
           〜2020年は2019年のデジャヴュ(既視感)〜 』


日  時:令和2年2月19日(水) 12時00分〜14時00分
場  所:名古屋観光ホテル 18階 伊吹の間
参加者:26名
スピーカー: 株式会社りそな銀行
木村 修二(きむら しゅうじ) 名古屋営業本部長 兼 名古屋支店長
黒瀬 浩一(くろせ こういち) 信託財産運用部 チーフ・ストラテジスト

<第1部> 『 りそなグループのご紹介 』

 りそな銀行の前身は協和銀行で、りそなグループと中部地域とのつながりは非常に深い。中部地域で伊藤貯蓄銀行、明治貯蓄銀行、丸八貯蓄銀行の三行が合併し、大正11年に旧・日本貯蓄銀行が発足。さらに昭和20年に9行が合併し日本貯蓄銀行が発足、昭和23年に商号を変更し協和銀行が生まれた。その後1991年に協和銀行と埼玉銀行が合併し協和埼玉銀行が発足、1992年にあさひ銀行に商号を変更。さらに2001年に大和銀行と統合し、準備期間をおいて2003年から「りそな銀行」が発足した。 写真:水曜第2G写真1

 りそなグループ最大の特徴として、本邦最大の信託併営商業銀行グループであることが挙げられる。りそな銀行は信託銀行であることから、年金運用や不動産売買仲介を銀行員が直接行うことができる。名古屋支店の不動産課では不動産業務(不動産仲介・コンサルティング等)、年金課では年金業務(企業年金・年金制度コンサルティング等)のみを取り扱い、資産運用も完全に銀行内で行っている。本日はお預かりしている最大規模の年金、約3兆6千億円の運用について、マーケット環境を分析し、約190名のスタッフに指示をしている黒瀬から、世界経済、投資、経営環境の変化についてお話をさせて頂きたい。

<第2部> 『 今後の世界の経済・投資・経営環境について〜2020年は2019年のデジャヴュ(既視感)〜 』

■庚子 旧体制に区切りがつき、新しく始まる年
 占い師はその年を占う際、60年前を見るという。今から60年前、1960年に岸内閣による日米安保条約の成立、池田内閣による所得倍増計画等により、(1)西側陣営に入り、(2)安全保障の多くを米国に任せ、(3)日本は経済復興に邁進するという、吉田ドクトリンが示す戦後日本の形が完成した。
1960年からの30年間はこの方針が大当たりし、日本は戦後の奇跡と言われる発展を遂げた。ところが1990年に東側陣営の盟主、ソ連が実質的に崩壊したことで状況が変わった。米国にとっての最大の敵の消滅により日本の戦略的な価値が暴落し、日米貿易摩擦が激化し、さらにバブル崩壊により日本経済は低迷、政治も社会も劣化していったのが昨年までの30年だった。
 2020年は干支でいうと庚子にあたる。庚子というのは旧体制が区切りをつけて終わり、新しく始まる年とされている、現在の国際関係をみていくと、米中対立が起きている中で、トランプ政権にとり日本は使い勝手の良い味方だ。1960年同様、2020年から新しく始まる60年の中で日本は世界情勢の中で有利な位置にあると考えている。

写真:水曜第2G写真1

■新型コロナウイルスとSARSからの教訓
 皆さまの一番のご興味は新型コロナウイルスの影響であろう。未知のウイルスでもあり軽々しいことは言えないが、罹患率、重症化率から考えると、正しく恐れることが重要ではないか。日々、感染者数、死亡者数が報道される中で、バイアスがかかる。インフルエンザに置き換えると米国ではインフルエンザが流行し、2千万人以上が感染、1万2千人程が亡くなっている。年間累計では2万5千人程が亡くなるとも言われている。日本でも季節性インフルエンザが流行すると、1日平均50名を超える方が亡くなる計算だ。新型コロナウイルスには、インフルエンザとは異なり特効薬がないという問題はあるが、過度に警戒しても、無警戒であってもいけない。
 2003年のSARSの事例から、新型コロナウイルスが株価に与える影響を想定すると10%程の下落が有り得ると考えている。またサプライチェーンに影響が出るのは必至の情勢だが、SARSの事例で2ヵ月程、東日本大震災では従来の水準に戻るまで半年を要した。一方で株価を見ると、東日本大震災の例でも、株価は2日後に底を打っている。市場には、「事件は買い、事故は売り」という格言がある。事故の場合、政治家は批判を避けるために10の対応が必要な所、12、13の対応をとる。結果として事故の場合は後から見ると意外と軽微に済んでいる例が多い。今回の新型コロナウイルスも事故にあたるのではないだろうか。

■2つの世界 「グローバルとローカル」
 グローバル経済とローカル経済の動向はつながっている所とつながっていない所がある。冨山和彦は「なぜローカル経済から日本は蘇るのか」で、世界とつながるグローバルの世界と、地域で循環するローカルの世界は別のものだと述べている。この2つの世界の分断を顕著に示したのがトランプの登場で、トランプの支持者はローカルの世界に属している。地域の人々の生活に密着する産業で、世界経済の動向とは直接の関係がない世界がそこにある。今後、2つの世界のどちらに向かうのか、私自身は地域に密着している方々が産業の主役になるのではないかと考えている。一方で、グローバル経済とローカル経済で連動している部分もある。例えば金利は世界中で連動しており、米国が金利の動向を先導している。金利動向の背景には実体経済がある。現在、東京のビジネス地区の空室率は大幅に低下しているが、この水準はITバブルの崩壊前、サブプライム危機、リーマンショック前の水準に匹敵する。グローバル経済とローカル経済の分離が進むとは言っても、景気の方向性は海外からやって来る。米国の景気動向は引き続き重要な要素となる。

■米中対立 貿易戦争から覇権争いへ
 米中対立の背景に、米国の中国観に対する根本的な変化がある。急速な経済発展、一帯一路をはじめとする陣営拡大により、米国は中国を敵対視するに至った。この米中の争いは長い戦いになるとみるべきだ。なお昨年の貿易交渉で、中国は米国からの輸入を2年間で2000億ドル増やすことを約束している。これは1日当たり300億円に相当し、新型コロナウイルスの影響で中国経済が停滞した1か月分だけでも9000億円に達する。今後、共産党の指示で取引先が調達先を米国に変更することも考えられる。自社製品の最終的な販売先をリスクとして認識しておく必要がある。

■日本の景気循環
 日本経済の状況は非常に悪い。最大の理由は消費税の引き上げにあり、様々な対策は行われたが景気が落ち込んだ。過去3回の所費税増税前後の消費総合指数を比較すると、その動きには殆ど変わりがない。直前に駆け込み需要、その後反動減が発生し、増税前の水準に戻るまでには2〜3年を要した。今回も同程度はかかるのではないか。10月〜12月でGDPが-6.3%、さらに今回の新型コロナウイルスの影響があり、1月〜3月も相当に厳しく景気後退に陥る可能性が高い。しかし既に景気対策が打たれており、新型コロナウイルスへの景気対策が今後も打たれることを考えると、数字の上では非常に悪いが、景気は何とか持つのではないかと見ている。

■平成から令和へ
 平成元年を100として日独米の鉱工業生産指数を比較すると、日本は30年間で横ばい、米国は1.7倍、ドイツは1.5倍となっている。日本はモノづくりと言いながら完敗した。 一番の原因は電機産業で、日本が中国、韓国に真っ向勝負をして負けたことにある。その意味でも日本は自動車産業を守らなくてはならない。しかしながら、そのために重要となる設備投資は伸びていない。女性、高齢者、外国人の活用が進み、雇用者数は大幅に伸びる一方で、生産能力指数が増加していない。景気が良いのに、減価償却以上の設備投資がされていないことを示す。これは生産に関係の無い仕事が増えたことを意味する。例えば介護等の設備投資を必要としない、生産に直結しないところに人が取られているのが現状だ。

■為替の行方
 円ドル相場と米国の10年国債の金利は連動性が高い。米国は昨年3度の利下げを行い、長期金利が3%から1.5%まで下がった。結果として日本から米国に流れる資金が減り、円相場は昨年初の約113円から、夏場に104円、そして今は戻って110円位になっている。今年、米国は金利を殆ど動かさないという方針を示しており、円相場は横ばい動く可能性が高いと見ているが、コンセンサスは簡単に変わる。今後、新型コロナウイルスの影響で各国が景気対策を出す中で、米国が金融政策として量的緩和を行うかを注視する必要がある。 量的緩和は非常に強力で、100年に一度の危機という印象の強いリーマンショックの際も、半年後には景気が底を打った程に強力に作用する。


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【新会員自己紹介】

写真:伊達 富夫氏
火曜グループ

伊達 富夫(だて とみお)
株式会社ヨシックス
執行役員 内部監査室 室長

【株式会社ヨシックス】
〒461-0023 名古屋市東区徳川町502番地
URL:https://yossix.co.jp/

 このたび産業懇談会に入会をお許し頂き、火曜グループに所属させて頂く事となりました株式会社ヨシックスの伊達と申します。まだ直接ご挨拶出来ていない方々も多数いらっしゃる中、文面でのご挨拶となり僭越ではございますが、折角の機会を頂きましたので簡単に自己紹介をさせて頂きます。
 私は1982年に鹿児島で生まれ、高校卒業まで鹿児島で育ちました。まだ鹿児島が最長ですが、次に長く住んでいるのは名古屋です。東京で独り暮らしを謳歌した大学時代は、恥ずかしながら学業に専念とは言えず、居酒屋でアルバイトを続けていました。
 しかし、そこで図らずも経験した「自分で仕入れた焼酎を売れた事」から「自分のアイデアが入った何かで、人をつなげたり、笑顔に出来る仕事がしたい」と思い、2006年に新卒で株式会社電通に入社しました。
 メディアバイイングや営業として、同友会に所属されておられます多数の企業様にも、大変お世話になってまいりましたが、昨年4月に弊社に転職を致しました。弊社はルーツを建築業とする会社で、現在も建築事業部を有しており自社店舗も自社開発しておりますが、「元気を持って帰ってもらう店なんやで」を合言葉とし「や台ずし」「ニパチ」を中心とした計5業態を日本全国で約340店舗展開しております、私自身にとってはまさに原点回帰となる飲食業を主たる業務としている会社でございます。
 直近では新型コロナウイルスを原因とする様々な経済活動の自粛もあり、飲食業も大変厳しい状況ではございますが、「社会を元気にする、笑顔にする社会の潤滑油」として少しでも日本経済の発展にも寄与していきたいと考えておりますので、今後ともご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

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写真:伊藤 正樹氏
水曜第2グループ

伊藤 正樹(いとう まさき)
株式会社シェア180
代表取締役

【株式会社シェア180】
〒454-0911 愛知県名古屋市中川区高畑5丁目37-2
URL:http://www.sharehouse180.net/

 中部・関西・関東にて、遊休不動産(寮・社宅・マンション等)を再活用したシェアハウスの企画・運営・コンサルティング業務を行っています。2013年に事業開始以降、1000室以上のシェア型の住宅の企画・リノベーションを行って参りました。
 特に、コンセプト型シェアハウスとして、テーマを持たせたハウス作りに力を入れ、「外国人と同居出来るシェアハウス」をはじめ、女性限定、アウトドア、コワーキングスペース、音楽ルーム、DIYの出来るシェアハウス等、特色を持たせた物件を展開しています。
写真:株式会社シェア180

 中部経済同友会には入会させて頂いたばかりで、不慣れな部分も多々ございますが、皆様と交流させて頂き、多くの方と出会えればと、とても楽しみにしています。様々な方と食事をしたり、飲んだりするのが好きなので、是非ご一緒させて頂ければ嬉しいです。何卒、宜しくお願い致します。

写真:株式会社シェア180

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写真:川西 邦仁氏
水曜第2グループ

川西 邦仁(かわにし くにひと)
大同マシナリ−株式会社
代表取締役社長

【大同マシナリ−株式会社】
〒457-8577 名古屋市南区滝春町9番地
URL:http://www.dm-daido.co.jp

 このたび産業懇談会に入会をお許しいただきました大同マシナリ−社長の川西邦仁です。どうぞ宜しくお願い致します。

 私は1961年名古屋市中村区に生まれ、名古屋の県立高校を卒業後、東京の私大・機械科を卒業し、84年大同特殊鋼(株)に入社、熱間圧延の塑性加工プロセスを専門として従事、数々の合理化投資の企画、建設を経験してきましたが、当時より装置設計にも明るかったことがご縁となり、昨年6月に大同マシナリ−に転籍しております。

 大同マシナリ−は売上の約4割が産業機械の設計・製造・販売、6割がメンテナンス事業で構成されており、インフラ・エネルギ−関係の鉄骨ファブリケ−タ−向け加工機、自動車向けを中心としたパ−ツフォ−マ−、鉄鋼(製鋼、圧延、検査)・鍛造・鋳造・磁材向け等に一品一様の機械装置を製作しております。
 今後もお客様のご要望に最大限沿うべく、これら特殊機械装置の製造、ライン設計、保守保全も含めた総合エンジニアリング会社として努力してまいります。

 個人としては、ここ10年ほど知多新四国を一筆書きに歩いて巡礼しており、現在27週目に入りました。日頃の悪行を詫びてお参りしつつ、一日中歩きとおしながら四季折々の移り変わりを肌で楽しんでおります。本四国をお参りできるのは現役を終えてからでしょうね。

 今回は産業懇談会を通して、広く各業界の皆様とお知り合いになり、見識を深めてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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4月度産業懇談会のご案内

4月度産業懇談会は、下記日程すべて延期とさせていただきます。
延期日等は改めてご案内します。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 集合場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

4月14日(火)
12:00〜14:00
『歴史と文化を継承する魅力的な街づくり』
NTT都市開発株式会社
代表取締役副社長 楠本 正幸 氏
東海支店長 田中 敏晶 氏
名古屋観光
ホテル
3階
桂の間
水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

4月15日(水)
12:00〜14:00
『名古屋少年少女発明クラブの活動紹介』
名古屋市 市民経済局 参事
名古屋少年少女発明クラブ 幹事長
 秋田 重人 氏
名古屋市 市民経済局 産業部 主幹
名古屋少年少女発明クラブ 事務局長
 飯田 浩史 氏
名古屋少年少女発明クラブ 統括プロデューサー
愛知工業大学 客員教授
 佐伯 平二 氏
名古屋観光
ホテル
2階
曙の間
水曜第2グループ

片桐清志
大倉偉作
見祐次

4月8日(水)
12:00〜14:00
『日本最初の生命保険相互会社と株式会社化への道』
第一生命保険株式会社
常務執行役員中部営業本部長 渡辺 克久 氏
中部法人営業部部長 関川 正博 氏
名古屋観光
ホテル
2階
曙の間
木曜グループ

河村嘉男
倉藤金助
田憲三

4月9日(木)
12:00〜14:00
『ワインのあれこれ(テイスティングもします)』
株式会社ヤガミ 名誉会長 八神 基 氏
「モリス」オーナーソムリエ 森 千夏 氏
*試飲を行いますのでご自身の運転でのご来場はお控えください。
*参加費(ワイン・チーズ代等2,000円程度)を当日頂戴します。ご参加者には別途ご連絡します。
名古屋観光
ホテル
3階
桂の間

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5月度産業懇談会のご案内

外部視察を予定しておりました木曜グループ、水曜第2グループは、
情勢に鑑み、主催者判断により延期とさせていただきます。
水曜第1グループ、火曜グループは通常例会を下記の通り開催予定です。

グループ名 世話人 開催日時 テーマ・スピーカー 集合場所
火曜グループ

富田 茂
広井幹康
深田正雄

5月26日(火)
12:00〜14:00
『南極観測隊の派遣について』
三機工業株式会社中部支社
常務執行役員支社長 朝倉 和昭 氏
名古屋観光
ホテル
3階
桂の間
水曜第1グループ

淺井博司
足立 誠
落合 肇

5月20日(水)
12:00〜14:00
『外国人雇用〜技能実習制度と特定技能制度』
メトロポリタン事業協同組合
 理事 北野 興地 氏
 理事 中根 寿浩 氏
ウィズコンサルタント
 代表 林  卓也 氏
名古屋観光
ホテル
3階
桂の間

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【コラム】

コラム1 【さっかの散歩道】 No.21
コラム【さっかの散歩道】

長瀬電気工業株式会社
代表取締役 屬 ゆみ子

『 彷徨う 』

 閑散とした夜の街を、ほろ酔いながら歩いて帰るようになったのは、いつからだろう。しばらく前は、社用車でお帰りになる皆さんを見送った後、繁華街に客を拾いに行くタクシーを中々止められず、結局タクシー難民となって、気がつくと自宅まで辿り着いていたりした。幸い、繁華街から自宅までは幹線道路で、遠くても4〜5km、かかって一時間弱というところだろうか。この頃はコロナ君騒ぎもあり、タクシー会社も配車数減らしていたりするので、日ごろの運動不足の解消とまでは言わずとも、酔い覚ましにはちょうど良い距離、余程寒いか天気が悪くない限り、徒歩帰宅するようになった。

 春先3月の東桜〜白壁辺りは大寒桜が見事に咲き誇る。暖冬だったせいか花の付きもよく、夜空をライトアップするかのように花弁が重なり合う。今年は花見も自粛らしいので、一足先に通り抜けを楽しんでいる。が、同友会もしかり、4月のイベントもほぼ中止か延期が決定し、毎日毎日代わり映えのしない生活が続くことに少々疲れてきたので、ここは独り身の軽さ、車を飛ばして浜名湖方面に足を延ばしてみることにした。
飯田町の大寒桜

 東名高速を走ってみて実感したこと。それは、「マスコミが騒ぎ立てるほど、景気が後退し始めたとは思えない」ということ。過去、バブル崩壊やリーマンショックの折は、物流が停止し、高速道路から大型トラックが一気に消えた。今回はというと、消えたのは『観光バス』のみ。トラックの数は、平日の午後だというのに数珠つなぎで、そこかしこで流れが悪くなるほどだ。つまり影響が出ているのはインバウンド系の観光とサービス、イベント業で、実はそれ以外は「そこそこ動いているのでは?」という感じがした。外出を自粛していても、今や世界中の欲しいものをネットで購入できるし、食事もUbar-Eatsでデリバリーし放題。あとは私みたいにじっとしていられない人たちがどうするかってことかしら…などと思いながら休憩でサービスエリアに入ってみると、これが結構な賑わいで、レストランコーナーでは入店待ちの行列ができていた。そういえば先日のニュースで、キャンプ場が前年比120%の盛況ぶりだとか言っていたっけ。意外に人も動いている。これから向かう浜名湖の宿泊施設も、2月初めにキャンセルが続いたそうだが、以降静岡は意外にコロナ圏外ということで、3月は平日も含めて90%の稼働率だと言っていた。株価が落ち着くまでには、もう少し時間がかかるだろうが、足元の庶民を取り巻く景況はと言うと、今のところさほど悪くないような気がしている。ただし、年度明けの動きには注意が必要なのは間違いないが。

 三ケ日インターを降りて、近隣のスーパーマーケットに立ち寄る。実家の母に、まもなく底をつくトイレットペーパーを買ってくるよう頼まれていた。母は先月、欠品のトイレットペーパーを求めて北上、小牧、犬山、春日井で買えず、ついには岐阜くんだりまで行ったそうだが結局見つからず購入を断念して帰って来ていた。いよいよ困って私に頼んだのだが、浜名湖界隈にはちゃんと並んでいた。これで母も一安心だろう。店員に聞くと、地元の人以外買い物に来ない、程よい田舎なので、買い占めたとしても数は知れてるし、人目があって買い占め自体二の足を踏むのだそうだ。そういえば先日、自宅近くのホームセンターに「なにわ」ナンバーの車に乗った、ちょっと強面のお兄さんたちが、トイレットペーパーを買いに来ていたのを目撃した。転売目的だったのだろうが、名古屋まで車飛ばしてくる経費と労力を考えると、大した利益にもならないのにご苦労なことだと少しばかり同情してしまった。

 雨の奥浜名湖は、梅も終わり、あとは桜を待つばかり。引佐の龍潭寺に足を延ばしてみる。ここはNHKの大河ドラマ「直虎」の舞台となった臨済宗妙心寺派の古刹だ。山門をくぐると、山城を彷彿とさせる石段の桝形、そこを抜けると寺の全景が目に飛び込む。興味深いのは正面仁王門からの印象と、本堂裏の庭園で全く違う表情を見せているところだ。表の堂々とした構えに比べ、庭園は、漢字の「心」を模した池に仁王型の岩、池に突き出た亀岩と、丘に配された鶴の刈り込み。枯滝の筋が5本。BGMは鶯の鳴き声。雨の音すら聞こえなくなるほどの異空間でしばし禊ぎを楽しむ。帰りに境内の身代わり観音様と正夢稲荷に手を合わせ、この騒動の終息を祈願した。


龍潭寺庭園
左右にさらに広がっている

 名古屋に戻ってみると、トイレットペーパー騒動も一息つき、中小企業の救済も行われ、更に個人給付まで予算がつくのだという。右往左往の社会情勢は中々終着点が見えないが、彷徨いながらも毎日は続いてゆくのだろう。月末に楽しみにしていたオペラ「こうもり」も中止になって、真っ白になったスケジュール帳を見ながら、今夜の<夜回り>を考えつつ、そういえば世の中騒がしくなっても、自身のワイン消費量は全く変わっていないことに気づいた。フランスでは首相が「国内は戦争状態です、皆さん見えない敵と団結して戦いましょう!」と宣言し、レストランやカフェは全店閉店。ボルドーのワインショップから「店舗は閉めるけど、ネットでは購入可能だからじゃんじゃんオーダーしてね」とのメール。他方、知り合いの隠れ家ワインバーは、夜な夜な2回転、3回転の盛況ぶり。このギャップもまた楽しみつつ、家飲みだろうが外飲みだろうが、私なりのこのワインラバー経済活動は、菌やウイルスに左右されることなく粛々と続いてゆくのだろう。

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コラム2 【「ほん」のひとこと】 No.137
コラム【「ほん」のひとこと】

株式会社 正文館書店 取締役会長
谷口正明

『 保護者のための いじめ解決の教科書 』
阿部泰尚著・集英社新書

 「いじめは子供の人生を破壊する。そして、本当の意味で子供を守れるのは親だけだ」。ところが、自分の子供がいじめに遭っていることに気づく親は実に少ないのが実態だそうです。いじめに遭っている「兆候」の気づき方、学校への相談の仕方、先生・学校・教育委員会が動いてくれない場合の対処法、警察や弁護士の利用法など、6000件の相談を受けてきた豊富な経験から、有効な具体策を提示しています。わが子をいじめっ子に育てないためのアドバイスもあります。

 著者は、日本で初めて「いじめ」調査を受件した探偵で、事の重大さに気づきNPO法人ユース・ガーディアンを設立し、無償で相談に応じたり解決に乗り出したりしています。「NHKスペシャル」や「世界仰天ニュース」などにも出演したそうです。

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【お知らせ】

産業懇談会メールマガジン配信について

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